学研HDが市進HDの株を30%超まで買い増し、持分法適用会社とすることが報道されました。
2015年には、Z会と栄光ゼミナールのM&Aも行われており、学習塾業界ではM&Aによる業界再編が進みます。
これはつまり、業界が成熟産業となったことや、取引先や従業員に対して将来リストラが起こることを意味します。
変わり続け、新しいものを生み出さねば残れない人が出て来るはずです。
学習塾大手の学研が市進HDの持分法適用を発表
学研HDが市進HDの株を30%超まで買い増し、持分法適用会社とすることが報道されました。
学研ホールディングスは22日、学習塾大手の市進ホールディングスを持ち分法適用会社にすると発表した。5月上旬をメドに市進創業者の資産管理会社などから5億4300万円で株式を買い取り、現在19.07%(議決権ベース)の出資比率を31.47%に引き上げる。市進のノウハウを活用し、教育事業を強化するのが狙い。
持分法では、議決権所有比率が20%以上50%以下の会社について、その損益を決算に反映させることを許されています。
これらに鑑みると、市進HDは事実上、学研HDの傘下入りすることが決まった形になります。
学習塾業界で起こるM&Aは業界成熟の証である
2015年にはZ会と栄光ゼミナールのM&Aも行われており、学生の絶対数の減少にともなって、今後も合従連衡が続くことが見込まれます。
これら、学習塾業界で起こっている一連のM&Aは、この業界が成熟産業となったことを意味しています。
コンビニ、銀行などを見ていれば、わかりやすいでしょう。
一方で、規模の拡大によって起こる効率化は、取引先、従業員にとっては、広い意味でリストラが拡大することをも意味します。
不効率なものは排除しなければなりませんが、リストラはそこで働く方々、取引先にとってはよいことではありません。
成熟産業に位置する会社は変化を怖がってはならない
そこで、成熟産業に位置する会社は、M&Aで市場のシェアを抑えながら、自ら変わっていく必要があります。
例えば、新規事業を始める会社もあるでしょう。
まったく関わったことのない新規事業かもしれませんし、海外のビジネスかもしれません。
それについていかなければ雇用が継続できない可能性もあるでしょう。
そういう覚悟を持つ経営者とスタッフが増えていき、彼らが手がけることのできるM&Aを事業承継を含め、ドンドン実現、浸透させていきたいと改めて感じました。