弾んでいるボールは、地面にぶつかって跳ね上がることを繰り返すうちに、次第に跳ね上がりかたが弱くなり、ついには地面に止まってしまいます。
このように、エネルギー保存の法則のよると、エネルギーはエントロピー(乱雑さ)が大きくなる方向に進みます。言葉の使い方も同様の効果を私達の人生に与えるようです。
覚えていますか?物理学エネルギー保存の法則
今日は私の得意分野(物理学)のお話でして、ちょっと小難しいお話になってしまいます。
弾んでいるボールは、地面にぶつかって跳ね上がることを繰り返すうちに、次第に跳ね上がりかたが弱くなり、ついには地面に止まってしまいます。
エネルギー保存の法則によれば、ボールが弾んでいた運動エネルギーは、無くなってしまったのではなく、弾むことによって、地面を振動させるエネルギーや、音のエネルギーに変わっていくのです。
つまり、エネルギーは無くならずに形を変えていきます。
では、止まっているボールに振動のエネルギーと、音のエネルギーを与えると、元の運動エネルギーに変わるでしょうか?
ボールがおいてある地面を、ドンドンとたたいて振動を与え、スピーカーでポーン、ポーンというボールの跳ねる音を聞かせていくと、やがて、ボールは運動エネルギーを得て、跳ね上がって運動し始める・・・
なんてことは、起こりませんよね。
エネルギー保存の法則は自然現象全てに当てはめることが可能
運動エネルギーは、振動や音のエネルギーに変わりますが、逆に、振動エネルギーや音のエネルギーが、運動エネルギーには変わりません。
一方通行のように、エネルギーが変わる方向が決まっているのです。
難しい言葉を使うと、「エネルギーはエントロピー(乱雑さ)が大きくなる方向に進む」という原則があるのです。
このように、自然には「方向」があり、放っておくと乱雑になるのが原則なのです。
子供の部屋は、放っておくと、どんどん散らかっていきますよね。
金属鉄の釘は放っておくと、錆びていき、そのまま放っておいても、元のピカピカの鉄くぎにはもどりません。
熱いコーヒーは放っておくと冷めていき、そのまま放っておいても、自然に暖まっていくことはありません。
若い人も放っておくと、次第に年をとって老いていきます。放っておいて勝手に若返ることはありません。
また、人生において、残念ながら人間は、放っておくと安楽を求めます。
放っておくと、面倒な責任を取ろうと思わなくなり、人間関係も悪くなり、やる気がなくなっていきます。
そして、どんどん辛くなっていくのです。
まさに、エネルギー保存の法則は、私達の人生を含めて、周りで起こる全ての現象を根本的に表す法則と言えます。
「なんとなく」ではなく「わざと」プラスの言葉を使うことの意義
このように人生においても、「エネルギーはエントロピー(乱雑さ)が大きくなる方向に進む」のが常です。
これに立ち向かうために、私たちは人間にだけ与えられた能力「意思の力」を利用する必要があります。
- わざと、安楽ではなく、充実した生活を送ろうとする
- わざと、自己責任で出番を探す
- わざと、明るく挨拶して他人と仲良くしようとする
これらを支えるために重要なのが、「わざと、やる気をみなぎらせる言葉を使う」ことです。
「よっしゃー、今日も世界を変えるぞ!」のようなプラスの言葉には、大きなエネルギーがあります。
また、プラスの言葉を「わざと」発することには、お金もかかりません。節約ですよね(笑)
恥ずかしがらず自然の法則に従って、皆さんもわざとプラスの言葉を沢山使ってみませんか?