田所雅之著「起業の科学 スタートアップサイエンス」レビュー!目次・内容の要約も。

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田所雅之著「起業の科学スタートアップサイエンス」は、約25,000時間を費やし1,000人以上のスタートアップ関係者と対話して書かれたスタートアップの教科書ともいえる本です。

ただ、「『起業の科学』って実際どんな内容の本なんだろう?」「著者の田所雅之さんってどんな経歴を持った人なの?」と疑問に思っている人も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回はそういった方へ向けて、田所雅之著「起業の科学 スタートアップサイエンス」のレビューとして、著者田所雅之氏の経歴や本の内容について解説していきます。

この記事を読んで、「起業の科学 スタートアップサイエンス」の概要をあなたのビジネスに役立てたり、本書を手に取るきっかけになったりすれば幸いです。

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田所雅之著「起業の科学」のレビュー

田所雅之著「起業の科学」のレビュー

田所雅之氏の「起業の科学 スタートアップサイエンス」は、タイトルのとおりスタートアップ企業向けに書かれた本です。

ただ、スタートアップでなくてもフリーランスや、スモールビジネスを始める人にとって非常に有益な内容だと感じました。なぜなら、スタートアップ企業の成長は人生での成功にそっくりだからです。

例えば、スタートアップ企業は、まだマーケットが存在しない未知の領域で成功することを目指します。一方で、人生もこれから自分がどうなっていくのか先のことは何も分からないので未知ですよね。

これから転職する、起業する、フリーランスになるという人は、知らない世界に足を踏み込むことになります。もちろん、スタートアップ企業を立ち上げる人にとっては、「起業の科学 スタートアップサイエンス」はこれ以上ない教科書になるでしょう。

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「起業の科学」著者・田所雅之氏の経歴

「起業の科学」著者・田所雅之氏の経歴

田所雅之氏は、関西学院大学経済学部を卒業後、アリゾナ州立大学に通い中退。その後、外資系コンサルティング会社に就職し、経営戦略コンサルティングに従事しました。独立してからは日本で3社、米国シリコンバレーで1社を起業し活躍します。

日本に帰国後は、Pioneers Asiaというグローバルスタートアップイベントで責任者を務めるなどし、合計2,000社以上のスタートアップ企業を評価しました。

現在は、国内外のスタートアップ企業のアドバイザーやボードメンバーを務めています。2017年にはスタートアップ支援会社ユニコーンファームを立ち上げます。

起業やスタートアップのサポート・支援を活かして作成された「スタートアップサイエンス2017」というスライド資料は全世界で累計7万回シェアされ、本書「起業の科学 スタートアップサイエンス」は3部門で96週連続ベストセラー1位になるなど反響を呼びました。

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田所雅之著「起業の科学」の目次

田所雅之著「起業の科学」の目次

田所雅之著「起業の科学」の目次は、以下のとおりです。

Chapter 1「IDEA VERIFICATION(アイデアの検証)」
1-1 スタートアップにとっての「良いアイデア」とは
1-2 スタートアップのメタ原則を知る
1-3 アイデアの蓋然性を検証する
1-4 Plan A(最善の仮説)を作成する
Chapter 2「CUSTOMER PROBLEM FIT(課題の質を上げる)」
2-1 課題仮説を構築する
2-2 前提条件を洗い出す
2-3 課題~前提の検証
Chapter 3「PROBLEM SOLUTION FIT(ソリューションの検証)」
3-1 UXブループリントを作る
3-2 プロトタイプの構築
3-3 プロダクトインタビュー
Chapter 4「PRODUCT MARKET FIT(人が欲しがるものを作る)」
4-1 ユーザー実験の準備をする
4-2 MVPを構築する
4-3 MVPをカスタマーに届ける
4-4 MVPの評価を計測する
4-5 新たなスプリントを回す
4-6 UXを磨き込む
4-7 ピボットを検討する
Chapter 5「TRANSITION TO SCALE(スケールするための変革)」
5-1 ユニットエコノミクスを計測する
5-2 顧客1人当たりのLTVを高める
5-3 顧客獲得コスト(CPA)を下げるおわりに
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田所雅之著「起業の科学」の要約

田所雅之著「起業の科学」の要約

「起業の科学」には、スタートアップ企業が迷うことなく適切な方向に進んでいくために、成長の各ステップにおいて必要な知識・考え方が記されています。

スタートアップが大成功するのはアートのようなもので、確固たる道筋は存在しません。また、世の中にスタートアップにとって有益な情報は出回っているものの、スタートアップがどの段階に存在するかによって、正しい情報は変わってくるので取捨選択が難しいのです。

ただし、

各ステップで正しい情報を知り実践することができれば、大成功は約束できないが「失敗しないスタートアップは作れる」

と、田所雅之氏は語っています。

また、本書はスタートアップ企業向けに書かれたものですが、スタートアップ企業でなくても役に立つ知識・考え方が詰まっています。スモールビジネスを立ち上げる場合やフリーランスの方にとっても、もちろん有益です。

そんな「起業の科学」の中から、大事な部分にポイントを絞って要約します。

スタートアップに相応しいアイデアか

スタートアップは既にある市場ではなく、新しい市場を作り出して急成長しなければなりません。したがって、既に多くの人が課題を明確に感じていて、多くの人が理解できるアイデアはスタートアップのアイデアとしては適切ではありません。

