「開業◯周年記念」「◯◯受賞記念」「新商品お披露目」といったレセプション形式のホームパーティーを、経営者や個人事業主の自宅で行う場合があります。この場合、そのパーティに正当な目的があり、誰を招待したのかが明確ならば、その費用は会社で支払うことが可能です。自宅を有効活用し、懇親パーティーで有意義な交友関係を作りましょう。
経営者宅で開催したパーティ費用は誰が持つ?
自宅を有効活用して、社内の人を労ったり、取引先の人をもてなす経営者や個人事業主の方は数多くいらっしゃいます。
自慢の料理を振る舞ったり、ケータリングを購入したりして、来てくれた人をもてなすことでしょう。
しかし、これらに出費する費用も人数によってはバカになりません。
一番簡単なのは、かかった費用を参加メンバーで按分することです。
しかし、「開業◯周年記念」「◯◯受賞記念」「新商品お披露目」といったレセプション形式の場合は、果たしてどうなのでしょうか?
とはいえ、会社ではなく自宅で支払ったお金。誰がどのように負担すれば良いのか悩む方もいるかもしれません。
「何をやったか?よりも、誰とやったか?」が大事
経営者宅で開催したパーティ費用の負担ジャッジを行う上で重要なキーワードは、仕事上の理念を語る時もよく使われるフレーズですが、「何をやったか?よりも、誰とやったか?」です。
正当な目的があり「誰を呼んだか?」が明確ならば、自宅であろうと会社であろうと、パーティ費用は会社支出とすることが可能です。
以下、招待者別で考えてみましょう。
1)取引先を招待した場合
この場合にかかる費用は、得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為として、交際費として支出することが可能です。
2)取引先と社内の人間を招待した場合
この場合にかかる費用も、交際費として支出することになります。
3)社内の人間のみを招待した場合
社内の人間を労う意味合いでパーティを開催した場合、この費用は福利厚生費として支出することが可能です。
ただし、
- 1:誰でも参加できるよう機会が平等に与えられている
- 2:社会通念上「妥当」とみられる費用に抑えられている
という2つの要件を満たす必要があります。
あくまで、自分の好きな社員だけを集めて、どんちゃん騒ぎで費用垂れ流しというのはNO!という話です。
最後になりますが、誰を招待したかリスト化すること、何の目的で行ったのか記録を取ること、この2点は必ずやっておいたほうが良いでしょう。
というのも、費用がそれなりの額となる場合、税務調査が入ってレシートを見た時、これらのレシートは単なる「お遊びの記録」にしか見えない場合があるからです。
とことんやるなら、パーティの写真も残しておけばベストです。
以上を踏まえ、自宅で開催する懇親パーティーを有意義な交友の場としましょう。