企業が増収増益を続けるには、健全な組織体質が必要なように、社長が生涯現役であり続けるためには、まず最初に健全で健康な身体が必要です。
筆者の佐藤先生が、これまで見てきた健康を維持したゆえに、スーパーマンのようにパワフルに何かを成し遂げてきた70代・80代の方々を紹介してくれます。
元気があれば何でも出来る!生涯現役を目指せ
米国にある多くの企業では、社長候補者が喫煙者であることは不適格の証拠と見なされ、その地位に就くことが出来ません。
喫煙は早年から、あらゆる病気を引き起こすことが証明されており、喫煙を原因として病気になると、会社はもちろん、社会的・国家的損失さえもたらすと、米国の企業は考えるからです。
企業が増収増益を続けるには、健全な組織体質が必要なように、社長が生涯現役であり続けるためには、まず最初に健全で健康な身体が必要です。
私の回りには、健康を維持し続けながら生涯現役として働き続けた、4人のお手本がいました。
今日は、年を取っても元気があれば、どれくらい大きなことを達成できるか、彼ら4人の事例から紹介したいと思います。
私が出会った生涯現役で人生を楽しんだ4人
1)74歳でヒマヤラ登頂・塩谷信男医師
「意識的腹式呼吸」の塩谷信男博士と出会ったのは、1996年の講演会でした。
94才でゴルフのエイジシュート(18ホールを年齢以下のスコアで廻ること)を達成した後のことです。2時間の講演会の間立ちっぱなしで、その凛とした声で居眠りの若い女性を叱っていました。
博士は10代前半までは病弱でしたが、体育の先生から腹式呼吸を勧められ、1日20分やりだしてから頑強になり、頭脳も明晰になり東大の医学部に合格し内科医になります。
貧富の差なく診察にあたり、74才ではヒマラヤ登山に参加し、高山病の若者達を救いました。103才で亡くなりました。
2)グリコのモデルにもなった先生は80歳でも現役・浜田靖一先生
私の日体大の恩師は、青山俊彦先生といい、NHKのテレビ・ラジオ体操の先生です。その恩師は浜田靖一先生といい、グリコのイメージキャラクターのモデルになった先生です。
彼は日本体育大学の教授を経て、日本大学の名誉教授になりました。
数十冊の体操の著書に自分で挿絵を載せるために、美大に勉強に行き、その後は油絵を描き個展まで開きました。
80才でも体操講習会の講師を始め、おばさん受講生から「可愛い!」と言われていました。
91才の夏に、長野で農業をやり始めた長男の家に行き、「もう少し年を取ったら!ここで暮らすよ。」と大好きな日本酒を飲んで床に付き、翌朝亡く なっていました。
3)80歳でも現役の外科医長・二川俊二先生
私の義母の胃癌の手術をして頂いた、元順天堂大学病院の外科部長・二川俊二先生は、退職後も他病院の院長を務め、80才まで執刀医を務めました。
毎朝コップ2杯の水を飲んで体の浄化に努めていたのが、元気の秘訣だとおっしゃっていました。
4)82歳で町会議員に初当選・筆者の父
私の父は昨年の10月18日97才で亡くなりました。
私の退職記念展に、95才の時に一人で上京し、乾杯の音頭を取り挨拶をして出席者の共感を得ていました。
82才の時には、庄内町の町会議員に最高年齢初当選をしました。「いつも目標を持って生きていると、死ぬまで楽しい!」と言っていました。
自費出版の本『長生きしたい人が読む本』は、本人が死去1ヵ前まで元気だったので、今読んでも説得力があります。
生涯現役で働く社会が来るなら健康維持は必須
これまでの「老後」に関する概念は、現代において劇的に変わりつつあります。
今や日本では、男女共平均寿命が80才を超えており、人口減少もほぼ確定しています。従って、死ぬまで私達は社会に貢献する必要がありますし、そこに喜びを見出していかざるを得ません。
先に書いてあるような人々の例も、今ならスーパーマンに見えるかもしれませんが、これからの時代では当たり前のように、皆がそうなっていきます。
ただし元気がなければ、主体的にアクティブな活動を楽しむことは不可能です。
ぜひ、20代・30代のうちから、健康を意識し、生涯現役を達成しましょう。