オシャレすぎる白熱電球型LED電球「Siphon(サイフォン)」を開発する名古屋のビートソニック社がクラウドファンディングサイト「Makuake」で合計1,200万円以上の資金調達に成功したことが話題となっている。従来の白熱電球と比較し、15倍以上の省力コストを持っていながら白熱電球の温かさを持つSiphonのあり方に「古きを訪ね新しきを知る」というイノベーションを見いだせる。
オシャレなLED「Siphon」が資金調達成功
我々が従来LED電球に抱いていたイメージは「電気代はお得になるがダサい」というものだ。
一方、白熱電球の暖かな光が好きな人も多いとは思うが、効率が悪いためメーカーも徐々に減っているのが実情である。
しかし、LEDと白熱電球が持つ悩みを解決し、良い所を折半した電球が登場したので、ぜひご紹介したい。
名古屋のLED照明企業ビートソニック社が開発した「Siphon(サイフォン)」である。
写真:「Makuake」より https://www.makuake.com/project/siphon/
昔ながらの電球ガラスを使い、LEDの発光部分をフィラメント状にし、生まれた新製品である。
ビートソニック社は10月後半からクラウドファンディングサイト「Makuake」でSiphonへの出資を一般に広く募っていたが、11月に入り遂に合計1,200万円以上の資金調達に成功した。
なぜ、これほどまでにSiphonが広く受け入れられたのか理由を探ってみよう。
なぜ「Siphon」は資金調達に成功したか
写真:「Makuake」より https://www.makuake.com/project/siphon/
1)実際に電気コストが節約できる
Siphonの素晴らしいところは、実際の使用時にコスト・パフォーマンスが高いことにある。寿命は約1万5千時間(白熱電球は約1千時間)に及び、年間の電気コストはたった473円(白熱電球は2830円)にしかならない。個人需要による家計の節約はもちろん、電球を大量に使用する飲食店等法人にとっては大きな電気コスト節約となる。
2)デザインが秀逸で安全性も担保
開発の段階から飲食店、ショップ、カフェ、そしてインテリアにこだわる一般家庭をターゲットにデザイン設計されている。また、デザインにこだわるのみではなく、「PSEマーク取得」「調光設定が可能」といった商品の安全性や一般的な操作性を担保することでユーザーの裾の尾が広がるよう施策が講じられている。
3)体験に付加価値を提供
1,000万円の調達を達成した時、ビートソニック社は更に付加価値を提供した。1万円の出資者に限定50人でSiphonに合う電気スタンドをプレゼントするコースを更に追加設置した。一瞬でこのコースには人が集まることになった。
一般販売は2月から 調達資金で波に乗るか
当初150万円の目標から始まったSiphonのクラウドファンディングによる資金調達額は、実に1,200万円を超えた。
ビートソニック社は今回の調達資金を生産体制・生産設備の拡張、製品ラインナップ拡大、プロモーションに充てるという。
一般販売は2月頃からを予定しているが、現時点では月間の生産量が1,000個程度というため、予約は必至となるだろう。
古き文化の良さを尊び、最新の技術を取り入れた商品でイノベーションを起こす、ビートソニック社の姿勢に賛辞を送りたい。