年末調整に必要な2つの申告書〜正しい記述方法と手続き方法〜

年末調整

 年末調整では、記述するべき項目がある場合、扶養控除等異動申告書と保険料控除兼配偶者特別控除申告書を作成しなければなりません。それぞれの書類に記載すべき事項と、記載に当たって注意して確認すべき事項をご紹介いたします。

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年末調整の時に用意する必要がある2つの書類

 年末調整に必要な書類は、扶養控除等異動申告書と保険料控除兼配偶者特別控除申告書です。

 扶養控除等異動申告書は、

  • 配偶者控除
  • 扶養控除
  • 障害者控除
  • 寡婦(夫)控除
  • 勤労学生控除

 の適用を受けるために、配偶者や扶養親族、対象者の年間所得の見積もり額などを記載する書類です。

 また、保険料控除兼配偶者特別控除申告書は、

  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 配偶者特別控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除

 の適用を受けるために、それぞれの保険料の金額や算出された控除額などを記載する書類です。

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扶養控除申告書に記載すべき項目と念のため確認しておきたい点

 扶養控除申告書は、まず年初に該当する項目を記載し、年の途中で結婚や出産などで異動があった場合に修正を加える方法で行われ、年の途中に異動が無ければ年初に記入した内容で年末調整を行います。

 扶養控除申告書の書き方は、まず上段に納税者の氏名、個人番号(マイナンバー)、住所、生年月日などを記載します。

 次に、配偶者控除の対象となる控除対象配偶者と、扶養控除の対象となる控除対象扶養親族の氏名、生年月日、住所、年間の所得の見積もり額などを記載します。

 扶養親族は、一人暮らしなどで一緒に生活していなくても、生活費を負担していれば対象となりますので、必ず確認するようにして下さい。

 そして障害者控除の対象となる障害者の人数とその区分、寡婦(夫)控除と勤労学生控除の対象となる人は該当する項目、その控除を受ける内容を裏面の注意事項を確認しながら記載します。

 最後に、住民税に関する事項に16歳未満の扶養親族の氏名などを記載します。

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保険料控除及び配偶者特別控除申告書に記載すべき項目と念のため確認しておきたい点

 保険料控除及び配偶者特別控除申告書の書き方は、それぞれ適用する保険料控除の項目と配偶者の所得等を記載するだけです。

 例えば、生命保険料控除では、生命保険、介護医療、個人年金の区分があり、それぞれ保険会社の名称、保険の種類、保険期間、契約者、受取人、支払った保険料、さらに保険料を計算式に当てはめ算出した控除額を記載します。

 配偶者特別控除では、納税者の合計所得の見積額、配偶者の給与、事業、雑、配当、不動産、退職などの収入や所得、その合計金額を記載します。

 そして、合計金額を控除額の早見表に当てはめ、該当する控除額を記載します。

 なお、納税者に1000万円以上の所得がある場合は、適用できませんので注意して下さい。