決算シーズンが一巡 コスト削減が功を奏した上場企業は?

コスト削減

 2月初週から上場企業の2015年第三四半期決算の発表が行われ、先週末で一段落を迎えている。今回の決算発表で増収を果たした主な企業には共通するキーワードがある。増収と同時に「コスト削減に成功」しているのである。代表的な4つの企業について事例を提示する。成長の源泉として収益の拡大と同時に、コストを削減することの重要性を知ろう。

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増収企業の共通キーワードは「コスト削減」

 2月初週から上場企業の2015年第三四半期決算の発表が行われ、先週末で一段落を迎えている。

 円安の恩恵を受けやすい企業を中心に増収増益が目立ち、ドコモやスカイマーク、任天堂など内需の需要を取り込みきれなかった企業の大幅減益が目立つ。日本マクドナルドに至っては、純利益ベースで220億近くの赤字に転落し、過去最大の減益となった。

 さて、今回の決算発表で増収を果たした主な企業には共通するキーワードがある。

 「コスト削減に成功」したことである。以下提示していく。

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増収と同時にコスト削減に成功した4企業

1)ヤマハ発動機

 ヤマハ発動機が2月12日に発表した2014年12月期決算は、売上高が1兆5212億円で前年比7.9%増、営業利益が872億円で前年比58.2%増、当期純利益が685億円で同55.4%増と大幅増益決算となった。年間配当はも前年比14円の増配の40円となることを発表した。海外売上比率が大きいため円安による利益ばかりが注目されるが、国内の生産体制を絞り込んだこと、製品自体の生産コストダウン、物流のコストダウンにより、開発費の増加を吸収できたことが大きい。

2)トヨタ

 トヨタ自動車が2月4日に発表した2015年3月期決算は、売上高が5,000億円積み増しの約27兆円、営業利益も2000億円上方修正され、2兆7000億円、当期純利益は、2兆1300億円となった。元来保守的な決算発表で有名な同社であるが、2016年3月まで新工場建設の建設を凍結している他、今季も製造原価の削減によって、1,000億単位のコスト削減に成功している。

3)日立

 日立が2月4日に発表した2014年度第3四半期決算は、売上高が前年比0.6%増の6兆8180億円、営業利益は同9.0%増の3221億円、純利益に至っては同31.6%増の2567億円となった。海外における鉄道関連、昇降機などの社会・産業システム部門が大きく伸びている。しかし、今回の決算資料で、同社が強調したのは、昨年の7月に発表された約950社ある日立グループの全社横断で導入してきたコスト構造改革「日立スマートトランスフォームプロジェクト」の効果だ。流通・支払・原材料調達を効率的に行うことで、710億円のコスト削減効果が生まれている。

4)ソニー

 バイオ(PC)事業からの撤退、更には映画に対する抗議として行われたサイバーテロにもめげず、ソニーが2月4日に発表した、2014年度第3四半期は、売上高が前年同期比6%増の6兆2692億円、営業利益が17%増の1,625億円、赤字幅も従来計画の2,300億円から、1,700億円まで縮小させるものとなった。モバイル事業で1,760億円の巨額減損を計上し、エレクトロニクス事業の間接費削減によりコスト削減に取り組んだことが、今回の上方修正の要因となる。

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コスト削減は収益拡大と両輪の輪である

 株主の目は、投資している企業の成長性が良いか否かに目が生きやすいが、成長の源泉として社内で使える資金や資源を蓄えるためには、常にコスト削減への意識も重要になる。

 今回ご紹介した企業は、いずれも増収と同時にコスト削減に取り組んでいる。

 会社の規模や業種業態は変われど、成長するために行うべき施策がどの企業にも共通していることを、今回の決算シーズンを通じて学ぶことができる。

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