男女の恋愛関係で、おとぎ話「美女と野獣」が現実には成り立ちにくいように、ビジネスにおいても違うレベル同士の会社が付き合うことはまずありません。起業当初はどんなに頑張っても自分達の会社レベルが低いため、付き合いたい会社が相手にしてくれないこともあるでしょう。そんな厳しい現実を乗り越えるためには、レベルアップを目指し自らを変える以外に方法はありません。
マッチング仮説で美女と野獣の相思相愛は成り立ちにくい
今日は「美女と野獣」を求めない経営というお話をやりたいと思います。
まぁ私、Mr.ビーン面でございましてね、出来れば絶世の美女と結婚したかったわけなんですけど、世の中というのはなかなかそうは出来ておりませんで。。
何が言いたいかというと、マッチング仮説というのがありまして、これ、私の持ちネタとしては20年使っているんです。
大体は似た者同士がくっつくよね〜って。簡単に言うとマッチング仮説っていうのは、そういう話です。
容姿だけで言えば、美女と野獣というのは実は巷ではよく見るんですよね。容姿だけならですよ。
ところが何故くっついたかというのは、特に結婚に関しましては容姿だけでは決まりませんからね。
よく言われるのは、「似た者同士の夫婦はなかなか離婚しない」ということです。
我々も、もう49歳になりますけど、友人の中でもけっこう離婚しているカップルがおりまして、中でも見るからに「美女と野獣」っていうカップルが2組おりましたかね。
その野獣の方は2人共ハゲなんですよ。
それでね、美女の方は普通の美女じゃあ無いんです。もう絶世の美女なんです。本当の「美女と野獣」だったんですね。見た目は。
それで結婚式の時から「あれはもうダメだろう〜」と思ったらね、やっぱりダメになっちゃったりすることがありましたからね。
やっぱり似た者同士といっても、色んな似たもの同士がいますから、まぁ容姿だけには限らないんですが、やっぱりマッチング理論っていうのはあり得るな〜って感じます。
付き合う会社は似たレベル同士に落ち着くもの
マッチング仮説っていうのは夫婦間とかでもよくある話なので、これは経営においてもストライクゾーンだな!と思いますね。
これ、ノリとして私たちの年代からすると、「プロポーズ大作戦!〜フィーリングカップル5対5〜」みたいな感じなんです(笑)
「あ!アレね!」って、そうです、アレに似たような感じで考えていただければ良いです。
まぁ、似たもの同士がくっつくことが多いよねっていう感じで、ランク分けっていうのをやって良いのかな〜っていうのもあるんですけれども、あくまでも、こと経営に関しては、やはり一流企業(ランク5)は一流企業(ランク5)と付き合いますしね。
作ったばっかりのどうしようもない会社(ランク1)は、どうしようもない会社(ランク1)と付き合わざるをえないっていうね。
こういう現実がありますからね。
でも、ちょっと欲張りすぎっちゃったりすることもあるわけで、自分はできたてホヤホヤの信用も何も無い、実績も信用も無くて、夢しかない!!っていう(ランク1)状態なのに、「ちょっと一流企業(ランク5)と付き合えないかな〜♡」なんて思うわけです。
そうすると、ピピピ————->>って笛が鳴るわけです。
「ちょっと待てよ、違うだろ。同じランク1の相手がいるだろ。俺らはランク5同志、もう相思相愛だ。お前なんかが何言っちゃってんのよ」みたいな感じでね(笑)
要するに、男女間で普通に起こるようなことが、会社の経営においても起こるわけですね。
似たもの同士がくっつくという大前提が成り立つと。
得意先であったり、仕入先であったり、金融機関であったり、それから従業員さんであったり、全ての関わりでマッチング仮説を避けては通れないというのが現実ではないでしょうか。
採用する人のレベルもマッチング仮説で決まる
ですから、我々がいつも言っているのは、中小企業において優秀な従業員さんというのは一体なんだろうか?という時に、自分たちと合う従業員さんが1番優秀だという風に考えていけば、まぁ会社を始めた時っていうのは自分たちは1ですわ。
そうすれば、従業員さんも大体1から2の人が合っているんです。
考え方としては、自分の上下1つくらいのレベルとしか付き合えませんからね。
ですから自分たちが1の時に、たまたま5の人が募集に応募してきたといっても、その人を1の段階で入れるべきなのかどうかなぁ〜っていうのは、やっぱりあるわけですよ。
そういう優秀な人は、むしろ大企業の方(ランク5)に行かれた方が良いんじゃないかってね。
それから、我々あおば会計には普通ではなかなか会えない1億円プレーヤーっていう方が8名お客様の中にいるんですが、そのお客様とお付き合いを始めた頃というのは、我々も1と言って良いくらいのところ。
相手も1とか2だったんですよ。会社としては出来たばっかりだったとか、これから始めるんだとかね。
そういう時だったから、お付き合いが始まって、そして相手はもう5くらいまで行っちゃった!みたいなね。
自分達のレベルが上がらないと付き合う相手のレベルも変わらないことを認識する
こうやって、うちも1から少しずつ上がってきたわけなんですけれども、そうすると付き合える相手がずいぶんと変わってくるし、マーケティング手法もずいぶんと変わってきます。
3くらいまで行けば、1の時と同じマーケティング手法を使わなくても良いんですね。
1のマーケティング手法って何かっていうと、間違いなく「安売り・長時間営業」です。これ間違いないですね。
そういう事をやらざるを得ない、仕方ないっていう時期もあるんです。
数の分布から言いますと、大体ピラミッドの形で1と2が圧倒的に多いんですよ。
ですから、どうにかして3まで上がると。
こういうのは長く時間をかけてでも、とりあえず自分たちが上がっていかないと、良い相手とは付き合えないんだっていう風な事を分かっていれば、自分たちがどうやってレベルアップしていくか?っていう事を本当に真剣に考えていけると思うんですよ。
我々もたくさんの会社さんを見てきていますけれども、自分たちが上がって行かないで、良い会社と付き合いたい!って幾ら思ったって、向こうは相手にもしてくれない。
ですから、自分も相手と釣り合うように頑張って行って、そして釣り合いがとれた人たちとまず付き合って行く。
それだけを考えていれば良いんですね。
起業するのは結局「1」に戻るだけというお話
最初の段階では銀行融資もなかなか付かないですよ。銀行融資が付くと言っても、どうせ保証協会の保証をつけろと。
銀行が自分でリスクを負ってプロパーで貸したりしません。
昔なら出来たてホヤホヤの会社には商工ローンしか貸さなかったんで、そういうヤバい金で泣く泣く食いつないだりしている会社も結構多かったんです。
ですから、あまり期待し過ぎないことです。
会社を起こすっていうのは、格好良いかもしれませんけれど、結局1になるだけの話なんです。
会社を起こすなんてね、最初はそんなモンですよ。
それなのに勘違いをして、ランク5辺りって勘違いをしている人たちがいて、「なんで付き合ってくれないんだよ!」なんて逆ギレしても意味がないと。
ランク5の人と付き合うために、如何にお客様を喜ばせるかって真剣に考えて、まずは自分達が変わらないといつまで経っても状況は変わらないって、そうやって考える必要があると思うんです。
いきなり5なんて、そういう事は無いですからね(笑)
そういう風に考えていけば、本当の意味で仕事も頑張れると思います。