節約 社長
景浦支勝
景浦支勝人事・労務のエキスパート

年間2400万円のコストを7%削減したはずがコストが増えていたワケ〜タコ社長の場合 (ページ2)

タコ社長に見えなかった「時間」というコスト

 タコ社長が一年後に青ざめた理由、それは、膨大に増えた資材の在庫管理に、蛾次郎部長が膨大な時間を使わなければならなくなったことです。

 タコ社長は当然のように蛾次郎部長に残業代も渡しませんが、蛾次郎部長も音を上げて在庫管理の担当を1人雇わねば、かえって不良在庫が増えると泣き言を言ってきます。

 「えーい!雇う!その代わり、営業もやらせるんだぞ!」と、年間350万円をかけてタコ社長は、30代後半のトラ君を雇いました。

 ところが、トラ君としては「入社したばっかりなのに、管理業務も営業もやらせるなんて…おまけに残業代も出ないなんて、まじで酷い会社だ!」と半年間でぷっつりキレて、やめてしまいました。

 蛾次郎部長は、トラ君への人材教育と在庫管理でヘトヘトになり、お金も人件費が半年分で180万円出ていった。

 「資材費で168万円削ったのに、トータルマイナス!」

 以上は仮名ではありますが、筆者が知り合いから実際に聞いた話です。皆さんにとっても「どこかで見た風景」ではないでしょうか?

 多くの企業では、見えるコストを削ることによって、見えないコストが増えている現状が多々見られます。

 これを防ぐ方法は、コスト削減を図る時に必ず、「人・モノ・金」という見える尺度だけではなく、「時間」という見えない尺度を念頭に入れることです。
  • 人を減らして節約(リストラ等)
  • 物を減らして節約(電球を減らす等)
  • 支出を減らして節約(交際費を減らす等)
 いずれも企業のコスト削減でよく利用されますが、これを行う時は「時間を効率的に使えるようになるか?」「生産性の高い時間を過ごせるようになるか?」という尺度を持たねば、かえって無駄が生まれてしまいます。

 タコ社長の場合も、生産性の高い時間への意識がコスト削減の際にはたらけば、もっと違った節約が出来たかもしれません。

 節約をする際は、「見えるもの」と「見えないもの」をトータルでバランスよく天秤にかけながら、問題を解決することが肝要ですね。

Photo credit: nappa via Visual Hunt / CC BY

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2016年12月16日

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