常に増収増益を重ねられれば、自社にとってはどれだけ良いことかと思う方は多いことでしょう。しかし、現実にはなかなかそうは行かないもので、業績が悪い時には、時として思い切ったコスト削減を行わなければなりません。しかし無茶なコスト削減は社員の意識にも関わるため、3つの段階で適正に段階を踏んでコスト削減を行う必要があります。
収益改善のためにコスト削減が必須な時もある
会社には上り調子の時もあれば、下り調子の時もあります。
常に増収増益を重ねられれば良いのですが、なかなかそうは行かないもので、業績が悪い時には、時として思い切ったコスト削減を行わなければなりません。
言わずもがな、コスト削減の最終的目標は、企業収益の改善です。
業績が下がったからと言ってやみくもにコストダウンすると、短期的には効果があっても、長期的には必要な時にモノ・ヒト・コトが不足するという事態に陥ります。
そこで本日は、コストダウンの仕組みと方法を、3秒でわかるように解説します。
コスト削減が従業員の士気低下に繋るのは危険
コストダウンで一番先に考えるのは、賃料・購買・経費・光熱費などです。
この中で、従業員が一番やる気を無くすコスト削減が経費、特に人件費の削減です。
本当にコスト削減したいなら、従業員のやる気を維持しながら行う必要があります。
やる気を維持しながらコスト削減を行うために、以下のコスト削減にかかる手順を、最初に把握しておくと良いでしょう。
- (1)問題把握:コスト削減が必要な理由を大きく把握する。
- (2)情報収集:解決方針を打ち出すための情報収集を行う。
- (3)コスト・生産性などの比較:コスト削減案でコストが下がるのか?生産性は下がらないかを確認する。
- (4)試験導入:コスト削減案を実際に試験導入してみる。
- (5)評価:実行したコスト削減案を客観的に評価する。
- (6)本格導入及び見直し:コスト削減案の本格的な導入と見直しのPDCAを回す。
の順となっています。
順序の中で大事なのが、誰かをやり玉に上げないということです。
なお、減らすべきは利益を生まないコストであり、利益を得るために不可欠なコストまで、削減してしまうことはなるべくしないほうが良いでしょう。
3秒でわかる3段階のコスト削減の順番とは
企業活動にはコストが必要ですが、コスト削減すべきものと、コストをかけていくものを、分けていく必要があります。
何にどの程度必要なのか、次の工程で把握していきます。
- (1)会社全体で行う
- (2)専門チームを設立する
- (3)計画的かつ達成できる目標を作る
- (4)チェック機能を作ること
の4点です。
この時、経費を減らす必要があれば「節約・代替・廃止」という順番で考えていきます。
トップダウンで経費を減らせと指示したところで、従業員自ら喜んで行うことはありませんが、普段からコスト意識を徹底させておけば、コスト削減の効果は早く現れます。
経営者と従業員のどちらも、意識改革を継続して行う必要があり、それがコスト削減を成功させます。