中小企業は交際費って幾ら使ってるの!?平均は?沢山使ってる業種を大公開!

交際費

取引先との円滑なコミュニケーションを図るため、国も認める交際費。自社の使い方はさておき、他の会社は一体どれくらい交際費を使っているのか平均や相場が気になりますよね。

そこで本稿は、「中小企業は交際費って幾ら使ってるの!?平均は?沢山使ってる業種を大公開!」と題して、交際費をいつもと違った角度から分析してみたいと思います。

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交際費は国に認められた潤滑油のような経費

取引先との円滑なコミュニケーションを取ることを目的として、飲食等にかかる費用は「交際費」として経費処理することが認められており、事業をスムーズに進めていく潤滑油となります。

やっぱりビジネスを継続していくためには、お客様や仲間たちと仲良くしていくことがとても大事。

法人であっても個人事業主であっても楽しく仕事をするためには、ワイワイと飲みに行ったり手土産を持っていったり…というのも必要です。

そこで、いったいどのくらいまでだったら交際費を使っても良いのでしょうか?
業種ごとの適正額や目安も気になります。

そもそも他の会社さんは、どのくらい交際費を使っているかご存知でしょうか?

ここからはいよいよ「中小企業は交際費って幾ら使ってるの!?平均は?沢山使ってる業種を大公開!」と題して、交際費を掘り下げて分析してみたいと思います。

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小さな会社は年間平均75万円程交際費を使う

国税庁では毎年、会社の税金の申告書から統計資料を作成しています。

どんな会社がどれだけ儲かっているか、黒字企業はどのくらいあるかなどの集計をしているんですね。

ある程度の資料がまとまると、その結果報告として「統計情報」というものを発表しています。

その中に「どういった会社がどれだけの交際費を支出しているか」という統計情報があります。

ただ会社と言っても、グローバルに活動している国際的な有名企業から、町の小さな個人商店までいろいろあります。

全ての会社の情報を集約して統計しているので、金額をそのまま鵜呑みにするのもどうかなぁというトコロ。

資本金1,000万円以下に注目

小さな会社のほとんどは資本金1,000万円以下ですので、その部分を見ていけば、だいたいの中小企業や個人事業の状態がみえてくるわけですね。

資本金1,000万円以下のところを見ていくと、年間で1社あたり758,000円の交際費を支出しているというコトが分かります。

年間で1社あたり758,000円の交際費を支出キャプチャ

1か月あたりにすれば約60,000円。

多いなぁと思う人もいれば、少ないなぁと感じる人もいるでしょう。

10万円の売上当たりに必要な交際費は500円?

もちろん、資本金1,000万円以下の会社であっても幅はあります。

売り上げが数十億のところもありますし、一人ぼっちの会社で売り上げも数十万円というところもありますからね。

ということで、更に実態へ迫るべく、売上を基準として交際費を見てみましょう。

国税庁のサイトでは「10万円の売上を得るためにかかった交際費の金額」というのを公表しています。

平均していくと10万円の売上に対する交際費はたった544円と言うことが分かります。

つまり、これを自社の売上金額に当てはめていけば平均的な数値というのが分かるのですね。

例えば、

売上が年間で1,000万円の会社の場合、年間の交際費の平均額は
1,000万円÷10万円×544円=54,400円

ということになるわけですよ。

たぶん、飲みに行くことの多い社長さんやフリーランスの人の中には、

「え・・・、飲み代1回くらいにしかならねーぢゃん!(*´Д`)」

と思う方もいらっしゃるかもしれません。

でもね・・・これが全体の平均なのです。

そのことは重々承知してから交際費を使ってくださいね。

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業界によって異なる交際費使用の平均値!たくさん使ってるのは誰だ?!

