お昼ごはんを食べた昼下がり、午後の時間は仕事のモチベーションも能率も下がりやすい時間帯ですよね。そこで導入をお勧めしたいのが、15分の仮眠を取る「パワーナップ」という習慣です。パワーナップの効果を得るためのポイントと、会社で制度導入する時に気をつけたい点について説明します。
午後1時から4時はシエスタで自由時間の会社があるだと?!
お昼ごはんを食べた昼下がり、午後の時間は仕事のモチベーションも能率も下がりやすい時間帯です。
そこで、最近注目されているのがオフィス内で昼寝を取ることです。
インターネットコンサルティングを行う株式会社ヒューゴ(以下、ヒューゴ)は、2007年から日本では珍しい「シエスタ制度」を取り入れています。
「シエスタ」とは午後1〜4時までの間休憩を取るスペインの習慣であり、その間は昼寝に限らず何をしても良い自由時間として使うことができます。
ヒューゴは、9時に始業し、1時から3時間の休憩を挟んで午後8時に終業する就業形態を取っていますが、シエスタの間はジムへ行くも良し、映画を見るも良し、と自由に昼下がりの時間を使えるように社内制度を整えています。
更には、夕方から友人との飲み会やデートがあれば、昼休みの間に仕事をして5時に上がることもできます。
シエスタ制度は、すなわちフレックスタイム制度を発展させた制度と言い換えることが可能かもしれません。
こんなことやって、生産性は低くなっているのでは?とお考えの方もいらっしゃるでしょうが、現実はその反対です。
ヒューゴはシエスタ制度を取り入れたことで、少人数の職場で必要不可欠な仕事の効率化が実現しており、日本の大手企業のみならず、欧州の企業とも契約締結するなど、その成長には目覚ましいものがあります。
シエスタ制度が無理でもパワーナップ制度は導入できる
冒頭から珍しい取り組みをご紹介しましたが、現実的に考えると殆どの会社では3時間の昼休憩を実現するのは難しいですよね。
シエスタなんて無理…
ならば!ということで本日ご紹介するのが、午後の仕事効率化を促進する「パワーナップ」です。
パワーナップとは、15〜30分の短い仮眠のことを言います。
残業で遅い帰宅となり、前日の夜に必要な睡眠時間が取れない場合等は昼寝がとても役に立つとされています。
パワーナップは短時間で効率的に疲労や眠気をとれる優れた昼寝法です。短時間が推奨されている理由は、30分を超えてしまうと深い睡眠に突入し、かえって体がだるくなってしまうためです。
さらに、厚生労働省も「健康づくりのための睡眠指針2014」の中で、
「 昼間の仮眠が、その後の覚醒レベルを上げ作業能率 の改善を図ることに役立つ可能性がある」
と公式に発表しているのでオフィスで導入する価値は確かにあるでしょう。
パワーナップを実践する時に抑えておきたい4つのポイント
さて、パワーナップを社内に導入する際に、効果をしっかり得るには4つのポイントを抑える必要があります。
それは、
- 1)昼寝の時間が30分を絶対超えないように昼寝時間を管理する
- 2)昼寝している間に仕事の遅れが出ぬよう事前スケジュール管理をする
- 3)短い睡眠時間でしっかり効果を得られるよう普段から生活リズムを整えておく
- 4)パワーナップへ社内で一定の理解がされるよう事前に周知する
という4つのポイントです。
特に4)「一定の理解」についてですが、現実的には個人が昼寝を始めるには周りの目が厳しいはずですので、パワーナップは正式に職場で推奨するのが賢明です。
あとの1)〜3)は社員の自己管理に委ねられるポイントです。
午後のだらだらした雰囲気が気になるなら、いっそのこと昼寝の時間を作ってしまった方が疲れもとれ、仕事と休憩の時間をきっちりわけることができるはずです。
100%良質な仮眠を取ることで、生産性の高い午後の業務に社員が望めるよう、貴方の会社でもパワーナップ制度の導入を検討してみませんか?