本書では、スタートアップに適切なアイデアは「10人中9人が否定するクレージーなアイデア」であるべきだと表現しています。なぜなら、そういったアイデアはまだ定義されていない、これから開拓されるマーケットだと捉えられるからです。

例えば10年前はSNSがビジネス活用されておらず、「SNSなんてやって何になるの?」と思われていたはずです。こういった一見ネガティブな意見を集めているようなアイデアが、急激に伸びる可能性を秘めています。

ただし、その批判が「未知」による批判であるかどうかは大事なポイントです。

スタートアップが避けるべきこと

スタートアップが避けるべきことは、一言でいえば立ち上げ当初から様々なことを固定してしまうことだといえます。なぜなら、スタートアップ企業は最初の形のまま成長することはほとんどないからです。臨機応変に形を変えながら、マーケットにフィットしていきます。

優秀な人材が揃っているスタートアップがやってしまいがちなことに、詳細なビジネスプランを作ってしまうということが挙げられます。詳細なプランを練ったとしても、顧客からのフィードバックによって必ずプランは変わってくるので、時間が無駄になる可能性が高いです。

詳細なビジネスプランを立てる以上に、フィードバックを柔軟に受け入れる姿勢が大切です。

上手くいかなかった場合に、いつまでも最初のプランに固執してしまってはいけません。顧客の声を聞き入れて、マーケットにフィットするプロダクトにならなければいけないのです。

課題は本当に存在するのか?

スタートアップ企業においては、「課題は本当に存在するのか?」を検証することがとても大事になってきます。ここでいう課題とは、スタートアップ企業のプロダクトによって解決できる問題のことです。

例えば、スキマ時間でバイトができる「タイミー」というアプリがありますが、「タイミー」は今仕事がしたい人と人手不足に悩むお店の課題を解決しています。

一方で、課題が存在しないのに技術先行でプロダクトを作ってしまう場合もあります。

例えば、Googleは2013年にグーグルグラスというメガネ型端末を発表しましたが、Googleが作りたいものからプロダクト作りが始まったので市場に受け入れられることはありませんでした。技術力に自信がある優秀なエンジニアやデザイナーなどが、この罠に陥ってしまいがちです。

こうならないためには、まずは仮説として立てた課題が本当に存在するのかを検証しましょう。そのために重要なのは、人間にはそれぞれバイアスがかっていて、現実を湾曲して見ていることを認識することです。

具体的な顧客を想定し、課題が本当に存在するのかを検証しましょう。

恥ずかしい状態のうちに市場に出す

プロダクトは恥ずかしいうちに市場に出すことで、成功する可能性が高くなります。なぜなら、市場に出すことでユーザーのフィードバックをもらうことで、さらに良いプロダクトに仕上げることができるからです。また、いち早く市場に出すことで競合を出し抜くことができるということも、重要なポイントです。

ただ、多くのスタートアップはプロダクトをなるべく仕上げてから市場に出そうとしてしまいがちです。

例えば、アプリの細部のデザインに拘ったり、挙動の細部に拘ったりしてしまいます。そういったことをしているうちに市場はレッドオーシャンになってしまうでしょう。

リンクトインの創業者であるリード・ホフマン氏も「恥ずかしい気持ちが湧いて来なければ、タイミングが遅過ぎたと考えるべきだ」と言っています。

とにかく世の中に見せることが大事です。内に抱えて誰にも知られていなければ、どれだけ良いものでも無いのと同じだと考えるべきです。

ピボットするかどうかを検討する

スタートアップ企業があらゆる手を尽くしたのにもかかわらず上手くいかない局面に差し掛かった場合、ピボットするかどうかを検討する必要があります。ピボットとは、簡単に言えば「軌道修正」という意味です。軌道修正するのか、するとしたらどの段階まで戻って修正するのかを考えます。

ピボットすることで成功に近づく場合もありますが、もちろん無傷では済みません。今までの綿密な計画が無駄になります。獲得してきた顧客を手放すことになるかもしれません。

それでも、一向にユーザーの定着率が伸びない場合や、市場で支配的なポジションを取れそうにない場合は、ピボットするしかないでしょう。

ただ、ピボットで成功した事例は沢山あります。

実は、Instagramもピボットによって成功した例です。最初、Instagramは位置情報共有アプリで、写真投稿は機能の1つでしかありませんでした。写真投稿の機能に特化した結果、現在人気のアプリになっています。

ピボットを検討することもスタートアップの成功には必要なのです。

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まとめ

起業の科学 スタートアップサイエンスまとめ

今回は、田所雅之著「起業の科学 スタートアップサイエンス」のレビューとして、著者田所雅之氏の経歴や本の内容について解説してきました。

ここでもう一度、「起業の科学 スタートアップサイエンス」の大事なポイントをまとめておきます。

  1. スタートアップに相応しいアイデアかどうか検討する
  2. スタートアップは始めから固定することを避ける
  3. 仮説として立てた課題が本当に存在するのかを検証する
  4. 細部に拘らず恥ずかしい状態のうちにいち早く市場に出す
  5. 上手くいかない場合ピボットするかどうかを検討する

この記事を読むことで、「起業の科学 スタートアップサイエンス」の概要をあなたのビジネスに役立てることができたり、本書を実際に手に取るきっかけになったりすれば幸いです。

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