年俸4.5億円減の巨人・杉内投手が確定申告で税金を安く抑える術は無いのか?

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 プロ野球選手たちは来年に控える確定申告で、昨年の年俸更改分に、今年発生したCMやスポンサー契約などの収入を合計し、申告を行うことになります。昨年の年俸公開では、巨人・杉内投手の年俸が、5億円から4.5億円減の5千万円となったことが話題となりました。杉内投手が次の確定申告で、税金を大量に持っていかれないために打てる秘策は無いのでしょうか?

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プロ野球選手たちの契約更改シーズンが近づく

 プロ野球も遂にシーズンを終え、◯◯が見事に日本シリーズ優勝を果しました。

 となると、いよいよ本格的な契約更改のシーズンが始まります。

 選手はそれぞれ個人事業主ですので、年明けに確定申告を行いますが、これから行なわれる契約更改は来年度(2017年)分の収入を決めるものです。

 つまり、プロ野球選手たちは今度の確定申告で、昨年の年俸更改分に、今年発生したCMやスポンサー契約などの収入を合計し、申告を行うことになります。

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年俸4.5億円減となった巨人・杉内は今年5億円にかかる税金を支払う必要がある

 昨年の契約更改では、巨人・杉内投手の2016年の年俸が、5億円から5千万円へ4.5億円減と、大幅な減額となったことが話題となりました。

 大きく上昇するならともかく大幅減となると、心配になるのが税金の支払いです。

 所得税には、収入が安定しない職業の人達のために平均課税制度という、税金の金額を緩和させる規定が設けられています。

 プロ野球選手もこの制度を利用できる場合があります。

 しかし、その場合の条件は以下のとおりです。

・プロ野球選手などが受け取る契約金(3年以上の期間契約を結んだ場合の契約金で、それの金額が報酬年額の2倍以上のもの)

 つまり、減額された年俸には使えないということになります。

 2016年度の確定申告は来年3/15までに行います。

 税金を減らすには、今年中(12月31日まで)に、如何に必要経費を集められるかが重要になります。

 架空のものはもちろんNGですが、実際に使ったものでも、個人的な経費であれば省かれてしまいます。いかに事業のために使ったものかを説明できるかが勝負です。

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大きな収入を得たらその時から納税資金を貯める必要が生じる

 プロ野球選手の年俸は源泉徴収の対象です。

 源泉徴収は、いわば所得税の前払ですので、算出された所得税から、この源泉徴収された金額を差し引くことにより納税額が計算されます。

 その分だけ納税資金を節約できることになります。

 問題は住民税です。住民税は提出された確定申告書を元に計算され、6月から納税が始まります。

 昨年の杉内投手の例でいうと、2016年の年俸は5千万円になりましたが、2015年の年俸5億円をもとに計算された所得税を3月に、同様に住民税を6月以降最大4回で納税する必要があります。

 5億円の大半を使ってしまっていれば、納税資金が無い状態となり、大変なことになります。

 所得税や住民税には分納という制度がありません。

 どうしても払えない場合には、分割して収めたい旨を、税務署や区役所などに頭を下げてお願いするしかありません。

 お願いを聞いてもらえたとしても、高い率の延滞税を払う必要もあります。

 個人事業主もこの点は全く同じです。

 もしも大きな収入をもらえる年があるなら、収入を得た年から納税資金を貯めておく、これ以外に確実な税金対策はないことを念頭に置きましょう。

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