とにかく雇えるだけ人を雇って、人をふるい落とし優秀な人間だけで、会社をやって行くという「数の論理による採用」の時代は終わりました。お互いが価値観を認め合った上で、雇った1人の社員がハイパフォーマンスを維持することに、大きな価値が生まれ始めています。社員のハイパフォーマンスを維持する源泉は「健康」です。どのように会社としてケアできるでしょうか?
数の力で押す原理から1人当たり生産性の原理へ
企業にとって、とにかく雇えるだけ人を雇って、そこから人をふるい落とし優秀な人間だけで、会社をやって行くという「数の論理による採用」の時代は終わりました。
お互いが価値観を認め合った上で、雇った1人の社員がハイパフォーマンスを維持することに、大きな価値が生まれ始めています。
このような価値観の変遷によって、企業にとって「社員の健康を管理しパフォーマンスを維持する」という課題も生じ始めました。
企業の社会的責任を果す目的や、内部統制の観点から、これらを行わずにハイパフォーマンスを求めることは非常に難しいからです。
法律に社員の健康をケアする方法の掲載は無い
組織内部で適用された規定や業務プロセスを管理運用していくには、その体制を構築できるシステムが必要です。
しかしそれ以上に、ハードを運用しこなすために、社員の健康こそ、会社が健全に成長していくために必要不可欠な経営基盤となりつつあります。
社員の健康を管理し、増進するためには、さまざまな施策が必要です。
ただし、法律の定性的な記述には、どのような環境が良いか?ということが指定されていません。
例えば精神面の健康を保つために、ストレスチェック義務化など、国が基本的な枠組みを想定していますが、あくまでも報告義務だけに注目が行き、本来ストレスチェックを行う意義や効果には、光が当たっていないのが現実です。
心身共に健康な社員が多ければ生産性は上がる
会社は法律により管理を行いますが、実際は人材やコスト・経験などが不足しており、実態に合わせた管理をしきれていない場合が多いと言われています。
健康管理専門のスタッフ充実が難しいからです。
大企業なら予算の問題はないかもしれませんが、中小企業では自前で細かなケアを行うことが、難しい場合があります。
しかし近年では、ヘルスケアのアウトソーシングサービスなどが続々とローンチし、中小企業へも提供されるようになりました。
社内に専門部署を設けなくても、外部サービスへの委託により、コスト的にも大きな出費を避けることが可能です。
企業のステージや状況に合わせて、ケアの種類やレベルを変えていくことも可能です。
餅は餅屋ではありませんが、これらのことはプロに任せるのも一考です。
従業員の健康管理ができれば生産性向上と従業員満足度も上がり、優秀な人材の流出も減るようになります。競争力強化には必要な施策です。