【似て非なる】経営者なら知っておきたい脱税と粉飾決算の違い

 粉飾決算と脱税、両者はどちらも不当に利益を増す行為であり、社会に対して「ウソ」をついている共通点があります。しかしながら、両者は似て非なるものです。脱税とはどのような行為なのか?粉飾決算とはどのような行為なのか?両者を比較しながら解説いたします。

「粉飾決算」と「脱税」両者は似て非なるもの

 粉飾決算と脱税、両者はどちらも社会的に見て悪行であり、社会に対して「ウソ」をついている共通点があります。

 行動の目的が、不当に自らの利益を増す行為である点も共通していると言えましょう。

 しかしながら、両者は似ていながら非なるものです。

 そこで本日は、粉飾決算と脱税がどのような行為なのかを比較してみましょう。

脱税は税金を納めないで利益を残す違法行為

 まず、脱税は、利益を不当に減らして、必要な税金を納めない行為で、法人税は利益に対して税金がかかりますから、利益を減らす税金も減ることになります。

 この利益を減らすために、売り上げの除外をしたり、不当な経費を水増す、などの行為を、脱税といいます。

 たとえば、5000万円の利益がでているような場合には、1800万円ほどの納税が必要となります。

 この経費を5000万円水増して利益をゼロにすると、納税も数万円程度の均等割りを行うのみでよくなり、税金はほぼゼロとなります。

 数字上では、1800万円の納税がゼロになった計算です。

 ただし、こういった行為には重い罰則が課せられており、法人税を脱税した場合には、10年以下の懲役、もしくは1000万円以下の罰金が課せられます。

 さらに、重加算税として、本税の35パーセントと、納税期限からの日数に応じて延滞税も課せられます。

 脱税は、社会的なイメージダウンもあり、新聞やニュースなどによって大々的に報じられた場合には、得意先や仕入先が離れる原因ともなりますから、思っている以上のリスクを企業に与えます。

 経営者の一部には、後で罰金を支払えばよいと思っている人もいますが、社会的制裁を受けると、どんなに業績がよい会社でも一気に廃業に追い込まれる場合すらあります。

 また、国税局で何度も聞き取りをされ、調書をとられることにもなりますから、時間的拘束や精神的なダメージも無視できません。

粉飾決算は不当な決算を作り利益を残す行為

 対して粉飾とは、不当に業績や財産状態を良くすることで、銀行や取引先などに誤った情報を与えるというものです。

 業績をよく見せることで、借り入れを有利に進めたり、株主に対して体裁を整え一時的に非難を避けることに繋がります。

 ところが、粉飾決算は、会計に精通したプロが見れば一発で見抜くことが可能です。

 粉飾決算をしている会社の財務諸表に、以下のような特徴がみられるからです。

  • 在庫が多く積まれている
  • 売掛金の比率が高い
  • 仮払金や貸付金の比率が高い
  • 買掛金や未払金が極端に少ない

 粉飾決算を出して喜ぶのは税務署くらいでしょう。取れないはずの税金を取ることができるからです。

 銀行にバレれば、自社の新規借り入れは停止。何一つ良いことはありません。

一度の過ちで会社は存続の危機に陥ってしまう

 脱税や粉飾という言葉はよく聞く似た言葉ですが、どちらも結局は自分の首を絞めることになり、最終的にはばれてしまいます。

 どんなに業績がよくても、一度の過ちで存続の危機に陥るリスクを伴いますから、正しい納税を行うことが大切です。

 本当に税金を減らしたい場合には、効果的な節税を行う為、税金の勉強をしましょう。

脱税
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