消費税の10%増税が平成31年に迫っておりますが、これと同時に軽減税率も導入されることになります。ショップオーナーの方には、軽減税率に対応したレジや受発注システムの購入負担を減らす「軽減税率対策補助金制度」を早期に活用し、少しでも現場の負担を減らすことで、節約を実現することをお勧めします。
軽減税率の導入で混乱が予想される販売の現場
近い将来、消費税10%への増税が予定されており、食料品などを中心に8%の軽減税率が導入されることになっています。
この場合、小売業は軽減税率に向けて様々な対応準備をしなければなりません。
中でも対応を求められるのが、レジの軽減税率対応です。
軽減税率の導入が行われると税率を2つ設定しなくてはならず、その設定にかなりの手間や費用をかけることになります。
こうした導入でかかる負担を減らすために導入されるのが、「軽減税率対策補助金制度」です。
複数税率に対応したレジの導入、もしくは改修、もしくは受注や発注のシステムを変更する場合に対象となる補助金の概要を、以下お伝えいたします。
軽減税率対策補助金制度を活用し軽減税率に対応した現場環境を作ろう
「軽減税率対策補助金制度」は、レジ本体だけに限らず、バーコードリーダーやクレジットカードなどのカード決済端末、プリンターなどの付属している機器も補助金交付の対象となります。
機器によって補助率も変わりますが、1台あたりの上限は20万円となっており、機器の移動や運搬、設定などにも補助金が出るなど、複数台を持つ事業者は上限200万円となっています。
補助金は実際に導入してから申告することとなり、サポート体制も充実していることから、事務局の存在するメーカーの機器を利用することが求められます
受発注に関するシステムにも補助金が発生します。
対象となるのは、取引する事業者の間で電子取引が行われるシステムについての改修です。
システムベンダーへの発注による改修、もしくは事業者自らがパッケージ製品、もしくはサービスを購入するのいずれかが対象です。
本来は今までこうしたやり方をしていた場合の企業のみが対象でしたが、軽減税率導入をきっかけに取引先に求められ、新規に導入した場合も対象となります。
補助率は費用の3分の2となっており、小売業の発注システムであれば1000万円、卸売業の受注システムであれば150万円まで交付を受けることが可能です。
軽減税率が遅れた今が補助金を申請するタイミング
平成28年6月1日、安倍内閣総理大臣は、消費税率の10%への引上げ及び軽減税率制度の導入時期を、平成31年10月に延期する旨を表明しました。
しかし、軽減税率対策補助金の受付は現在も継続されていますので、準備は早ければ早いほど良いでしょう。
早期に現場の従業員が、軽減税率に対応した接客や受発注ができるように整えておくことが、将来の軽減税率導入時における混乱を防ぎ、余計な人件費流出やトラブル発生を起こさないことによる節約へつながります。
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