フェイスブックは先週末、フェイスブックの利用者が亡くなった際、その利用者のアカウントについて、その後の管理を任せる「相続人」を指定する機能をアメリカで導入したことを発表した。自分が死んだ後、インターネット上のクラウドに載せた情報を管理することは出来ない。自分の死後を想定した情報管理をする必要がある。
フェイスブックに死後相続機能が追加される
フェイスブックは2月12日(木)に、フェイスブックの利用者が亡くなった際、その利用者のアカウントについて、その後の管理を任せる「相続人」を指定する機能をアメリカで導入したことを発表した。
指定された相続人が、亡くなった人のページに葬儀の日時を書いたり、追悼の言葉を書き込むことが可能になる。過去の投稿や写真をダウンロードして保存することも可能だ。
アカウントの相続人は1人だけ指定できる形となっており、本人の過去メッセージは相続人に見ることが出来ない。
アメリカでまずサービスが実施され、他の国でも随時「設定画面」から相続人を選択できる機能が追加される予定だ。
死後のアカウント処理 他のサービスでは?
インターネットのクラウドシステムを利用した情報管理は、もはや誰しもが行っていることだ。
簡単に言うと、「ログイン」機能がついているインターネットサービスへ自分のメールアドレスを登録し、サービス内で情報を共有すれば、貴方はインターネットのクラウドシステムを利用している。
ビジネスの情報はもちろんのこと、プライベートのデータを保管しているなら、自分が突然死ぬケースも考えて、情報を管理する必要がある。
フリーメールを利用できるグーグルと、ヤフーは、クラウドシステムを我々が利用する代表例だ。
アカウントを持っているならば、自分の死に備えて、以下の知識だけは最低限持っておきたい。
1)グーグル
グーグルは、ユーザーの死亡時に自分のアカウントを、どのように処理するか設定しておくことができるアカウント無効化管理ツールを用意している。自分が亡くなるなどして、グーグルのサービスを利用しなくなりある程度時間が経つと、信頼できる人間のアドレスを記入すれば彼らに通知してくれたり、データの範囲を決めて、管理してもらえるよう指定することも可能だ。Gメールを利用して、ムフフな情報サイトへ登録していたり、会社のアドレスを紐付けている場合は、必ず設定することをお勧めする。
2)ヤフー
ヤフーには、ヤフーエンディングというサービスがある。利用者がなくなったことが確認された場合、Yahoo!ボックス(オンラインストレージ)からデータを削除したり、Yahoo! ウォレットでの課金を停止してくれる。ヤフーの有料サービス(ヤフープレミアム等)も死亡確認時に停止される。登録すると「生前予約番号」が付与されるので、自分の信頼できる人へ番号を伝えておけば、その人からヤフーに申告することで、一切のサービスが停止される。毎月180円を支払えば(ヤフープレミアム加入者は無料)、指定した200人に、死亡確認時になるとメールを送信してくれる。その他、葬儀場や相続遺言の専門家依頼もインターネット上で用意可能だ。
クラウド上の情報管理 死後まで想定せよ
インターネットがもたらした情報革命は、我々に便利なサービスを提供してくれるが、我々はそれらを利用するために、膨大な個人情報を拡散しなければならない。
この際に、自分がインターネット上でどんなサービスを利用しているか、アカウント情報を再度整理しよう。
利用していないサービスがあるならば解除するのもひとつの手だ。
自分がいつ亡くなるかを知ることは難しいので、元気な今のうちに情報管理をしっかり行う必要がある。