混乱する株式市場 テーマを決めて投資

資産運用

 先週混迷する株式市場について投稿した。月曜日の株式市場は大幅反発となったが、火曜日は300円以上の下げを見せるなど揺れ戻しは続く。暴落相場でお得な投資をするにはテーマを決め、投資する必要がある。単に値頃感で投資するのではなく、根拠を持って臨みたい。本稿では2014年ウィンター相場のテーマ別に、どのような企業への投資に注目が集まる可能性があるか検証する。

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自分なりのテーマを決めて望む 冬の株式市場

 
 20日(月)には大幅高となった日経平均は、21日(火)には「いってこい」の306円安となった。相場は粗い上下屈伸を繰り返しながら、揺り戻しに入る可能性が高い。
 
 投資期スタンスが短期、中期、長期であるか、キャピタル・ゲインか配当取りか、という違いでも、タイミングや投資先の企業が変わる。
  
 自分独自のテーマを決め、今回の暴落相場と付き合うことでお得な投資が可能となるかもしれない。

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2014年冬相場 テーマ4つを先取りお届け

 

1)11月優待・配当の権利取り(長期派・優待/配当メイン向け)

 11月25日(火)までのどこかで最低単元株式を保有していれば優待券や配当をゲットできるお得な企業がある。例えば(2769)ヴィレッジヴァンガードだ。14万円前後の投資で、1万円の優待券が手に入る。優待だけで6%超えの利回りだ。大幅な下落場面があれば、優待利回りは更に上昇しお得になる。

2)相続税問題(中期派向け・キャピタル・ゲイン向け)

 消費税が10%に上がるか否かは現時点で不明だが、相続税の増税は決定している。最高税率は相続額が3,000万円を超えた時に50%から55%へ上昇することになる。相続の際、現金と共に大きな問題となるのが不動産の相続だ。権利関係が複雑で売買難易度が高い「底地」の買い取り・再販売をビジネスモデルとする(3277)サンセイランディックは今後の業績大幅アップが狙える。創業以来38年間黒字を続けている点も浮き沈みの激しい不動産業界では魅力だ。

3)低PBRで割安放置(中長期派・キャピタル/配当折半向け)

 今後も円安が続く可能性が高いことを考えると、資源関連企業の株価が割安放置されているのは狙い目だ。円高の時点で海外資源を抑えている商社は、今後為替差益が見込まれる。なおかつ商社全般のPBRが現時点で1倍を大幅に割り込んでいる。PBRが1倍を割り込んでいることは「現在の株価で企業を解散したほうがお金になる」ことを意味している。資源関連は会社として安定しており、割安放置の場合は株価の是正が入りやすい。配当が3%以上の企業が多いため配当妙味もある。 

4)スマホアプリ関連企業(短期派・キャピタル・ゲイン向け)

 リバウンドで大幅なキャピタル・ゲインを狙いに行くならば、スマホアプリ関連企業を狙いたい。過去に(3765)ガンホー(2121)ミクシィがテンバーガー(10倍増)を達成した。インターネット上で日々更新されるアプリランキングを毎日チェックして、ゲームアプリのダウンロードの伸びが大きいゲームを作る企業へ先回り投資した投資家が大儲けを果たしている。こちらは超がつく高リスク投資である。

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損切りイノチで挑むべし サンクコストはビジネスと同じ

 
 最後に、短期は2%、中期は5%、長期は10%など、損切りのラインを決めよう。サンクコスト(撤退しないことで回収できない出費が増えること)が経営者にとって悪であるのと同様に、投資も損切りができてこそ、再チャレンジが可能となる。
 
 また、安い価格で投資することを心がけよう。自分の考える値位置まで下がらずに上がった場合、諦めることも1つの選択肢だ。
 
 ※本稿は特定の企業の株式を購入することを推奨するものではありません。

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