補助金は採択率が5%弱というものがあるほど、狭き門の場合があります。自社に見合う補助金を見つけることができたとしても、これでは採択されないのでは?と意気消沈してしまう方もいるかもしれません。しかし、補助金の採択率を劇的にあげる方法が一つあります。それは、すぐに申請することです。実際の統計からその理由を説明いたします。
補助金の種類をザクッとおさらいしてみよう
経営者にとって、変換する必要がない資金調達手段として、補助金の存在は大きな力になります。
まず、一番手としてあげられるのは、創業・第二創業促進補助金です。
創業補助金は、2013年4月にスタートしたばかりの補助金制度ですが、第一次創業時の経営者は採択されると200万円を受け取ることが可能です。
さらに、ものづくり補助金は毎年実施されている、言わば定番の補助金制度で、これも人気があります。
「ものづくり」とありますが、製造業限定と言うわけではなく、意外と範囲が広いのが特徴です。
額は小さくなりますが、これら二大補助金についで、キャリアアップ補助金や、小規模事業者持続化補助金なども、人気のある補助金と言えるでしょう。
補助金申請の採択率をあげる方法は意外に単純
さて、自分に見合う補助金を見つけることができたとして、実際のところの「合格率」、つまり、実際に審査を合格し、補助金を獲得できる確率はどれくらいなのでしょうか?
各補助金について発表される統計を見ると、ものづくり補助金の採択率は毎年40%前後で推移しておりましたが、今年は32%にガクンと採択率が落ちました。つまり応募者の3件に2件は、「不合格」となっているのです。
更に、創業・第二創業促進補助金に至っては、平成28年度は応募総数2,866件、採択総数136件、採択率はなんと4.7%程度であり、20社に1社しか採択されない狭き門となっているのです。
では、この狭き門をくぐり、補助金の採択率を上げる方法はあるのでしょうか?
実はあります。それは、「すぐに申請する」ということです。
実例を挙げて考えてみます。
中小機構が平成25年に発表した創業補助金の採択率と申請数の推移を見ると、第1回募集の前半:87%、後半:87%(申請数は合わせて約600)、第2次の前半:85%、後半:79%(申請数は合わせて2,500)、第3次の前半:56%、後半:27%(申請数は合わせて10,000以上)でした。※
つまり、最初に応募したほうが、採択率は上がったのです。
日頃から公募日程をチェックし誰より早く提出
ご存知の通り、補助金制度の申請期限は複数回設けられているところがあります。
その年度における補助金公募が始まったばかりだと、制度を知らなかったり、申請書の作成に手間取ったりして申請数が少なめとなり、それに伴って合格率が上がる傾向にあります。
採択率を上げるためには、機会が到来したらすぐに行動できるように、日頃から考え、準備しておくことが「勝負の鍵」と言えます。
※中小機構 平成25年度補正 創業補助金(創業促進補助金)
http://www.smrj.go.jp/utility/offer/sogyo/index.html