2016年新卒生は大手志向 人材難は変わらず

今年の新卒採用は4ヶ月の後ろ倒しスタート

 3月1日から、新卒採用活動が始まった。

 4年制大学生でいうと現在3回生、2016年3月に卒業見込みの学生に対しての新卒採用広報活動が解禁となり、選考を開始するのは今年8月1日以降ということも定められている。

 昨年度まで解禁日は4か月ほど早かったため、今年は昨年までと比較すると後ろ倒しされることになった。

 この採用スケジュールについては、政府から経団連へ要請があり、白熱する採用戦線に平等性を求めるために設定されているが、法的拘束力はないため外資系企業や一部企業では別スケジュールで採用活動を行う会社もある。

 とはいえ、多くの企業と学生がこのスケジュールを年頭に置いていることは確かだ。

2016年新卒採用は学生の完全な売り手市場

 2016年卒業見込みの学生に関する就職活動について、昨年とは違うスケジュールでどのような影響があるか、株式会社ディスコが全国の企業8,065社を対象にした「2016年度の採用方針や施策」に関する調査結果を行った。

 結果は以下のとおりだ。

・採用者数の見込み

 「増加」と回答した企業は29.2%で、昨年度よりも約5ポイント高く、一番低かった2011年度の9.2%と比較すると継続して増加傾向にある。

・選考を開始する時期、内定出しの時期の予定について

 一番多い時期は8月上旬で14.9%。これは経団連が定めているスケジュールと合致しているが、全体の2割にも満たない。それ以外の85%程度の企業のうち、4月上旬から5月下旬の2か月の間に面接を開始すると答えている企業は、合計約50%にも及ぶ。良い人材を手に入れるためには、早くから動く必要があると多くの企業が考えていることが判明した。

・採用スケジュールが昨年度より後ろ倒しされたことに対して

 経団連の決めた採用スケジュールについては、23.8%が「遵守すべき」と回答したが、「守らなくても仕方ない」と回答した企業は昨年の2倍以上の33.2%となった。ここからも優秀な学生の早期囲い込みを図りたい、企業の切実なニーズが伺い取れる。

 では、学生側の意見はどうなっているのだろうか?

 同社が2016年3月卒業予定の全国の大学3年生を対象に行った、3月時点の就職意識に関する調査によると、就職を希望する企業については、過半数の50.9%に及ぶ学生が「大手ねらい」であることが分かった。

 「中堅中小企業」や「企業規模を問わずに就職を希望する」と答えた学生は、昨年より5%以上も減少している。

とりあえず大手志望とはいったものの…

 学生の売り手市場で、大手企業への就職志向が強まることは、中小企業にとっては更なる採用難を意味する。

 しかし、先述のアンケートでは、学生が就職活動で一番困っているのは「志望先の選定(企業選び)61%」という結果も出ている。

 学生は志望先をどう選定すればよいか悩んでおり、漠然と「大手ねらい」と回答している場合が多く、決して中小企業を嫌がっているわけではないのだ。

 自社の強み、業務内容、どんな社風かを、積極的かつ魅力的にアピールすることが、中小企業の優良人材獲得につながるだろう。

時事
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