断りを入れてきた顧客の心を溶かし貴方のファンに変える心理テクニック

営業

 懸命な営業努力の甲斐あり、念願のあの会社と商談しました。手応えがあるので話を次の商談に進めようとすると、相手がいきなり「NO」を突きつけてきます。萎縮し、あるいは焦る気持ちの中、「そこをなんとか」とやるほど、相手は引いてしまいます。こんな時に関係を軌道修正するのに役立つ心理テクニック、「シュガーランプ(Sugar Lamps)」をご紹介します。

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せっかく繋がった魅力的な見込み客から断りメール

 懸命な営業努力の甲斐あり、遂に取引したかったB社の担当者と貴方は商談することになりました。

 いざ初めての商談、貴方は自社の魅力を十分にアピールできましたし、相手のニーズを把握した提案ができたので、次回につながる良い反応も得ることができ、手応えを感じています。
 
 そこで貴方は、「鉄は熱いうちに打て」の格言を実践すべく、会社に戻り即座に相手にメリットのある提案の準備をし、次回の商談依頼メールを送りました。

 しかし、相手は1日経っても、3日経っても、一週間が経過しても返信してきません。

 「なぜだ?」

 焦る貴方は、先方に催促メールを送付します。

 ところが、帰ってきた反応は予想外にも、「今は忙しいし、予定が見えないので2〜3ヶ月は見合わせしてください。」というものでした。

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断りを入れてきた顧客の心を溶かし貴方のファンに変える心理テクニック「シュガーランプ」

 この状況に多くの人は、「これって、体の良いお断り文句だろうな。」と考え、萎縮するか、焦ります。

 でも、冷静に考えてみてください。

 貴方は相手の状況を深くは知らないはずですし、そもそも相手も1回会っただけの貴方に対して警戒心を持っている、これが当たり前なのです。

 こんなときに「ちょっとだけでも良いので!」「そこをどうにか!」とやってしまうと、相手にもっと嫌がられ、最悪な場合はブツっとコミュニケーションを立たれてしまいます。

 1回商談できたとはいえ、信頼関係も未構築な状態で、新たな関係構築を敬遠されるのは当たり前の話。本当に相手と取引したいなら、貴方は自分が急きすぎたことを認め、相手にとってより望ましい形でコミュニケーションを取り直せば良いのです。

 この状況を打破するヒントとの1つとしてご紹介したいのが、断りを入れてきた顧客の心を溶かし、徐々に貴方のファンへ変える心理テクニック「シュガーランプ(Sugar Lamps)」です。

 シュガーランプは、相手に砂糖の塊のような甘い言葉をかけて、心を少しずつ解きほぐすコミュニケーションのことを言います。

 先述のように、取引を熱望する先が、「今は忙しいし、予定が見えないので2〜3ヶ月は見合わせしてください。」と言ってきたら、シュガーランプのテクニックを使い、以下のように返してみます。

お忙しい〜な時期に事情もわからず、タイミングの悪い場面で商談のご提案をしたことを、まずお詫びいたします。

また、今回の件で一層、物事を俯瞰して捉え、最適な判断を下される◯◯さんの優秀さを感じました。ありがとうございます。

3ヶ月後の◯月頃に、再度ご連絡させていただけることを楽しみにしております。

 このように、シュガーランプは相手が自分の提案を否定してきたことに対して、相手の意見を一旦全て受け入れ、その断り方を褒めるテクニックです。

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シュガーランプは相手の罪悪感に訴え関係改善に役立つ

 このテクニック、少し大げさに感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 しかし、断りのメールを入れた相手にも、断りメールを打つ瞬間に少なからずストレスがかかっており、一抹の罪悪感がどこかにあります。

 その気持ちを全面的に受け入れ、断ったことを逆に評価すると、相手も罪悪感を埋めるべく反応が良くなり、驚くことに多くの場合、関係が改善していきます。

 関係改善の場面では、売り込むプレッシャー型のコミュニケーションを避け、相手に役立つ情報をこまめに短い文章や会話で伝えるのが効果的です。

 特にシュガーランプのテクニックは、自分が関係を急きすぎて、相手に警戒心を持たれている時に効果的にはたらきます。ちょっと売り込み過ぎたなー、と感じた時に使ってみることをお勧めいたします。

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