【M&A】従業員に会社・事業を譲る代表的な3つの方法 – どのように?譲渡価格は?

事業譲渡

自分の子供が事業を引き継げない状況で、従業員が会社(事業)を引き継いでくれることになれば、経営者にとっては渡りに船の話となります。

ただし、「どのような方法で、いったいいくらで会社や事業を譲れば良いのか」といった点が、悩みどころとなるでしょう。

そこで本稿では、従業員に会社・事業を譲る際の代表的な3つの方法と、これを実行する際に気をつけるべき点について考えます。

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【M&A】従業員に会社・事業を譲る – どのように?譲渡価格は?

少子化が叫ばれるようになってかなりの時間が経過していますが、なかなか改善の兆しは見えないようです。

自分の会社や事業を子供に引き継ぎたいと思っても、子供に断られたり、あるいは子供自体がいないという場面も見受けられるようになりました。

もし自分の会社の後継者問題で悩んでいた時、従業員が独立して自分の会社を作りたいので、自分の会社や事業を譲ってほしいと提案してきたとします。

廃業あるいは第三者へのM&Aもやむなしと考えていた経営者にとっては渡りに船の話ですが、どのような方法で、いったいいくらで会社や事業を社員に譲れば良いのか、といった点が悩みどころとなります。

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従業員に会社・事業を譲る代表的な3つの方法

一口に会社や事業を譲るといっても、その方法はさまざまですが、以下3つの代表的な方法をご紹介しましょう。

  1. 事業譲渡
  2. 営業権のみ売却
  3. 会社そのものを売却

その1)事業譲渡

もっとも一般的な方法は事業譲渡という形式です。

事業譲渡はその事業で使用し、または関連している資産・負債、その他取引先や労働者など全てを一体として譲渡しますが、引き継ぐものと引き継がないものを取捨選択することも可能です。

この場合の譲渡金額ですが、「譲渡時価純資産(資産-負債)+営業権」という計算式が多く用いられます。

時価といっても不動産などのように時価の算出が可能なもの以外は「帳簿価額=時価」として取り扱うため、一番難しいのは営業権の計算です。

営業権は超過収益力とも言われ、要はこれから先どのくらい利益を生み出す力があるのかを計算したものです。

過去2~3年の営業成績の推移から先5年ほどの事業計画を作成し、その利益を現在価値に割り引いて計算する方法がよくとられますが、業種等によって何年先まで見越すかは別れてきます。

また利益は会計上の利益ではなく、キャッシュフロー(現金)を基準とした利益で考えるのも特徴です。

実際のところ営業権の金額が多額になることも多く、現実的には相手が支払可能な金額を元に、それと純資産額との差額を営業権と逆算することもあります。

その2)営業権のみ売却

事業に専属の固定資産などが無い場合、事業を行う権利のみを売却するということもあります。

この場合、上記の営業権のみが売却金額とされますが、売却金額を抑えたうえで、数年にわたり月々の使用料や手数料名目での収入を得るという方法も取られることがあります。

その3)会社そのものを売却

単体の事業しか行っていないようなときには、従業員に会社そのものを譲ることもあります。

会社の全株式をその従業員に売るだけでよいので、手続きも簡単ですし、大口取引先との口座を新たに作り直す必要もありません。

但し、借り入れなどで社長個人が保証していたり、取引が社長の個人的なつながりや信用によって行われていたようなときには、株の売却までに引き継ぎ・根回しを入念に行っておかなければなりません。

またこの場合の株価をいくらにするのかは、税務上の問題もあり単純に自己資本の部から計算するというわけにはいきません。

顧問税理士などに相談して算出してもらうのがよいでしょう。
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従業員に会社・事業を譲る場合も誠実かつ丁寧な対応を!

今回は代表的な3つの事業承継についてご紹介しました。

事業承継は、個別の案件ごとに状況も違えば、条件も全く異なるものになります。

したがって、金銭面で円満な事業の引き継ぎを行うためには、事業の現状と将来を見据えた細かいデューデリジェンス(精査)を行う必要があり、これには膨大な時間が必要となります。

更に、家族間に事業を譲るのではなく、従業員へ事業を譲る場合、事業を譲渡した後で会社をスムーズに運営できるよう、従業員を「買い手」と考えて情報を出し惜しみしないようにするべきでしょう。

事業の譲渡には大きなリスクも伴います。トラブルになることが無いよう細心の注意が必要です。
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