ただ、そうは言っても交際費が多くなる業種とそうでない業種というのはあります。

得意先や仕入先などの取引相手が多くなる業界の人は交際費の割合が増えますし、そんなにお付き合いしなくても仕事ができるような業界だと交際費がガクンと減ります。

国税庁のサイトでも業界ごとの売上に対する交際費の割合が公開されています。

業種別の交際費等支出額

  • 交際費の割合が多い業種:建設業、不動産業、サービス業、出版業、飲食業
  • 交際費の割合が低い業種:鉱業、機械工業、金融保険業、卸売業

建設関係は平均の2倍以上も交際費が多いんですね。

外注さんとかも多いですし、職人さんはお酒好きも多い?ということでしょうか。

それに対して、工場などの製造関係は交際費が少なめですね。

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会社の状況を踏まえた同業種の平均的交際費を計算する方法

これらの業界の補正をかけていけば、より正確な平均値というものが得られるはず。
自分のビジネスの「平均的な年間交際費」というものが求められるでしょう!

全体の平均が251円(連結法人は規模が大きいので除外)ですから、それを基準にして補正します。

具体的には、

  1. 自分の会社や事業の年間売上を10万円で割って544円をかける
  2. 1で出た金額にそれぞれの業種・業界に応じて補正をする

という手順を踏めば良いですね。

例えばサービス業の方で年間売上が1,000万円の場合、

  1. 1,000万円 ÷ 10万円 × 544円 = 54,400円
  2. 54,400円 × 386 ÷ 251 =83,658円

ということになり、「自分の会社ぐらいなら83,000~84,000円くらいが平均かな」ということが分かります。

決算を組んで年間の売上が分かったら、業界の平均と比較してみると面白いですよ♪

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平均より多く使っていると税務調査の対象になりやすい?

ここで気になるのが、こわーいこわーい税務調査。税務調査が入った際にチェックされやすい項目の一つが交際費です。

どうしても交際費という項目はプライベートなものが混じりやすい費用。

税務署もそのあたりを知っているので重点的に調べられます。
そして、一般的な業界の平均値というのを税務署も当然把握しています。

あまりにも多い交際費が決算書に書いてあれば、税務署だって調べないわけにはいきません。

交際費の多い会社や個人事業者というのは、税務調査の対象となりやすいです。
交際費割合が多い建設業や飲食業、IT関係のサービス業も、税務調査に入りやすい業種のランキングにも入っています。

決算申告の際には、プライベートの費用が入っていないかなどのチェックはしておきましょう!

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鈴木 一彦

鈴木一彦 プロフィール

◆保有資格

税理士、行政書士

◆モットー

「走る税理士」 それが私の別名です!

趣味はマラソンとトレイルランニング。
時間を見つけては、海に山に走りに出かけています!
今の目標は「日本百名山をトレイルランで走破」すること。
壁は高ければ高い方が挑み甲斐があるというものです。

私は生まれも育ちも小田原です。
愛着と思い入れのあるこの地で事務所を構えております。
神奈川県西地域が魅力ある場所になるためにチカラを注いでいます!

私は税理士や弁護士などの「先生商売」と呼ばれるお堅いイメージを無くすことをモットーとしています。

我々のような専門家は、もっとみなさまにとって身近な存在であるべきなのです。
困った時、助けてほしい時に気軽に何でも相談できるような、そんな存在になりたいのです。

一人で悩んでいても、なかなか答えが出てくるものではありません。

まずはお気軽にお問い合わせください!

◆経歴

昭和50年7月 神奈川県小田原市生まれ

平成6年3月 神奈川県立小田原高校卒業

平成10年3月 法政大学経営学部経営学科卒業、神奈川県秦野市の税理士事務所で勤務
(法人税申告300件、個人確定申告800件、相続税申告20件以上を担当)

平成23年12月 第61回税理士試験合格(簿記論、財務諸表論、法人税法、消費税法、相続税法)

平成24年3月 東京地方税理士会平塚支部にて税理士登録

平成26年3月 税理士法人を退社し、神奈川県小田原市にて鈴木一彦税理士事務所を開業

平成26年7月 経済産業大臣により経営革新等認定支援機関に登録される

平成26年8月 行政書士として登録(神奈川行政書士会小田原支部)

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