成功者は外から見ると「孤独」その理由とは?
何をもって成功なのか?それは人それぞれ考え方が違いますが、ビジネスの世界で言えば稼げていることは成功の一つの指標と言えます。
上を目指すときりがありませんし、人様に自慢できるレベルではありませんが、私も投資とビジネスで経済的に将来の不安がない状態まで行き着く事が出来ました。
ただ、以前に比べると肩を組んで一緒に笑える友人は極端に減ったと感じています。孤独を感じることはありませんが、ビジネスパートナーと家族としか連絡を取らない私の状況は、外から見ると「孤独」と言われることも多々あります。
周囲の億トレーダー、億を稼ぐ起業家と話をしていても、皆同じ状況です。
そして、彼らは理解不可能な速度の世界の住人であることが分かります。特に稼いでいいる経営者は、とにかくビジネスが同時並行です。
昔はAのビジネスしかやっていなかったのに、次に会うとBもやっていて、その次に会うと本を書き、講演家もやっていて、もちろんAもBもビジネスが成功しているという感じです。
成功しているトレーダーも、以前は株だけしかやっていなかったのに、不動産や仮想通貨にも投資をしてそのいずれも大きな成果を上げて、下げ相場が続いているのに、資産を増やし続けているという超人ぶりです。
「この人は何人分の人生を生きているんだろう?」そう思えるほどの多動力とスピード感です。
そういう人たちにとっては、3ヶ月前なんて大昔に感じるものです。次々に新しい世界が展開していき、積み上がる経験値もケタが違いますから、多くの人にとっては彼と話を合わせるのはとても困難です。
前あった時と別人のようになっていて、見ている風景も経験も違います。会話はお互いどちらかが、相手のレベルに合わせなければ成り立ちませんから、時間の経過とともに話が合わなくなってしまうわけです。
そうなるとどうしても付き合う人は、減っていってしまうわけです。
成功者は嫉妬されやすいため仮面を被らざるを得ない
更に世の中には成功を嫉妬し、足を引っ張る人がいます。成功者は意図せず、自慢と取られないように苦慮するものです。嫉妬は招かざる災難を引き寄せてしまいます。
たとえば、私が所属している仮想通貨投資のコミュニティは、「億」が基準値です。「先月は利益で種銭が2億増えた」「将来的にこのコインも億の可能性がある」といった異次元の話が飛び交っています。
彼らからすると普通の話なのですが、仮想通貨や投資をやらない人からすると「努力もせず、お金儲けのことばかり考えているロクでもない奴ら」というイメージを持つかもしれませんね。
成功者は意識的に謙虚に振る舞わなければ、すぐに攻撃されてしまいます。本人が意図せずに「自慢かよ!」と脊髄反射的に騒がれてしまうと、自社のビジネスのイメージも悪くなってしまいますから、知人の経営者はメディア出演をする時はプライベートで見せるものとはまったく違った性格であるように振る舞っているほどです。
私は現在地方に住んでいますが、地方に行けば行くほど、この嫉妬というものが持つ負のパワーに驚かされます。
上のレベルへ行く度に共感してくれる人は減っていく
そもそも、ビジネスでも、投資でも、科学でも上へ行けば行くほど、どんどんその凄さを理解してくれる人はいなくなってしまいます。
利害関係にない、気の合う人を友達と呼ぶとするならば、上へ行く度に友達はどんどん減っていく運命にあります。
例えば、世界を変えてしまうような世紀の大発見をした科学者、ものすごい名作を生み出す音楽家や芸術家という人種は、生きている間は称賛されない事がほとんどです。
直近の例で言えば望月新一さんの主張する「ABC予想」ではないでしょうか。
ABC予想はフェルマーの最終定理に匹敵する、数学の世界における重要な未解決問題でした。それを京大の望月氏が解決したということで、世界中の数学者が大騒ぎになったのです。
彼の発表した論文は2012年に提出されましたが、そこから5年間は「査読中」となっていて主張の正しさを確認するのに時間がかかっていました。
望月氏のすごさを理解できる人は、世界にどのくらいいるでしょうか?数学界ではABC予想の証明はとてつもない快挙であり、まさに歴史に残るような世紀の大発見です。一部では確かに騒がれています。
でも、街を歩いている人の内、どのくらいの人が望月氏のABC予想を知っているでしょうか?否、望月氏の名前を知っているでしょうか?
よしんば知っている人の中でも、そのすごさの真髄を理解できているとなったら、もう世界に数人、数十人レベルでしょう(私も望月氏のの発見がどれくらいとてつもない事なのかは理解できていません…)。
世の中は着実にアップデートされ続けています。テクノロジーや人類のIQなど、進化が止まることはありません。
いずれ、今を生きる成功者への理解が追いつく日も来るかもしれません。でもそれは「明日」ではないのです。
ビジネスでも、投資でも上へ進むほどに友達は減っていく運命にあります。天才の条件は孤独なのです。