弁理士 渡部 仁

IT

IoTをビジネスに取り入れ業務を劇的に効率化させるために必要な視点

 IoTと聞くと、テクノロジー分野について専門的なノウハウが無ければ活用できない、といった具合で、敷居の高く利用が難しい技術だと考えられています。しかし、IoTは、人が経験的に行っている作業(アナログ作業)をデジタルに置き換えられないか、という視点で、普段から業務を見ることにより、容易に活用することが可能な技術です。
マーケティング

“キットカット”や“ネスカフェ”に用いられる「個別ブランド方式」とは?

 「ネスカフェ」と言えばコーヒーブランドで、「キットカット」と言えばチョコレートのブランド。これは多くの人が知るところですが、両者を販売する会社の名前をパッと思い浮かべられる人はあまりいません。2つのブランドは共にネスレ株式会社のブランドです。ネスレが採用する「個別ブランド方式」のメリット・デメリットをご紹介します。
商標

かに道楽の商標巡り老舗練り物会社が主張する先使用権は立ち入ってはならぬ虎の穴

 大阪で有名なかに道楽が、同じ「かに道楽」という商品名でかまぼこを販売している愛知の老舗練り物会社を、商標権侵害で訴えたことが大きく報じられています。老舗練り物会社は、「先使用権」という商標に関わる権利を主張して、かに道楽と争っていますが、先使用権の主張が認められるには、3つの大きな壁が立ちはだかるようです。専門家による考察をお届けいたします。
知財

商標登録の取得コストを節約する「範囲」と「時期」の上手な決め方

 自社が優れた商品・サービスを持っている場合、あれもこれも商標登録を行いたくなるものです。しかしながら、権利範囲とコストの間にはトレードオフの関係があり、全ての範囲で商標登録しようとすれば、コストが高くつきすぎます。そこで本稿は、商標登録のコストを抑えるための、上手な権利範囲の決め方をご紹介いたします。
節約

誰かが既に取得しているドメインを安く節約して手に入れる方法

 集客や販促のためにホームページを運営しようとすると、自社の名称や商品名に近いドメインを既に取得されている場合があります。どうすれば、費用をかけずに節約して既存のドメインを取得することができるでしょうか?考えてみましょう。
マーケティング

BMWが自社名を全面に打ち出すワケ〜マスターブランド方式のメリットとデメリット

 中小企業の場合、商品をあれやこれやと発売しても、その全てを個別の名前でブランド化し、セールスプロモーションをかけるほどの体力がありません。そこで中小企業のブランド・マーケティングで効果的なのが、自社の名前を押し出してブランド化する「マスターブランド方式」を取り入れることです。そのメリットとデメリットをご紹介いたします。
著作権

AIが作ったモノの著作権は誰のもの?例えばアトムが作曲したら…

毎年、知的財産創造や保護及び活用に関する施策に基づき、知的財産推進計画を政府は作ります。2016年度の知的財産推進計画で目玉となっているは、AI(人工知能)が作った知的財産をどう取り扱うか?ということです。AIによるモノの創作は既に始まっていますが、法律はまだ未整備です。果たしてAIの作ったモノの著作権はいったい誰のものとなるのでしょうか?
知財

アナ雪も危機一髪!知財を勝手に奪う「知財トロール」が暗躍

 「知財トロール」とは、企業に対し知的財産権を行使し、巨額の賠償金やライセンス料を得ることを目的として知的財産権を取得する者を指します。アメリカではその暗躍が多いに注目され、取締りも強化されていますが、日本ではまだ商標制度の抜け道があるため、私達は自衛意識を持って彼らから自社の知的財産を守らねばなりません。
特許

ゲーム「ファイナルファンタジー」が独自の世界観を守るために取った特許

 ゲーム「ファイナルファンタジー」が独自の世界観を守るために取った特許は、「アクティブタイムバトル」というアイデアベースの技術であり、これがゲームの人気を高める一つの要素となりました。特別な優れた技術ではなくとも、発想に一捻りを入れた技術が自社にとって大きな武器となることを示す事例と言えましょう。
知財

脱獄iPhone販売で商標権侵害した男が御用。新品販売や中古販売とは何が違う?

 不正改造の“脱獄”iPhoneをインターネットオークションで販売したとして、商標権侵害の容疑で24歳の男性が逮捕されました。商標の原則は、権利者のみが商標を使用でき、他社は使用できないことにあります。つまり、原則に照らせば、第三者による新品販売も中古販売も、本来は商標権侵害になるはずです。しかし、これらの取引は商標権侵害となりません。脱獄iPhone販売との違いを解説します。
特許

ドラえもん社が「どこでもドア」を特許侵害から守るクレームの作り方

 特許を侵害されるパターンの1つに「クレーム」が弱い場合があります。クレームとは特許出願の際に記載する 「特許請求の範囲」 のことで、他社の特許侵害を防ぐ武器となります。では、どうすれば広く強い特許権を持つクレームを作ることが出来るのか?ドラえもん社が「どこでもドア」の特許権を守るクレームの作り方で考えてみましょう。