新規集客は重要な活動だが儲かるものではない
こんにちは、ブリッジワークの高橋です。
すいません。今日の記事はちょっと長くなるかもしれません。その代わり、あなたのビジネスを飛躍させる、とても大事な事をお伝えしたいと思いますので、我慢して読んで下さいね(笑)。
僕達ビジネスオーナーには、誰もがかかってしまう『病』があります。それは『新規集客病』という病です。
皆さん、経験ありませんか?
『新規』『新規』『新規』寝ても覚めても『新規』『新規』。
もちろん新規集客というのは、ビジネスのガソリンです。マーケティング活動において絶対に欠かす事の出来ない活動が新規集客です。
問題なのは新規集客の活動そのものではなくて、『新規集客が儲からない』ことなんです。
この事実を多くのビジネスオーナーは忘れています。
そして、こんなことを言います。
「来月はどうしても利益を残さなきゃいけない!だから新しいお客さんを集めよう!」
これ、本当に大間違いですし、下手したら会社を潰すとんでもない愚策なんですよね。
新規集客が赤字になる理屈を数字で具体的に見てみよう
なぜ、新規集客からの売り上げからは儲からないのか?実際に実例を挙げて考えてみましょう。
どうしようかな?治療院さんで考えてみましょう。
例えば、ある治療院さんが新規集客としてオファーを「初回お試し1,980円でご提供!」しました。
これを、例えば1万枚の集客チラシで、それを新聞折込にして1万枚配布して、10人の新規顧客が獲得出来た。
1万枚で10人の新しいお客様を獲得するんだから、悪い反応率のチラシじゃないです。上出来のチラシです。
でも1万枚の新聞折込で配布、A4換算で計算してみても、どうだろう?
10人のお客様を獲得したとして、1人のお客さんを集めるのに、5,000円から6,000円ぐらいのコストがかかってるはずなんですよね。
計算してみたらわかるんだけども、5,000円から6,000円のコストをかけて、その時の売り上げは初回お試しの1,980円。
1人あたま3〜4,000円の見事な赤字ですよね。でも、これで大正解なんですよ。
この集客チラシで獲得した10人の新しいお客様が一定の確率でリピートしてくれます。それが貴方の利益となって手元に残るわけなんですよね。
「いやいやいやいや、俺の新規集客はちゃんと利益が出てるよ」もしかするとこんな方もいるかも知れませんね。
でも、この新規集客にかけた時間とか手間とか、それをお金に換算してみたらどうでしょう?
やっぱり赤字になってませんか?いいとこ、行って帰って来いかな?利益は出ないでしょう。
新規集客リソースの一部を休眠客に向かって撃て!
こんな具合に、ごく一部の業種だとか商品を除いて、この初回、新規集客からの初回売り上げっていうのは利益にならないんですよね。
仮に利益になったとしても驚くほど剥離なわけなんですね。
『貴方の事を知らない』『貴方の商品の価値を知らないターゲット』に対して、例えば「初回お試し1,980円」のような強いオファーを提示する事で集客する。
そして、集めたお客さんからリピートして頂く事で利益を得る。これがマーケティングじゃないですか。
はい、でもこのマーケティング施策も見方を変えれば、ガラッと変わります。
ターゲットが「まだ貴方の事を知らない」人から、「既に貴方の事を知っている」、「貴方の商品の価値に一定の満足を持っている」人に変わったらどうでしょうか?
これはもう、速く効率的に利益に転換する事が出来ますよね。
実はこの、今売上にはなっていないけれども、貴方の事を知っていて、貴方の商品に一定の価値を認めてくれている方。
この方々は『休眠客』です。
彼らは以前、既存顧客として貴方に利益を与えてくれた方です。でも今は、何らかの事情でお店に来ていない、利用していない。こういうお客様ですよね。
このお客様に対して、新規集客と同じ施策を打ったらどうでしょうか?全然違いますよね。
貴方の事を知らない、商品の数を全く知らない相手ではなくて、貴方の事を知っていて、貴方の商品に一定の価値を持っている方々にターゲットが移るわけです。
実はこの『休眠客を呼び戻すカムバックキャンペーン』は、とても重要な、誰もがチャレンジすべきマーケティング施策です。
理由は簡単。新規集客よりも速く効率的に利益に転換することが出来るからなんですよね。
休眠客にオファーを出す際に気をつけるべき3つのポイント
ただし、『休眠客のカムバックキャンペーン』にチャレンジする際には、ある程度ポイントを押さえとかなければなりません。
そのポイントを簡単に紹介させて頂きます。
1)あなたにとっての『休眠客』を定義すること
まず1つ目は、貴方のビジネスにとっての『休眠客』をちゃんと正しく『定義しておく事』です。
例えば、僕の集客チラシのメンバーシップに参加してくれているYさんの定義はこんな感じです。
「3回以上ご来店頂いていて、最後の来店から6ヶ月以上経過した方」
