コンビニ各社のM&Aが活発化するも落し穴あり

企業分析

 今や全国に5万店を超える店舗数のあるコンビニ、読者の皆様にとって必要不可欠なものではないだろうか。3月はコンビニエンスストア各社の買収報道が相次ぎ、大手3社の規模は拮抗、コンビニ戦国時代は最終局面を迎えつつある。しかし本部のコンプライアンス順守や、FC加盟店の保護には遅れが生じており、規模拡大と共に内部の充実も急がれる。

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コンビニエンスストアはインフラとなった

 今や全国に5万店を超える店舗数のあるコンビニ、読者の皆様にとっても必要不可欠なものではないだろうか。買い物だけではなく、宅配便や切手購入、各種支払いなど、もう”インフラ”と言っても過言ではない。

 ライフメディアのリサーチバンクの調査によると、コンビニを週に1回以上利用している人は59%にも上る。しかもそのうち71%の人がコンビニのポイントカードを持っているという。

 コンビニは年代も性別による差もなく、もはや国民のインフラに成長した。

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大手が中堅コンビニを飲み込み最終決戦開始

 コンビニ業界では3月に入り、大手各社によるM&Aや業務提携の観測ニュースが相次いだ。

 2位のローソンは、3月12日、東海地方で主に店舗を展開しているココストアを買収する交渉に入ったと伝えられたが、交渉からは撤退したようだ。昨年の10月には成城石井を買収し、低価格店舗と高級店舗の二極化で店舗拡大を行う姿勢が鮮明になっている。

 3位のファミリーマートは、同4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングス(HD)は2015年3月10日、経営統合へ向けた協議を開始すると発表した。コンビニの経営統合と言えば、2004年のサークルKとサンクス、2009年のampmとファミリーマートが記憶に新しいが、ファミリーマートとサークルKサンクスの統合は、これを超える過去最大の統合だ。

 一店舗あたりの売上高で他社を圧倒するセブン-イレブン(1万7491店)を、店舗数でファミリーマート(1万7681店)が抜く展開となり、3社三つ巴のコンビニ戦国時代は最終局面を迎えつつある。

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規模拡大で疎かになる内部コンプライアンス

 コンビニ各社は拡大を急ぐが、いつか大きな問題を引き起こす可能性のある事象も生じている。

 「内部コンプライアンスが強化されていないこと」、「FC加盟店への過度な負荷がかかっていること」とである。

 まず、通常パートナーとなるべき本部とフランチャイズ加盟店に、本部がFCに対して圧倒的権限を有するヒエラルキー(階層)が生じている。

 例えば昨夏、ファミリーマートにおいて、地域の加盟店を管理する”スーパーバイザー”による加盟店のQUOカードを窃取する事件が発覚した。本部はこの事実を公表せず、訴えを起こしたFC店は多額の違約金を抱えたまま、半ば強制的に店舗を閉鎖させられている。

 また、人件費コストの高騰による人材採用難で、本来経営に注力すべきオーナーが、現場で自らを酷使せざるを得ない状況も多々報告されている。

 FC加盟店を拡大し、原材料のトレサビリティが疎かになったマクドナルドや、多数の店舗閉鎖に追い込まれたすき家の二の舞とならぬよう、売上の拡大と共に内部の充実が急がれる。

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