ヤマト・佐川が相次ぐ運賃値上げ〜配送費の節約を実現する6つの方法

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 ヤマト運輸と佐川急便が、ここ数ヶ月で運賃の値上げを行うことを相次いで発表しました。今回の値上げは当然の判断であり、社会的インフラである流通事業の重要性に鑑みれば、多くの人が納得する値上げと言えるでしょう。とはいえ、配送費のコストアップは企業にとって死活問題の一つ。そこで本稿は、配送費のコストアップに対応する6つの方法をご紹介致します。

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ヤマト運輸・佐川急便が相次ぐ運賃値上げ発表

 ヤマト運輸と佐川急便が、ここ数ヶ月で運賃の値上げを行うことを相次いで発表しました。

 両者に共通しているのは、

  • ・AmazonなどECサイトの急拡大で取扱個数は伸びていた
  • ・取扱個数の伸びと反比例して単価が下がり業績にも悪影響を与えていた
  • ・結果として現場の集配スタッフが慢性的な過労状態に陥り、サービスも悪くなった

 という3つの負の連鎖が生じていたことです。

 従って、今回の値上げは当然の判断であり、社会的インフラである流通事業の重要性に鑑みれば、多くの人が納得する値上げと言えるでしょう。

 とはいえ、配送費用の上昇は、多くの企業の利益率に影響をもたらすため、できることなら何かしら配送費のコストアップを防ぐか、吸収したいところ。

 そこで本稿は、配送費のコストアップに対応する6つの方法をご紹介したいと思います。

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配送コスト削減・節約を実現する6つの方法

1)商品価格を(実質)値上げする

 1番の効果的な配送料アップへの対応は、ズバリ値上げすることです。

 価値のある商品なら、更に訴求価値を高めて顧客への説明を行うことで、徐々に値上げを行うことを検討すべきです。

 また、現実的に価格自体を維持する必要があるなら、パッケージと量目を変更することで、実質的な値上げを行うことも出来るでしょう。

2)梱包形態の簡素化・容積の減容

 梱包形態の変更により重量や入り数を変更して、商品全体のコストを抑える方法も可能でしょう。

 強化ダンボールを資材として活用することで、緩衝材の容積を大幅に削減したり、緩衝材や固定材を薄くする、配列や詰め合わせの改善により積載効率をよくすることにより、コストを削減することも可能です。

3)ボックスチャーター便を活用する

 まとまったロットで運ぶことが可能なら、ヤマト運輸や佐川急便をはじめとして、一定の容積と重量に収めれば荷物を詰め放題にできるボックスチャーター便を活用することで、配送コストが下がります。

 ただし、個宅配送などで活用することはできませんから、ある程度会社でまとまった荷物を輸送しなければならない時に使うのが便利です。

 参考リンク1:ヤマトボックスチャーター株式会社

 参考リンク2:西濃運輸・JITBOXチャーター便

 参考リンク3:日本通信・JITBOXチャーター便

4)配送会社を西濃運輸や福山通運に変更する

 個宅配送の場合は、ある程度の数量契約を結べば、西濃運輸や福山通運などの会社を活用することで、配送費のコストダウンを図ることが可能です。

 西濃運輸は難しいですが、福山通運の場合はクール便もあります。

 ただし、時間指定配送など個々のサービスは、ヤマトのクオリティと比較すると劣るため、顧客の受取に一定の制限をかける必要があります。

5)軽い荷物はレターパックを活用して送付する

 軽い荷物や薄さ3センチ以内の荷物は、日本郵便のレターパックを活用すれば、全国一律送料360円で配送することが可能です。

 ただし、日にち・時間指定配送は不可となりますので、注意が必要です。

6)法人営業を加速させ路線便を活用する

 大量に荷物を輸送する企業でよく使われる輸送便を、この際に活用するという手もあります。

 この場合は、最低ロットや数量契約が発生するため、販売計画をある程度計算できるよう、法人との取引を拡大する営業が必要になります。

 運賃は通常の半分以下、5分の1程度にコストダウンできる場合もあります。

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値上げまで時間は少し〜今から対応策を検討!

 いかがだったでしょうか?

 各社共に、今年の秋口から運賃の値上げを実施することがわかっているため、時間は半年もありません。

 ヤマトや佐川と運賃の値下げ交渉をしても、多分その交渉は困難を極める可能性が高いため、現実的に自社の実情に沿ったコスト維持・コストダウンの術を、今のうちから検討しておきましょう。

Photo credit: Norio.NAKAYAMA via Visual Hunt / CC BY-SA

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