平成28年より福岡市内でスタートアップ企業が融資を受ける際は、保証料がゼロとなる制度が発足しました。これから創業をお考えであれば「保証料とは何か?」という疑問に当たることもあるでしょうから、福岡市の優れた制度と共に簡単に、保証料について説明していきたいと思います。
銀行融資は保証付きとプロパーの2通りある
本稿は、起業したての方や起業を検討される方、更にはまだ銀行融資について詳しくない方向けに、寄稿したいと思います。
読者の皆様は、銀行融資に二種類の融資があることをご存じですか?
以下、簡単にご説明してみましょう。
1)プロパー融資
銀行が自らリスクを取り実行される融資制度。仮に債務者が返済不能となった場合、銀行が損失を計上することになる。
2)信用保証協会付融資
債務者が返済不能となった場合、信用保証協会が銀行に対して代位弁済をし、債務者は信用保証協会に返済をしていくこととなる。
銀行としてはリスクが緩和されるので、プロパー融資に比べて、貸し出しをしやすい形の融資と言える。※
創業したての会社の場合は、信用も殆どありませんから、信用保証協会付融資を受けることになります。
福岡市のスタートアップ資金は保証料がゼロ!
信用保証協会付融資を経営者が受ける場合、通常は銀行に対する利息の他に、信用保証協会向けの「保証料」を支払わねばなりません。
実は今回、福岡市で、この保証料が必要無くなる制度ができました。
概要は以下の通りです。
【対象者】
- ・事業を営んでいない方であって,福岡市内で新たに事業を開始される方
- ・事業開始後2年以内の方で,それまで事業を営んでいなかった方
【融資条件】
融資条件は、平成28年2月1日より以下の通りで定められています。
- ・融資上限額 : 1,000万円(認定特定創業支援事業を受けた方は1,500万円)
- ・融資期間 : 10年以内(うち据置2年以内)
- ・融資利率(年):1.5%
- ・保証料率(年):0.00%
通常、信組などで融資を受ける場合は、2%〜1%の保証料率が取られますから、これが除外されるのは、非常に大きなメリットとなります。
創業特区として福岡市は起業家を支援する街に
福岡市では創業特区による減税も実現する見込みであり、今後もスタートアップ支援に力を入れていくことが予想されます。
ツタヤ書店とコラボレーションした、スタートアップカフェという、起業家の情報収集基地も、天神駅前に出来ました。
福岡で起業するために東京から来る人も徐々に見られています。これを機に福岡市内での創業を検討してみてはいかがでしょうか?
備考:
※保証協会が 100%代位弁済するのではなく、80%を立て替え、20%は銀行がリスクを取ります。
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