自社の有力な取引先と親密になりたい時に、多くの企業で利用されるのが「アルコールの力」。
つまりは接待(飲み会)ですね。
取引先は自分たちをどうもてなすかの先に、今後の取引が発展するか否かや、予想されるリスクを見計らっています。
そこで接待としての飲み会を成功させるために覚えておきたい、鉄板のマナーを紹介します。
取引先を接待する側に回ったらチャンスはすぐそこに
注意しなければならない点は、「自分たちがお金を出すのだから」と大きな気持ちでいると、どうしてもマナーが疎かになりがちになることがあります。
つまり接待を相手が受ける時点で、既に取引は目の前に。
そこで接待としての飲み会を成功させるために覚えておきたい、鉄板のマナーを紹介します。
取引先接待のお店選びや食事・ドリンクの設定方法
まずは物理的にどのようなお店を選ぶべきか?料理の内容はどうしたらよいか?について確認してみましょう。
マナー1:接待のお店の場所はどう選ぶ?
接待のお店選びは、ずばり相手の立場に立って行うこと。
接待当日に相手がどこから接待場所に来るのか?(会社/営業先)などをさり気なく聞き出しておきたい。
マナー2:接待のお店自体はどう選ぶ?
接待のお店を選ぶポイントは以下の3つを満たしていることが必要です。
- 会話ができるお店(相手の会話を聴くためには必須。時間制限なし、できれば個室が良い)
- 照明が明るめのお店(表情の変化を十分に捉えよう。接待は合コンではないので雰囲気より実利重視。)
- 経費の範囲内で使えるお店(交際費や会議費の範囲内で済ませるかどうか計算して上手に収める。)
マナー3:料理の設定方法は?
お金を自分たちが使わないことを悟っている時点で相手は恐縮しています。ここで相手にメニュー表を見せるのは野暮。
そのうえで追加の注文で「嫌いなものはありませんか?なければ違うものも頼みませんか?」「これ美味しいらしいんですよ?ぜひお召し上がりいただきたいです。」とお奨めしてあげるのは得策です。
マナー4:飲み物の設定方法は?
飲み放題だけは絶対にNG。
なぜなら飲み放題には時間制限がある。こちらの事情など知らずに店員が「只今をもちまして、飲み放題は終了です。」などと言おうものなら、気まずい空気が流れる可能性も。
マナー5:帰るタイミング
相手の住んでいる場所などについて、事前情報を手に入れておこう。
場所に応じて終電より余裕を持って返してあげるのが礼儀。
相手方の体調や立場によっては、前もってタクシーを手配しておくことも考えておきたい。今ではUBERやLINEタクシーのように、スマートフォンで相手に気を使わせずに配車するサービスもあるので、事前にインストールしておくと便利です。
カード精算のため、相手にお金を出させる必要もなく安心です。
接待で取引先と対応するための鉄板マナー【心構え・会話】
自分が相手といれて嬉しいという心構え
「接待」に仕事のニオイを持ち込んで、「払ってあげるんだから仕事をくれ」という空気を発していると、相手はそれを敏感に感じ取理ます。
接待は相手を楽しませて、一緒にいたいと感じるものでなければNG。
お金の話より先に「自分が信頼に値して仕事を一緒にすると楽しいことになりそうだ」と感じてもらうためには、「この場に来てくれて嬉しい」という感情を表に出す心構えを持っている必要があります。
相手を和ませる会話はリラックスムードから始まる
「北風と太陽」の話を思い出してほしい。幾ら寒い北風を吹かせたところで、相手は自分の心にヴェールを張ってしまいます。
太陽のように暖かくリラックスしたムードを発すれば、相手も普段とは違う側面を見せてくれるはず。
単純な話で、相手は自分に関心を持ってくれている人間に対して、悪い気がしないからです。
失礼に値しない範囲の質問から入り、お酒と共に「苦労話」に頷き、「これからの構想」を賞賛することで、話はどんどん深くなっていく。
接待が終わったあとも相手に与える姿勢を持つ
接待の後日にメールを送るのは得策。
相手との会話で掴んだ「学べたこと」「お役に立てること」を一言盛り込んでおくと、接待にプラスαを相手は見出してくれる可能性あり。
昨日のお店で「〜が美味しかったですね」「〜は穴場なんです」などの言葉は、恩着せがましく感じさせてしまうため、NGワード。
できれば「〜さんとご一緒できて楽しかった。次もご一緒したい」と伝えれば、相手も何かを返さずにはいられない状態となります。
与え続ける精神が、予想だにせぬチャンスを開けば接待は成功です!