レコーダーを利用し相手の意見を客観的に聴く訓練をしよう

効率化

 ビジネスでは相手の利益と自らの利益に折り合いをつけるために、客観的な視点で商談を進めることが重要だ。しかし往々にして我々は相手の話を聴かず自らは主観でしゃべりすぎて、チャンスを逃すことが多い。携帯電話のレコーディング機能を利用し商談や会議の録音訓練を行うと、客観的に相手の話を引き出し効果的な発言を意識できるようになる。

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客観的であるためには聴くことの意識が必要

 ビジネスは他者と自らが相互に利益を出せるよう、最適な解決策や妥協点を導き出すことで成立する。

 相手の利益と自らの利益に折り合いをつけるには、常に客観的な視点で商談や打ち合わせを進めることが重要だ。

 更に客観的な視点を持ち解決策を導き出すには、8割型相手の会話を客観的に聞くことを意識する必要がある。

 しかし商品や自分の意見に自信があればあるほど、我々はつい熱くなってしまい、一方的に自分の主観で物事を伝える会話を展開してしまいがちだ。

 一方的に話すだけなら良いが、自分の主観が相手の利益と相反すると、人間関係の悪化や取引の縮小が生じてしまう場合もある。

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レコーダーを利用し聞き手となる訓練をする

 自らが客観的な聞き手に成長するためには、日々の会話で聞くことを意識する訓練が必要だ。

 そこでお勧めしたいのが商談(会議)時に携帯電話等の「レコーダー」を利用し、客観的に相手の話を聞く訓練を行うことである。

 携帯電話のレコーディングアプリはアンドロイドでもIOS(アイフォン)でも、無料で入手できるため費用はかからない。

 この訓練は、レコーダー使用時に自らが有利となる証拠を掴むため、「相手から多くの情報を引き出せるよう巧みに質問し、相手の話を注意深く聴こうとする意識」を利用する。

 レコーダーを利用した訓練のメリットは以下のとおりである。

1)客観的な意見で発言しようと意識できる

 レコーダーを利用すると全ての会話が記録されるため、自らの発言も意識できる。相手のニーズを掴むにはよく聞いた後、ポイントを絞って適時相手へ自らの意志や提案を伝える必要がある。レコーダーに聴かれていると意識することで、不必要な発言を避け自らの発言をも客観的なものとする助けとなる。

2)利害調整時に感情的にならずに済む

 商談や会議の途中では相反する利害調整場面が必ずと言っていいほど訪れる。しかも自らの利益に反する発言を相手が途中で発する時ほど、人は感情的に呼応しやすい。目的を達成するためには、感情的な相手に同じ感情で返してはならない。レコーダーが側にあると後に記録が残ることが脳裏によぎり、冷静に相手の感情を受け止め、客観的な意見を返そうとする意識が生まれる。

3)客観的なフィードバックが行える

 訓練で一番重要なのはフィードバック(復習・振り返り)である。レコーダーで会話を記録した後で自らの話を聞くと、相手の立場にたった時の自分自身がどうあったかを客観的に把握することが可能になる。また第三者(身内が良い)に聞いてもらうことで、具体的な改善点を指摘してもらうことも可能になる。

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レコーダーを利用した聴く訓練で注意する点

 もちろんいつでもレコーダーを利用していては、振り返りの時間が膨大なものとなってしまうため効率が悪い。

 訓練はここぞという場面で行うことが効果的である。

 まずは社内でレコーダーを利用する目的を説明し、許可を取った上で社内会議から訓練することが一番現実的だ。

 もし自分が主観的にしゃべりすぎており、相手の話を客観的に引き出せていないなら、ぜひ試してみることをお勧めしたい。

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