こういう定義にしてるんですね。
ここでちょっと注意が必要なのは、初回1回こっきりのお客さんは『休眠客』じゃないということなんです。
その方は、初回の利用で貴方に満足しなかったから、貴方の価値を認めてくれなかったから、1回きりになっているわけですよね。
こういう人に幾らアプローチをしても、骨折り損のくたびれ儲けになる確率が高いんですよね。
『休眠客』というのは、今は利用していない。
でも、貴方の事を知っている・貴方の商品の価値に一定の評価を与えている人。この一定の評価を与えている、その目安というのが「複数回の来店」であったり、「複数回の利用」になるわけですよね。
Yさんの場合はそれを3回っていうふうに決めました。これを何回にするのかは、あなたの業種業態の回転率でだいたい決まります。
2)休眠客になったらすぐ手を打つ
2番目のポイントは、休眠客になったらすぐ手を打つことです。
例えば、最後の来店・最後の利用から3年以上経過した人。果たして、これは『休眠客』と呼ぶのかということなんですよ
呼ぶか呼ばないかはさておき、3年以上最後の来店から、最後の利用から経過した人にアプローチしても反応取れないんですよ。
これテストして頂ければすぐわかります。
カムバックキャンペーンのプロモーションかけてみれば、空いた期間が長ければ長いほど反応率で落ちるんですよ。
だから先程1番目で決めた【休眠客の定義】あるでしょう?それが例えば、3ヶ月なら3ヶ月、1年なら1年でもいいですよ。
そうなった瞬間に手を打つ必要があります。
だから、休眠客に対するカムバックキャンペーンというのは、『毎月行うべきマーケティングの施策』であって、1年に1回とかまとめてやっちゃ駄目だよって事なんですね。
まとめてやったら、あんまり成果として、もう出ない事は無いけれど、低くなっちゃうわけですよね。
だから休眠客というカテゴリーに、その方が入ったらすぐに手を打つ。
3)新規集客と同様に強いオファーを打ち出す
3番目は、休眠客に対しては、新規集客と同様に強いオファーを打ち出すことです。
貴方のことを知っている・貴方の商品に一定の評価を与えてくれているとはいえ、今は足が遠のいているお客様です。
やはり、足が遠のいているお客さんにもう一度行動してもらう為には、『刺激が必要』なんですよね。
言葉を変えてしまえば『休眠客』というのは、実は最も利益に近い見込み客なんですよ。
だって既存のお客さんじゃないんだから、今。
既存のお客さんから外れてしまったお客さんなんだから、一種の見込み客なんですよね。ここ忘れちゃいけないんですよね。
だから、新規集客と同様に行動喚起してもらう為に、やっぱり強いオファーっていうのは必要なんですよね。
ここで、「いやいや、だったら新規集客と同じで利益少ないんじゃないの?」「利益にならないんじゃないの?」という声が聞こえてきそうなんだけども、全然大丈夫です。
休眠客から1人お客さんを呼び戻すのと、見知らぬ人から新規集客で1人お客さんを連れてくるのでは、全然かかるコストが違うんですよ。
リピートに転換してくれる確率も、新規集客の場合と違って圧倒的に高いんですよ。だからなるべく速く、なるべく効率的に利益に転換することができるんです。
休眠客は私達のことを単に忘れているだけの人
休眠客というのは、最も利益に近い見込み客です。ここに手を打たないという手はありません。
だから今すぐ、毎月定期的にカムバックキャンペーンを実施するようにしてください。
これだけで売上が相当変わると思います。
最後に「なんでお客さんが離れてしまうのか」これちょっと抑えときましょうか。
1回きりのお客さんが来なくなるのは先程言ったように、お客さんが離れていくんじゃなくて試して「あー、駄目だったな」って。
残念だけども、1回こっきりで離れるお客様は、いくら追ってもちょっとしょうがないんですよね。
近くに新しいラーメン屋が出来たら試しに行くでしょう?
でもそこがあんまり好みの味じゃなかったら、いくらアプローチされたって行かないじゃないですか。同じなんですね。
だから、そういうお客様は追わないでOKです。
でも、複数回利用してくれていた既存顧客が離れてしまっているなら、僕達は追う必要があります。
なぜなら、彼らが来てくれない1番大きな理由は、実は「忘れていたから」または「なんとなく」これが1番大きな原因なんですよ。
貴方のサービスに満足していなかったお客様もちろん一部にはいらっしゃるでしょう。
でもそれはほんの少数。何回か来てくれたのに離れていくお客様のほとんどは「忘れていたから」「なんとなく」であなたの元に行かなくなっただけなのです。
きっと、これをご覧頂いている貴方にも、「以前は結構言っていたお店に行ってねーなー」ということないですか?
今すぐこのカムバックキャンペーン、計画して実行してみてください。
貴方のビジネスがこのキャンペーンを使う事で大きく伸びていくことを心から願っています。