消費税、たばこ税、国際観光旅客税、酒税と、ここから数年で続々と増税が決まっています。新たな増税は困難に見えますが、日本の財源自体がまだまだ足りないため、細かい増税が今後予想されます。次の増税候補を3つ提示します。自分との関係の有無をチェックし、税負担リスクを事前に減らしましょう。
消費税の増税まで1年を切る。その他カテゴリも続々増税へ
消費税の増税まであと1年を切りました。同時に軽減税率も導入されますが、対象が飲食料品などごく一部に限られるため、ほぼ全てのものが増税対象となり影響は計り知れません。
ですが、増税されるのは消費税だけではありません。まずはたばこ税。
10月1日には1円/1本の増税がスタートしていますが、最終的には3円の増税が決まっています。消費税の増税と合わせてかなりの値上がりとなるでしょう。
更に、来年よりスタートするのが国際観光旅客税(出国税)です。こちらは海外に出国する際、一人当たり1,000円が徴収されます。
酒税法の見直しにより、2026年度まで段階的に調整が行われ、ワインや第三のビールなど現在安い税金の酒類も増税が予定されています。
新たな増税は困難に見えるが細かい増税が予想される
既に基礎控除や配偶者控除の見直しにより、特にサラリーマンの所得税が引き上げられていることと合わせても、増税ラッシュが続くことは容易に予想がつきます。
安倍政権の趨勢として、経団連の意向に沿うように法人関連の税金が安くなり、消費税や所得税が引き上げられる傾向が強くなっています。
また、財源確保のため強く反発されるところより、取りやすいところから取る傾向も見受けられます。
増税は景気動向や選挙結果などにも左右され、特に直近で大きな増税が控えているため、新らしい増税策はなかなか打ち出しにくい状況です。
それでも、まだまだ財源不足であることには変わりないため、細かく増税が仕掛けられるはずです。
消費税への増税後、次の増税候補はこの3つ
以下のカテゴリは、これから増税が仕掛けられることが予想される税金です。
1)所得税
まずは所得税は増税となる可能性が非常に高いカテゴリです。
所得税の見直しは頻繁に行われていますが、それでも昨今の貧富の差の拡大も相まって高額所得者への批判は根強いものがあり、増税となると賛同を得られやすいということもあることから、所得控除や税額控除などでさらなる増税をはかることが考えられます。
2)デリバティブ取引・仮想通貨取引
複雑化するデリバティブ取引や、仮想通貨のような法律が想定していない取引は、意図的な租税回避に使われているという指摘を常々受けています。
金融所得課税の拡大・見直しの可能性は十分に考えられるでしょう。
3)相続税・嗜好品
収入や保有資産の大きい人が対象になりやすい税金、例えば相続税や嗜好品に係る税金は、増税の議論の対象になる可能性があります。
上記3つのカテゴリに関連がある方は、十分なリスク分散を考えておくのが得策です。