非正規労働者の正社員化を支援するキャリアアップ助成金とは?

助成金

企業が非正規労働者の正規雇用を念頭に置いた訓練を実施する場合に、活用できる助成金がキャリアアップ助成金制度です。

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非正規労働者の正社員化を後押しするキャリアアップ助成金

非正規労働者とは

非正規労働者とは正社員以外の雇用形態で雇用される契約社員、パート、アルバイト、嘱託等の従業員のことです。

非正規雇用の拡大により、格差社会、晩婚化、出生率の低下等にも影響していると考えられるため、日本政府も非正規労働者の能力を向上させて正社員に転換させることを目指しています。

キャリアアップ助成金とは?

「あのパートさん、本当によく働くんだよなぁ。もしかすると、正社員にしたらもっと働いてくれるかもしれない。」

このようなケースが存在した場合に、非正規労働者を対象に正社員になることを後押しする形で利用できる助成金。

それがキャリアアップ助成金です。

非正規労働者と正規労働者の間では、賃金や社会保証にかなりの格差があります。

キャリアアップ助成金は、両者間の格差を是正する目的、もしくは正社員化を促進する目的を持ち、非正規労働者を正規労働者へ転換する取り組みを行っている事業者に対して支給される助成金です。
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キャリアアップ助成金で用意される3つのコース

キャリアアップ助成金は3つのコースに分かれており、コースに応じて対象となるケース、支給額が異なり、企業の取り組みに応じて受けられる助成金コースが大きく変わる特徴を持ちます。

正社員化コース

1つ目のコースは正社員化コースです。

非正規労働者を対象に正規労働者、またそれに近い形での働きをする労働者へ切り替えた場合に発生する助成金で、1人当たり最大60万円が支給されることになります。

非正規雇用でも、期限が決まった有期から期限の決まっていない無期に置き換える場合や、職務を限定した正社員に置き換える場合などケースによって支給額が変わるのも特徴です。

人材育成コース

2つ目のコースは、人材育成コースです。OJTによる職業訓練などを通して人材育成を行い、将来的な正社員を目指すというものです。

処遇改善コース

3つ目のコースは処遇改善コースとなっており、賃金格差を埋めることを目的としています。有期契約労働者等の賃金テーブル等を増額改定した場合に、全員なのか一部なのかで額は変わりますが、1人あたり数万円の支給を受けることが可能です。(金額は年度によって変化があります。)

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母子家庭などの労働者を正社員雇用すると更に支給額が加算される

正規雇用に切り替える取り組みは派遣労働者もその対象となっており、派遣労働者が直接派遣先で正規雇用契約を結んだ場合には、先ほどの60万円に30万円を加算した金額が支給されます。

仮に労働者が母子家庭、もしくは父子家庭の母、父だった場合にはこれにまた10万円が加算され、最大100万円が支給されることになります。

最大100万円もらえるのは中小企業のみであり、大企業の場合は最大85万円となります。

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キャリアアップ助成金の申請は専門家に相談を!

キャリアアップ助成金を受け取るためには、キャリアアップ計画書の作成、訓練カリキュラムの作成、ジョブカードの作成、評価シートの作成、申請時の詳細確認など実施する事も多く、各書類にそれぞれノウハウも必要になります。

キャリアアップ助成金の申請を代行している専門家へご相談されることをおすすめします。

もしも頑張っているけれど、採用に踏み切れない時は、こうした取り組みを通じて、非正規労働者から正規労働者に変えることに踏み切ってみませんか?

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