4,000万ダウンロードを達成したフリマアプリのメルカリは、すっかり個人間取引のインフラとなり、ハウツー本やメルカリ攻略サイトも増えています。では、メルカリを通じて得た利益はどのような形で申告すべきなのでしょうか?また、ここで得た利益は無申告でも一見バレなさそうに見えるのですが、実際のところどうなのでしょう?
メルカリで起業〜ハウツー本やサイトも後押し
スマートフォンで個人が簡単にモノを売り買いする文化を作り上げた、フリーマーケットアプリといえばメルカリです。
同アプリは既にに4,000万ダウンロードを超える人気となっています。
読まなくなった本や着なくなった服などを売って、誰でも気軽にお小遣いを稼げるため、ハマってしまう人も多いようです。
更に手元に売れるものが無くなると、どこからか安く買ってきて転売すれば儲かるのでは、と考える方もいらっしゃいます。
これに伴って、そのようなハウツー本やサイトもよく見受けられるようになりました。
自分の持ち物を売っている分には関係なくとも、安く買ってきて高く売るとなると立派な商売になります。
特に主婦層を中心に、メルカリでの販売をきっかけにプチ起業する、いわゆる“メルカリ起業”をする人も増えているようです。
メルカリで得た利益はどんな形で申告する?
それでは、メルカリで収益を得た時はどのようにその利益を申告すれば良いのでしょうか?
例えば1,000円で買ってきた服がメルカリを使って2,000円で売れたとします。
ここでの単純な儲けは1,000円ですが、手数料が200円引かれ、さらに送料200円も負担するとすれば手元に残るのは600円です。
仮に同じ取引を100件繰り返せば、600円×100件=6万円が儲けの総額となります。
但しこれも純粋な儲けというわけではなく、買い出しの際の交通費やスマホの通信費、品物の保管料、梱包材、振込手数料など間接的な費用もバカにできません。
これらを除いて初めて、手元に残る最終的な利益に税金がかかることになります。
サラリーマンやOLが副業としてするのであれば、この最終的な利益=純利益が年間20万円以下であれば確定申告をしなくてよい、つまり税金を支払わなくてよいとされています。
ですが、純利益が20万円を超えていたり、そもそも確定申告義務がある人はきちんと申告しなくてはなりません。
もちろん個人事業として手広くやろうとする人は確定申告をすることになります。
申告しなくてもバレないのでは?に対する答え
ここでちょっと悪知恵を働かせると、かなり儲けが出たとしても申告しなければバレないのではないか、ということを考える人もいるかもしれません。
具体的なやり取りは当事者間でしか分からないうえ、販売品が出品者の古物か転売品かも不明です。
出品者の古物(高額品除く)ならそもそも儲けにカウントされません。そのため、本来は申告をしなければならないのに、どうせバレないだろうと何もしていないという人は潜在的にかなりいると思われます。
では本当に税務署にバレることはないのでしょうか?
実は、一見わからなそうでも足がついてしまうルートというのは様々あります。
例えば同じアカウントで相当数の取引を繰り返していると、転売品の疑いが強くなります。
そういう相手と実際に取引をしてみて、個人情報をつかむということもありえます。
また売れたときに差し引かれる手数料もあります。
手数料を支払う会社には当然出品者の個人情報があります。
その会社に調査に入れば、取引の回数がどのくらいあるかも把握することができ、回数が多ければ当然疑われるでしょう。
無申告であれば、懲罰的な無申告加算税が課せられ、せっかくの利益も吹き飛んでしまいます。
これらを考慮すると、メルカリで得た利益は必ず申告して税金を支払うようにするべきでしょう。
画像:フリマアプリ「メルカリ」