「投資こそが最大の防衛術となる」マイナス金利時代の生き方

資産運用

 日銀の金融緩和政策が「マイナス金利」という形で拡充され、実施されることになりました。今回のマイナス金利政策導入により、当座預金を日本銀行に預けている民間の銀行は痛手を追うことになりますが、個人にも大きな影響があります。政策の本旨が、半ば強制的に投資や金融市場へ、資金を還流させることを目的としているからです。個人も資産防衛のため投資を選択せざるを得ない時代となりました。

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想定外のマイナス金利導入で銀行は痛手を負う

 予想をしていた人はほとんどいなかったと思いますが、日銀の金融緩和政策が「マイナス金利」という形で拡充され、実施されることになりました。

 日本の銀行は、当座の預金を日本銀行に預けているわけですが、現時点で約250兆円ほどが預けられており、年間約2000億円の利息を受け取っています。

 今回の決定で当座預金のすべてに0.1%のマイナス金利が適用されるわけではないものの、銀行にとっては、もっとも安定的な運用先から、逆に手数料を取られてしまうような形になり、大きな痛手になってしまうのは明らかです。

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マイナス金利は強制的な投資への資金還流手段

 そもそも、なぜ日銀がマイナス金利政策を実施したかといえば、現在の日本の預金金利が物価上昇率以下の状態は、すでに「マイナス金利」の状態なわけですが、このマイナス金利の状態においても、日本では経済の活性化のために、必要なお金が投資に回らないことが問題となっているからです。

 なお、アメリカではリターンを得るために、投資を通じて積極的に運用にお金を振り向けているわけですが、元本割れを嫌う日本では未だに現預金が好まれる傾向が強く、銀行の預金が実質的にマイナス金利であることに気づいている人はごく少数です。

 今回の「マイナス金利」政策のねらいは、この銀行口座に眠ったお金を、なかば強制的に、投資や金融市場に還流させようとする取り組みだと思います。

 普通預金の金利はさらに低下することになるでしょうから、仮に100万円を預けていても、年間200円程度の利息しか受け取ることができません。

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個人も資金確保手段として投資せざるを得ない

 これから日本の銀行は、利子収入だけではなく、シンガポールなどの海外の銀行と同様に、投資によって収入を得ていく必要に迫られます。

 個人にとっても、将来的に年金支給開始年齢の先延ばしや受け取り金額の減少が見込まれる中で、自分自身で老後資金を準備しておくことは必須であり、より一層、投資という選択を避けられない時代になっていくと思います。

 マイナス金利の時代こそ、投資に関する正しい判断を下すべく、今から知識を付けておく必要があります。

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永柄 正智

1972年1月 長崎市生まれ。
シンガポール在住。

趣味:海外旅行、街歩き、子育て

性格:物事を常に前向きにとらえる非常にプラス思考な性格

【保有資格】
CFP@(日本FP協会認定:国際資格)
一級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
神戸市アジア進出支援センター・アドバイザー
ロングステイアドバイザー(ロングステイ財団認定)

地方自治体の職員として20年間勤務し、都市再開発事業や観光振興、空港のオペレーション業務などの仕事を経験してきました。特に公共事業に伴う地元調整や補償交渉等の様々な経験を活かした問題解決型のアドバイスを得意としております。

数年前に妻の仕事の関係で、家族でシンガポールに移住することを決意し、移住の準備を進めてきました。その経験の中で、ライフプランニングにおいて適切な判断を行うためには、社会保障制度や税制、教育等の仕組みや知識を十分に理解する必要性があることを再認識し、FP資格及びロングステイアドバイザーの資格を取得しました。

現在、シンガポールにおいて、現地駐在員や海外移住希望者、教育移住希望者の方々を対象としたファイナンシャルプランナーとして活動しています。

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