「商売には学歴は関係無い」「会社の社長に学歴は要らない」これらの言葉は確かに真実ですが、言葉の意味をはきちがえている場合が多々見られます。「起業に学歴は関係無い」という言葉は、そのまま額面通り「勉強しなくても会社なんて成功させられる」という意味ではありません。むしろ起業者が成功するには一流大卒以上の勉強が必ず求められます。
ワケあって学校に行けなかった人は沢山いる
”学歴が無い” というのは、自分たちが何かしら怠けたという結果か?というと、そればかりではありませんよね。
家庭の事情で学校へ行けなかった、という方も日本にはけっこういらっしゃいます。
今はそんなにいないのかもしれないですけれど、我々の時代は確実にいらっしゃいました。
そんな感じで、学歴が無くて入りたい会社に入れないとか、そういうことがあるんだったら、起業すれば良いんじゃないの?
ただし、「最低限やらなきゃ行けないことはあるよね」という条件付きではありますが。
というのも、「商売には学歴は関係無い」とか、「会社の社長に学歴は要らない」とか、よく言われますけれど、少し勘違いした使われ方をしているなと感じる部分もあります。
今日は、それを訂正する意味も込めてお話していきますね。
社長になると服装含めて自由が効くようになる
イメージとして、これは男の話なんですけれど、「高卒は作業着を着て働け」みたいな常識がありますよね。
「大卒はスーツを着て働け」みたいなところでも働ける。そういう会社で事務職なんかも出来ると。
まぁ、実際のところは大卒でも文系は営業職ばっかりですけれどね。
それでも、一応スーツ着て仕事すると。
じゃあ、起業するとどうなるかと言うと、Tシャツでも仕事出来ると。これはホリエモンさんの影響が大分あると思います。
自由に仕事するって感じで、Tシャツでも仕事出来るよみたいな感じでね。
こう並べてみると、
- 高卒=作業着
- 大卒=スーツ
- 起業=Tシャツ
まぁイメージ的には、これでだいたい合っているのかなって気はします。
というのも、うちの顧問先のお客様は法人さんだけで今は100社くらいあるんですが、ネクタイをしている社長さん、ヘタすれば1人もいないかもしれないです。
それくらい起業人で言えば、今は自由な服装でいられるのも良いところかなと感じています。
というか、色んな面で勤め人と違って自由が効きます。時間もお金も服装含めたあり方もです。
起業して自由を手に入れるには一流大卒以上の勉強量が必要
でも、学歴がなくてもこの自由を手に入れるには、やっぱり条件があるわけです。
起業開業するっていうことは、”ずーっと勉強していかなくてはいけない”っていうことなので、結局は一流大卒以上の勉強をしなくてはいけないんですよ。
可哀想なのは、一流大学を卒業していても、起業開業したら、また受験生時代と同じくらい勉強しなければならなくなるんです。
ですから、「起業開業に学歴は関係無い」っていうのは、そのまま額面通り「勉強しなくても会社なんて成功させられる」って意味ではないんですね。
一流大学を卒業していても、経営について勉強すると内容が全然違うので、結局は同じような量の勉強をずっとやらねばなりません。
どのくらいの量なのか、わかりやすく言うなら、起業開業する前段階(準備の段階)でスタート時の関連書籍を、まずは「たったの100冊」読んで、知識として網羅するくらいです。
例えば、自分が和食屋さんをやりたいとなったら、和食だけではなく、洋食、それから居酒屋、barとか、そういう関連するものの書籍を「たったの100冊読んで、知識として用意して下さい」ということです。
本の中には先人の成功と失敗が凝縮されている
私がこう言った時に、やっぱり一流大卒以上の人達が凄いなと感じるのは、彼らって「たったの100冊で良いんですね」とおっしゃる方が殆どなんですよ。
ところが、学校の勉強が大嫌いでサボっていた連中にとっては、この「たったの100冊」がすごい難関です(笑)。
「うわぁ~…マヂかぁ〜(汗)無理ッ!他のコンサルタントのとこに行くわ…」みたいな感じ(笑)。
ここでサボり癖が付いている人はサボります。
ところが一流大卒以上の人たちは、ちゃんと「100冊ですね。了解です。」ってなるんです。
では、なぜ本を読むことを勧めるかと言うと、とにかく先人たちの成功と失敗が本には凝縮されているからです。
もちろん、100冊の知識をちゃんと得て下さいって私が言う範囲の中には、商売が上手い人たちの本ばかりでなく、ただ単に本が書けるだけで商売は下手くそだっていう人もいるんです。
それもひっくるめて、本を100冊くらい読んだ後にどういうことが起こるかというと、「だいたい書いてある内容が分かるなぁ〜」っていうレベルに本人が行けるんですよ。
それが100冊の価値なんです。
100冊読んで、一旦知識を得て「こうやればきっと成功できるんだろうな」とか「これをやっちゃいけないんだろうな」くらいの知識がつきますから、それから事業を始めてみると。
そうすると知識は初歩レベルのものが備わっているわけですから、実践論に移っていけるわけです。
1人当たりの書籍費100万?フタをあければ一流大卒
実践論は、石の上にも3年ということで3年はみておきましょう。
時間数にすると10,000時間かけてやっていくんですが、この間もずっと勉強はして行くんですね。
そして、本当に厳しいことを言いますけれども、勉強というのは本当に永遠に続きます!!
私共のお客様で、もう10年以上もっている会社さんなんですが、その会社の従業員さん1人当たりの書籍費は年間100万円行きます。
第2番目の会社さんは、1人当たりに書籍費を年間80万円かけています。
そして偶然にも(笑)、この2つの会社さんは、両方とも一流大学を卒業した人しかいないんです。
ところが、その人たちでさえ、ずーーーっと勉強しているんですね。
だから、勉強が大嫌いだとか言って逃げていたらダメで、勉強はビジネスを成功させる上で避けては通れない道です。
本を読みながら実践論で私が気がついたこと
ここまでくると分かっていただけると思いますが、「社長になるには学歴は要らない」この真意が少し分かっていただけるんじゃないかと思います。
石の上にも3年で、勉強しながら実践論でビジネスをやってみると、ちょっと見え方が変わってきて、「世の中っていうのは所詮、人が動かしているんだな」ということに気づきます。
「人が動かしているんだから、その人たちを感動させないとやっぱりやっていけないんだな」ということに気づいて、人を感動させることっていうのは何なんだろうかっていうときに、入り口としては人が困っていることを助けてあげることだと、そう気がつくようになります。
そしてその時に、もう1個気が付きます。
困っていることを助けてあげたときに、お金を払う人と払わない人がいるな。ということです。
これは勉強してきたランチェスターの弱者の戦略の「顧客戦略」につながるので、私達が1番に顧客戦略を考えているのは、やっぱりお金を払う人の方にサービスを提供してあげないといけないんだなって。
お金を払わない人にはボランティアでやる分には良いんですが、あくまで商売ですからね。
やはりお金を払ってくれる人の方へ提供しないといけません。
そういう気づきがあったのも、実践論をやってからです。
スタートアップの時に本を100冊読んで、スタートした後も本を読みながらどんどん実践しながら、永遠に勉強していくんです。
私もこれまでトータルで、ザクッとビジネス書で1,300冊くらいは読んできましたけれど、それくらい読んで大体のことが分かったつもりでも、いまだに新しい発見がありますよ。