社長の心はポッキリと折れやすい繊細なもの
今回は、「心が折れない社長になる方法」というテーマでお届けします。
先日、心が折れた社長さんに、「どうしたら良いだろう」と相談をいただきました。
人間ですから心ってやっぱり折れる時は折れますよね。
社長さんともなれば、お金に追いかけられ、社内外の人間関係に悩み、商品サービスの売れ行きが事前予想と全然違う…悩みのタネは山ほどあります。
でもですね、そういうことで社長の心が折れたままの状態をそのまま放置しておくと、本当にヤバイんです。
小さな会社なら社長の心の状態が業績にそのまま反映されますし、何より世間はそんなの全く関係無しに動きます。
たとえば、業績が悪くなった時に借り入れしている銀行が、「あぁ、A社長、今は心折れているんですね。じゃあ、半年くらいは利息の返済ジャンプして良いですよ。」なんて言ってくれないですよね。
だから、社長さんは、心が折れる原因、心が折れないための予防策、心が折れた時の対処策を、事前にちゃんと知っておく必要があります。
社長の心が折れる原因:目標設定や理想が高すぎる
まず、社長さんの心が折れる主な原因について考えてみると、私がそういう場面に遭遇した時はたいてい、社長さんの目標設定や理想が高すぎた、ということが往々にして多いです。
わかりやすく言うと、今年収300万円しかないのに、いきなり年収1億円を目指そうなんて言ってる人は心が折れやすいです。
昨季の年商が1億円で、今期も半分が過ぎて、サービス内容に革新があったわけでない、顧客も前年比で10%増くらいなんだけれど、今期の年商で3億円を目指して、その目標を譲らない、こんな人も心が折れやすいです。
あとは、入社した社員にピンと来て、勝手にめちゃくちゃ期待して、「こいつは見込める。俺の今やっている仕事を全部任せるんだ。」って思って、任せた結果できなくて、挙句の果てに裏切られたりして、「なんでだ!」って人間不信になって、心が折れた人もいました。
要は、何か具体的な手立てや見通し、着実なステップを踏んでいないのに、理想や目標だけが先立ってしまう社長さんほど、それが実現できない時に、ポキっと心が折れてしまいます。
社長の心が折れないための予防策:現実的な目標設定とクリアの反復を意識する
次は、心が折れないための予防策です。
これは常日頃の目標設定に尽きます。
心が折れやすい人はわかりやすく言うと、今の能力が100%くらいなのに、いきなり300%くらいの目標を設定して、そうじゃないとかっこ悪い、そうじゃないと周りに評価されないって、無意識に自分を追い込んでいるわけです。
目標設定は、自分の今の能力が100%だとすると、120%くらいのところに設定して、それを繰り返しクリアしていく、こういう形にするんです。
知っていること、やっていること、できていること、これを冷静に見極め、成功するためのステップをきちんと踏まないとダメなんです。
いきなり作れる砂の土台に会社を作るのではなく、何層も積み重ねた頑丈な岩壁の土台にしっかり杭を打った会社を作る、コツコツずっと成長し続けるんだって考えれば、心は折れにくくなります。
社長の心が折れた時の対応策:栄養を摂ってしっかり寝る
じゃあ、実際に心が折れたらどうすれば良いんだ?という話ですが、これはもう簡単なんです。
しっかり寝てください。
あぁ、やっちまったと思ったら、心が折れたと思ったら、ガッツリ栄養のある食事を摂って、熱い風呂に入って身体をリラックスさせて、フカフカの布団で8時間でも9時間でも10時間でも良いからしっかり寝てください。
それが一番良いんです。
目標達成できない焦りとか、理想に対して全然うまく行ってない現実がある時は、睡眠が妨げられて、心も徐々に蝕まれて、下手したら最後は鬱になる、そんな負のスパイラルに陥りはじめているはずです。
だから、負のスパイラルを強制的に断ち切る。
もう、これまでの目標設定とか忘れて、もう一回やり直すかって思える状況にしちゃうんです。
あなたの目標のために、腹を痛めて産んだ会社のために、そこで働く人々のために、まず第一にあなたの心を守ってください。