『○○は稼げますか?』という発想はやめる
〇〇は稼げますか?はナンセンス
起業しようとされている方から、よく『○○は稼げますか?』という質問をよく受けることがあります。
そう言う方は、TKCの経営指標であるBAST(バスト)や、中小企業庁の発表している色々な業種の一人当たりの付加価値などを見るのが一番手っ取り早いと思います。
もっと言うと、自分でこういうことを調べてもいない人は、だいたい何やっても稼ぐのは難しいです。
資格があれば食べていけるのか?いけないのか?
それから、「この資格は食べていけますか?」とか、「この資格は食べていけませんか?」という質問もいただきます。
これもですねぇ、食べていけるかどうかは貴方自身の実力次第です(笑)。
個人事業として独立開業する場合、資格があろうがなかろうが、すぐに事業を始められます。
開業した事業が食べていける事業になれるのか・なれないのかというだけの話です。
ですから、食べられる状態が資格によって決まるということはありません。
資格が必要な仕事は代行業でしかない
資格ありきで仕事をする人は商才が無い?
私も昔、資格学校で先生をやっていましたから分かりますが、こういう方のほとんどは商売の才能がないから資格を取ろうという考え方の人が多いです。
そういう方たちというのは、自分は資格を取ったからこの資格で仕事をしようという考え方になります。
個人事業を始めるにあたって、「自分はこの仕事をしよう」ではなく、「このほうがどうも食えそうな資格だ」という感じで考えがちです。
「先生」の多くは消去法で士業を選択した人
というのも、私の妻も税理士をしています。
税理士さん・公認会計士さん・中小企業診断士の先生方を見ても、「税理士の仕事がどうしてもしたかった」という人はいないんです。
たまたま自分が選んだ資格があって、その資格を取ったので、出来る仕事をしているということに過ぎません。
報酬は価値を与えるからもらえる対価
代行業でお客様に涙を流して喜ばれることはない
仕事というのはお客様に対して価値を与えるから報酬がもらえるわけですよね。
ところが、資格でやっている仕事がお客様や社会にどれだけの価値を与えるのか?と考えると、こういう方たちは皆、ジレンマに陥ってしまいます。
というのも、『資格業』というのはほとんどが、ただの『代行業』です。
税理士であれば、税金の申告書を書いたり、決算処理の代行業として価値を与えているかもしれません。
じゃあ、社会に対してはどんな価値を提供しているでしょうか?
徴税業務を円滑にするために役になっていますが、悲しいことに、お客様に涙を流して喜ばれることはまずありません。
自分がやりたいと思って始める職業の中には、本当にお客様や社会に価値を与えていけば、お客様が涙を流して喜んでくれるような職業もたくさんあります。
下請け仕事もお客様に感動は与えにくい
あと、下請け仕事もお客様に感動は与えにくいです。
下請けのツライ所は、お客様に直接喜ばれるということは非常に少ないです。
下請けはお客様と直接打ち合わせをするのではなく、元受けのほうに打ち合わせに呼ばれることになるからです。
一匹狼型で下請けになっているフリーランスは儲からない
お金を稼ぐということで考えれば、一匹狼で突っ張ってるような人たちも、お金の入りが少ないです。
実はフリーランスの仕事はほとんどが下請けです。
仕事を依頼している相手の担当者が配置換えで、若い人に変わってしまうこともよくあります。
その時に、若い人は、「出来れば自分と同じぐらいの年の人に仕事を依頼したい」ということがよくあります。
そうして、仕事が急に減ってしまったりします。
一匹狼型ではなくチーム(組織)で仕事をすることが大事
上記にあげたように、お客様にあまり喜ばれない代行業や下請けとなるのを避けるためには、まずは会社として組織化して、取引先を増やすことが必要です。
チーム全員で仕事を割り振って、一人一人の得意分野を活かしていくんです。
マーケッターの存在が必要不可欠
じゃあ、チームを作った時に絶対に必要な人はどんな人かというと、商売の場合は絶対に売る人が必要です。
『マーケッター』という人種の人です。
『マーケッター』がチームの中にいないと本当にキツくなります。
「何々は稼げますか?」ということではなく、「どうやって最高のチームを作るか?」を考えて行動するんです。
その時には、自分が本当にチームを自責思考で率いて行けるのか?と言う考えが重要であって、「何々というものを始めたら儲かる」とか「儲からない」というのは凄くレベルの低い話だってことなんですよ。
勝てるチームを作ることから始めよう
こうやって、どの業界でもそうですが、まずはきちんとチームを組むところから始めたほうが良いんです。
それが本当に稼ぐための第一歩ですし、チームを組めば自分が病気になってしまったときでも、しっかり仲間たちがフォローしてくれます。
そのように考えると、何が儲かるか?から考えるよりも、組織戦を前提として、最初から勝てるチームをどうやって作るかを組み立てていくほうが、ビジネスを成功させやすいと思いますよ。