銀行に代表される金融機関は、中小企業が成長するための大切なパートナーです。銀行を良きパートナーとするためには相手の考え方を知ることが肝要です。銀行があなたの会社を評価する4つのポイントを知ることは賢明です。テクニカルの指標で経営状況を把握されるのはもちろん、経営者自身の評価も含めて銀行はトータルで貴方とお付き合いするか否かを決めます。プロが解説してくれます。
銀行と仲良くするためにまずは相手を知ろう
銀行に代表される金融機関は、中小企業が成長するために欠かせない大切なパートナーです。
友好関係を生み出すためは自分の考えを相手に押し付けるのではなく、相手にある程度寄り添った考えを持つことが肝要です。
『孫子・謀攻』の一節である「彼を知り己を知れば百戦殆からず」はあまりに有名ですね。
人間関係だけではなく、会社が金融機関と良好な関係を築くのも同様に、相手の思考パターンを理解しておくと良いでしょう。
銀行が最初に貴方の会社を評価する3つの点
さて、銀行があなたの会社を評価するポイントは実にシンプルです。
それは、「貸したお金が返ってくるかどうか」ということです。
これについて銀行は3つの指標で評価を行います。
1)収益性
収益性とは、あなたの会社が儲かる体質となっているかどうかという指標です。
- 売上高経常利益率 = 経常利益/売上高
- 総資本経常利益率 = 経常利益/総資本
- 自己資本比率 = 自己資本/総資本
などが有名な指標となります。
2)安全性
安全性とは、あなたの会社が倒産しにくい体質となっているかどうかという指標です。
- 流動比率 = 流動資産/流動負債
が有名な指標となります。
3)成長性
成長性とは、あなたの会社が将来有望であるかどうかという指標です。
売上高や経常利益が前期以前に比べてどのくらい伸びているかにより判断します。
最後に銀行が見るポイント それは…
さて、最後に銀行が見る4つ目のポイントはどこだと思いますか?
前述の3点に加え、最後に経営者(あなた)の評価がポイントとして加わります。
個人名義の資産(預金、有価証券、不動産など)の状況や、万が一の際の支援者(親族や友人など)の有無などです。
あなたのサポーターが多ければ多いほど好印象であるのは言うまでもないでしょう。
さて、いかがでしたでしょうか。
指標についてはご自身で調べるのではなく顧問税理士から説明を受けるのが一番理解が深まります。
これを機に、決算後などに会社の数字を定点観測してみるのはいかがでしょうか。