ソフトバンクは即完売 無担保社債はなぜ高利回りなのか?

発売3時間で完売 ソフトバンク無担保社債

 総額4,500億円にも及ぶ、ソフトバンクの第二回無担保社債が申し込み開始と共に応募殺到し、即販売終了となったようだ。

 SBI証券に問い合わせたところ、販売日は午後13時から申し込みを開始したが、販売開始から3時間程度たった午後16時には、売り切れたという。

 2014年11月の決算発表で同社代表の孫正義氏は自社を「金の卵を生み続けるニワトリ」とまで言い切った。

 事実、売上高は2014年上期が約4兆円、営業利益率(EBITDA)も約1.1兆円と過去最高の結果をはじき出している。

 とはいえソフトバンクの無担保社債に、なぜこれほどまで多くの投資家が群がったのだろうか?

利回りは年2.50% なぜ高利回りなのか?

 ソフトバンクの第二回無担保社債の申し込み条件は以下のとおりだ。

  • 発行体:ソフトバンク株式会社 第2回無担保社債(劣後特約付)
  • 利率:2.50% / 年
  • 格付:BBB+(JCRより取得予定)
  • 通貨:日本円(JPY)
  • 単位:100万円単位
  • 期間:7年間
  • 償還日:2022年2月9日
  •  仮に1,000万円の社債を引き受ければ、年間25万円×7年間=175万円を受け取り、7年後には1,000万円の元本を償還できる。

     銀行の定期預金が通常0.2%前後の利回りであることを考えれば、驚異的な高利回りとなることが、今回の申し込み殺到の要因である。

     無担保社債とは、担保付社債以外の社債の総称で、「事業債」とも呼ばれ、企業が投資資金や運転資金、過去に発行した事業債等の償還資金などを調達するために発行する債券のことをいう。

     一般的に社債は、担保の有無によって「担保付社債」と「無担保社債」に分類され、無担保社債が債務不履行になった場合は、額面金額や利払いは保証されないリスクをはらんでいる。

     「劣後特約」が条件としてついているので、もしソフトバンクが倒産した時に、投資した社債は担保権のない社債として、償還や利息の支払いについて有線順位が低いもの、紙切れ同然となる。

     ソフトバンクは投資家にこのようなリスクを背負わせて、4,500億円を利用し何を行うのだろうか?

     ソフトバンクが直近で成し遂げた成功事例として一番大きなものは、2014年9月にニューヨーク市場に上場した中国ネット業界のアリババグループが創業時に20億円を出資したことだ。

     ソフトバンクはアリババ株の筆頭株主となった対価として、上場時に約8兆円の含み益を得ている。

     直近でも、中国タクシー配車サービスを提供するトラヴィス社に対して、アリババ、米投資ファンドと共同で700億円)を出資、孫社長自らインドへも赴き、総額1兆円規模の出資を継続して行うことを表明している。

     今回の無担保社債も、一部がこれら巨大投資事業に利用されることが考えられ、出資した投資家はいわばソフトバンクに代理として新興国投資を行ってもらう形となる。

    投資するかしないかはあくまでも自己責任

     ソフトバンクの投資先はガンホー、ヤフー、アリババなど、延べ1,300社以上に及ぶ。

     投資実績を見れば、条件も相まってソフトバンクの無担保社債に魅力があるのも当然だ。

     しかし、ソフトバンクには短期・長期の有利子負債が約9兆円もある。

     携帯電話事業がコケてキャッシュが入りにくくなったり、アリババの時価総額が著しく下がって減損会計の適用を求められるようなことがあれば、状況は一変する。

     甘い話には裏があるので十分にリスクを踏まえ、無担保社債の資産運用を検討したい。

    ※トップ画像参照 ソフトバンク(株)2015年3月期 第2四半期 決算説明会資料
    http://cdn.softbank.jp/corp/set/data/irinfo/presentations/results/pdf/2015/softbank_presentation_2015_002.pdf

資産運用
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