機能性食品制度の落し穴と消費者はどう向き合うべきか

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 機能性表示食品制度が4月からはじまった。しかしいったん受理され認可を受けたにも関わらず、認可が撤回される可能性のある商品も出てきた。安全性を担保する科学的根拠が不明瞭なため、というのが理由だ。機能性表示食品制度は、販売者の良心や道徳観に大きく左右されてしまう制度であり、消費者も自ら根拠を調べ納得してから商品を購入する必要がある。

4月1日から始まった新制度・機能性表示食品

 機能性表示食品制度がいよいよ4月からはじまった。

 商品のうたい文句として、科学的根拠などの一定の要件が叶えば「○○に効果のある食品」と記載してもよいという制度で、特定保健用食品(通称トクホ)と比較すると圧倒的に費用も手続きも簡略化できる制度として話題になっている。

 4月17日の消費者庁の発表によると、制度開始から約半月の間に届け出は約100件、無事受理されたものは8件になったという。

 4月30日現在、消費者庁のHPを確認すると受理件数は11件に増加している。

 手続きが簡略化されているとはいえ、要件の確認が必要なため、適用される商品を目にするのはもう少し先かもしれない。

 受理された11件には”目の使用による肩・首筋への負担を和らげる”など、サプリメントが大半で、中にはビールや清涼飲料水も含まれている。

 しかしいったん受理され認可を受けたにも関わらず、認可が撤回される可能性のある商品も出てきた。

 体脂肪・内臓脂肪を減少させる働きがある成分が含まれたサプリメントだが、この製品は以前トクホに認可を要請している審査段階で「安全性が確認できない」として審査が下りなかった製品だった。

 現在はまだ消費者庁HPで商品公開されている状態だが、消費者庁長官は受理の撤回を求めると発表している。

機能性表示食品で気をつけるのべきは安全性

 なぜこういったことが起きてしまうのだろうか。理由は、この新制度の「穴」と言える申請制度にある。

 機能性食品表示の制度は、原則として科学的根拠の「届け出」、つまり自己申告のみで申請が可能だ。

 届け出する科学的根拠とは具体的にどんな根拠かというと、消費者庁のガイドラインでは、1)最終製品を用いた「臨床試験」、2)研究レビューの2つが提示されている。

 今回対象となったサプリメントの成分は、機能性・安全性の両方とも「臨床試験」からの科学的根拠を提出している。「合計24名が実際に摂取して、効果が認められ、健康被害はなかったので安全性は高い」と報告している。

 一方で同じ成分を使った別製品について、その企業は2009年に特定保健用食品の申請を行っている。

 しかし、2015年2月に食品安全委員会から「安全性を評価することはできない」として申請は却下されていた。

 機能性ならば個人差があっても仕方ないと消費者も判断するだろう。しかし安全性が担保されていない場合は、いくら認可取得要件がゆるい機能性表示食品でも、見逃すわけにはいかない。

 機能性表示食品の届け出制度は、どこまで安全性について科学的根拠を出すべきかを、商品販売者の良心や道徳観に大きく左右されてしまう制度なのである。

消費者は自ら商品を調べて納得した後で購入

 消費者は機能性表示食品とどのように向き合うべきだろうか?

 もし商品が謳う機能について不安を感じた場合は、自分で裏付けを取って購入を判断する必要があるだろう。

 手段として消費者庁のHPを活用することをお勧めする。

 全商品の届け出書類が公開されており誰でも見られるようになっている。

 商品や機能性の概要を知りたい場合は「一般向け公開情報」、より詳細情報を必要とする場合は「基本情報」「機能性情報」「安全性情報」の3つの書類をそれぞれ閲覧できる。

 今回の製品についても、「安全性情報」の資料を閲覧して執筆した。

 一見小難しく見えるかもしれないが、意外とわかりやすいというのが素直な感想だ。

 機能性表示がとても魅力的に見えても、疑わしきは自分で判断するべきである。一度閲覧してみてはいかがだろうか。

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