節税対策保険に規制~経営者自らの目でもう一度、節税商品を見直そう

節税
スポンサーリンク

保険各社が節税保険の取り扱いを一時停止の方向で調整始める

 節税対策として使われてきた役員の生命保険に規制がかかる見込みとなり、各保険会社が販売停止の動きを見せていると報道されています。

生保、「節税保険」販売停止 国税が課税見直し方針
日本生命保険など生命保険各社は13日、節税目的の加入が増えている経営者保険の販売を一時取りやめることを決めた。国税庁が同保険の税務上の取り扱いを見直し、支払った保険料を損金算入できる範囲に制限をかけ

 ちなみに、この保険がもたらす効果は実際には節税ではなく、「課税の繰り延べ」効果に過ぎません。

 1,000万円の保険を買って、税金を減らしても、その保険が満期となると、返戻金は益金となり、税金がかかります。

 そこで、あらたに保険に加入するまでの間、保険料は保険会社に預ける形となり、事業には使えません。最終的には保険返戻金を退職金などで支払うことになるわけです。

 そもそも生命保険の目的は、節税や課税の繰り延べにあるはずもなく、国税の動きは当然といえば当然ですし、これまでなぜ黙認してきたのか、という見方もできます。

「節税保険に金融庁がメス」で予想だにせず生じる可能性がある2つの影響
 生命保険各社が「節税」をアピールして中小企業経営者に売り込む保険に対して、金融庁が商品の設計などを問題視し、実態調査に乗り出しました。駆け込み加入が増えることは間違えありませんが、大きな視点で見ると、これ以外にも各方面に影響が出ることは必須です。「節税保険に金融庁がメス」で予想だにせず生じるであろう2つの影響をご紹介します。
スポンサーリンク

税理士任せにしないで自らの目で節税商品の見直しを

 今回、節税保険にメスが入ったことにより、リース商品などもの節税用商品についても、いつ規制がかかったとておかしくない状況となりました。

 こうした保険やリースの商品は、税理士が代理店を紹介して加盟するケースが多く、当然その場合、税理士に紹介手数料が入ります。

 お客様にとってその節税が有効であれば、何の問題もありませんが、借金をして保険料を払っている、利益がほとんど出ていない、あるいは赤字なので多少の粉飾決算をして、黒字に調整している状態で、節税の必要などないのに、保険料を払っている、というようなケースも時々見ます。

 このように無駄なキャッシュアウトに加担することで、税理士が手数料を取っているとすれば、顧客にとってよい状態であるはずはありません。

 ただし、税理士を責めても仕方がなく、経営者自らが考えるべき問題であるのも事実です。

 自分たちの会社が本当に儲かっているのか、儲かっていないなら改善するには何が必要なのか理解しなければなりません。数値に無関心ですと、何も気づきません。

 税理士は税理士で、価格競争の中で皆苦労をしています。

 このような状況下では、経営者も緊張感をもって数値も見たうえで、余計な保険に入っていないか、税理士から進められた保険が本当に必要なの商品なのかを判断をしなければなりません。

 あとになって損をしたとしても、税理士から進められた、騙された、と言い訳したところで後の祭りです。最終的に契約しているのは、社長、あなたなのですから。

節税
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
大原達朗

一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会代表理事・アルテパートナーズ株式会社代表取締役として、M&Aを手掛ける公認会計士です。

BBT大学、法政大学院イノベーションマネジメント科の教員も兼任しております。

大企業だけではなく中小企業にとっても、ユーザーフレンドリーな会計業界を、世界中に広めることが目標です。

M&Aの悩み(会社や事業を売りたい/会社や事業を買いたい/小規模M&A投資を検討している)があれば、お気軽にお問い合わせください。

運営サイト:
経営者のための実践ファイナンス

【現職】
一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会代表理事
アルテ監査法人代表社員
アルテパートナーズ株式会社代表取締役
日本マニュファクチャリングサービス株式会社監査役
法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科兼任講師
ビジネス・ブレークスルー大学大学院准教授
ビジネス・ブレークスルー大学准教授
PT. SAKURA MITRA PERDANA Director

【職歴】
1998年10月 青山監査法人プライスウオーターハウス入所
2004年1月 大原公認会計士事務所開設
2004年6月 株式会社さくらや 監査役
2006年1月 株式会社ライトワークス リスクコンサルティング部ディレクター
2007年4月 ビジネス・ブレークスルー大学大学院講師
2008年4月 法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科兼任講師(現任)
2008年4月 アルテ公認会計士共同事務所開設 代表パートナー
2008年6月 日本マニュファクチャリングサービス株式会社 監査役(現任)
2009年4月 アルテパートナーズ株式会社設立 代表取締役(現任)
2010年7月 アルテ監査法人設立代表社員(現任)
2010年8月 日本M&Aアドバイザー協会 理事
2014年10月 日本M&Aアドバイザー協会 代表理事(現任)
2016年4月 ビジネス・ブレークスルー大学准教授(現任)

【所属団体】
日本公認会計士協会、一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会(JMAA)、日本税理士会、日本CFO協会

【資格】
公認会計士、税理士、 JMAA認定M&Aアドバイザー (CMA)

【その他】
ビジネス・ブレークスルー大学大学院MBA/経営管理修士(専門職) 日本CFO協会主任研究員(2006年)

大原達朗をフォローする
節約社長