人気日本酒ブランド「獺祭」を製造する旭酒造から、ついに新商品「獺祭 等外(だっさい とうがい)」が発売されることになった。獺祭を造る際に必要なお米である、山田錦を栽培する上で5~10%発生するといわれる、等級の付かない「等外米(とうがいまい)」を利用することで、米生産者を間接的に支援する画期的な取り組みで生まれた商品だ。
ワタミで獺祭の新作品を飲むことが可能に!
人気日本酒ブランド「獺祭」を製造する旭酒造から、新商品「獺祭 等外(だっさい とうがい)」が発売されることになった。
しかも全国でチェーン展開するワタミの各店舗(「和民」、「坐・和民」、「わたみん家」)のみで、まずは限定先行発売となるようだ。
この新作品は、非常にユニークな経緯で出来たお酒であることが判明している。
以下そのエピソードをご紹介しよう。
獺祭等外・開発経緯と名前に込められた思い
日本酒「獺祭」の製造元である旭酒造は酒米の帝王と言われる「山田錦」のみを原料としている。
しかし酒米の生産量は年々減少傾向にあり、旭酒造では、山田錦の産地である兵庫県を中心に増産を全国に呼び掛けているが、希望する生産量を確保することが課題となっている。
課題の発生理由の1つとして、山田錦を栽培する上で5~10%発生するといわれる、等級の付かない「等外米(とうがいまい)」が、農家にとってリスクとなり、生産が伸びないことがあげられている。
「獺祭」など純米大吟醸の日本酒は等級米を使用することが前提となるため、今まで旭酒造をはじめとする多くの酒造メーカーは「等外米」を購入することなく、農家は仕方なく「屑米」として処分していた。
そこで、旭酒造は、農家だけにリスクを負わせず、出来た米は全部、美味しい酒に仕上げて皆様に飲んでもらいたいという思いのもと、「等外米」を使った普通酒表示の新しい日本酒を造る事になった。
原料はご家庭用でも味は大吟醸と遜色なし
旭酒造は、今回の「獺祭 等外」を造るにあたって、50%を超えて35%まで精米することで、純米大吟醸である「獺祭」と遜色ない品質までに高めている。
新しい日本酒は「獺祭 等外」と命名され、「等外米」であっても技術を持って全てのお米を美味しいお酒にする、という思いが込められたお酒だそうだ。
「獺祭 等外」はワタミでグラス1杯(890円)から注文できる。通常だと都内の居酒屋で、一杯数千円はする獺祭だが、今日からはワタミにいけば獺祭ブランドの日本酒がお得に飲める。
旭酒造の心意気に乾杯といきたい。