セブン-イレブンのように誰もが知るフランチャイズへの参入は、集客を容易にします。対して介護事業のフランチャイズは集客面では、さほど期待できませんが、経営ノウハウを享受出来る点では大きなメリットを持ちます。もしフランチャイズ参入を目指すなら、経営ノウハウを加入者目線で真剣にアドバイスしてくれるフランチャイズを選びましょう。
フライチャイズの看板では集客できないのが介護事業
有名なフランチャイズチェーンに参入すると、その看板を既にお客様が知っているため、集客が容易になるメリットがあります。
例えば、セブンイレブンのフランチャイズに加盟すると、セブンイレブンという名称だけで集客することが可能です。
ところが、介護業界で有名な介護事業所がフランチャイズを展開した場合は、そうは問屋が卸しません。
高齢者はその名称をほとんど知らず、その名称で高齢者が利用してくれるということも無いからです。
なぜかと言うと、飲食店や小売店などのフランチャイズのように商品自体が見える場合は、フランチャイズの店に行けばどのような商品が買えるか事前に分かります。
対して、介護事業のサービスは目に見えず、人が商品なので、フランチャイズの名称では、どの様なサービスを提供しているか分からないからです。
フランチャイズに加入することのメリットと介護フランチャイズの選び方
このように、介護事業でフランチャイズのメリットを見いだすのは難しく、介護事業はフランチャイズには不向きな業種と言えます。
とはいえ、フランチャイズの名称で集客することが難しいとしても、まったく介護経験のない異業種の方が介護業界に参入する場合に、フランチャイズへ加盟することが、有効な方法であることに間違いありません。
まったく未知の世界に飛び込むわけですから、ノウハウの提供を受けられることが、大きなメリットとなるからです。
ただ、フランチャイズは沢山ありますので、どのフランチャイズを選んでいいか分かりませんし、フランチャイズの説明会に行くと、当然ですが良いことばかりしか話をしません。
実際に介護事業を開業して運営するときは、まず営業についてのノウハウを提供して、利益を出すアドバイスをしてくれるフランチャイズとお付き合いすることが大事です。
更に、介護事業は人がサービスを提供しているので、現場の介護職員を指導するための専門知識や、ノウハウを提供してくれるかもポイントとなります。
中期的な経営見通し含めアドバイスしてくれるところへ加盟しよう
それでは、フランチャイズで介護事業に参入する際に、考慮する点をまとめます。
- 1)フランチャイズによる介護事業参入は集客面ではメリットがあまりない
- 2)ただし、介護事業経営のノウハウを手に入れる点では一定のメリットがある
- 3)フランチャイズ選びは加入者目線で収益を上げる具体的なノウハウ提供者と付き合う
目先の短期的な利益だけでなく、人材確保や教育、コンプライアンスなど、中長期的な経営見通しを含めて、トータルでアドバイスしてもらえるフランチャイズを選びましょう。