衆院選で自民党圧勝 経済はいかに動く?

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 第47回衆議院総選挙で、自民党が291議席を確保し、実に衆議院総数の過半数を獲得するという大勝利を成し遂げた。安倍政権の長期化は今や絶対的なものとなっている。政権がこれまで進めてきた方針を元に、今後日本の経済がどのように動いていくのか、各項目別に大まかな見通しを立て整理し、経営の効率化を図ろう。

衆院選は自民党の圧勝 安倍政権は長期化

 12月15日(日)第47回衆議院総選挙の開票が行われ、自民党は291議席(全体475議席中)を確保し、単独で衆議院総数の過半数を獲得するという大勝利を成し遂げた。
 
 安倍政権は第二次安倍内閣の解散時で通算716日となっていたが、これは小泉内閣(通算1980日)以来の長期政権であり、今回の総選挙勝利によって、政権の長期化は絶対的なものとなった。公明党の35議席を合わせて、総議員の2/3以上を有することから様々な法案が一気に可決されることが予想される。
 
 経済情勢は時々の政権が決める経済政策により大きく変わり、企業経営が政策によって大きな影響を受けることは言うまでもない。
  
 安倍政権の方針により今後日本の経済がどのように動いていくのか、どのように自分たちの企業へ影響をあたえるか、効率的に整理して経営マネジメントにあたろう。

安倍政権の政策から予想する経済見通し

日本経済のマクロ見通し

1)為替
 「金融緩和によるマネタリーベースの増加」という従来のアベノミクスが踏襲されることから、為替は世界的に円安方向へ誘導されることが見込まれている。国内企業の輸出拡大、海外観光客増加による消費増というシナリオを達成することを政府も目論んでいる以上、目先は125円方向へ対ドルベースで円安が進むものと考えられている。
2)物価 
 これまで15年に渡り続いたデフレーションからの脱却がアベノミクスの真骨頂であるため、インフレ率前年比2%を目標に、今後も物価の上昇(インフレーション)が続くことが想定される。消費を増加させ、インフレーションを実現させるために無制限な金融緩和が行われる可能性もある。
3)株価
 761日続いた第二次安倍内閣が更に長期政権化することで、政権安定を好感した海外資金の流入による株価浮揚が中長期的に見込まれる。輸出企業を中心として株価は上昇するだろう。反して、輸入企業は為替円安誘導による仕入れコスト増で輸出企業ほどの株価上昇は全体的に見込みにくい。ただし、安倍政権の続投を織り込んだ動きが既に上昇基調としてあったため、目先はきっかけがなければ利益確定の動きも見られるはずだ。

企業に与えるミクロ見通し

1)輸出入
安倍政権は今後も「円安」「物価上昇」政策を取ることが予想される。輸出企業にとっては、為替差益による恩恵拡大が見込まれる。原材料や商品を輸入して国内で流通させる輸入企業には一定のダメージが与えられる。TPP(環太平洋連携協定)も積極的に推進する方針のため、海外で外貨を稼ぐ動きは顕著になるだろう。対極東政策は断固とした姿勢を見せる政権であるから、中国や韓国といった国でビジネスを行う場合は、一定の注意が必要だ。
2)雇用
 安倍政権は別名「雇用規制緩和政権」とも呼ばれる。雇用を守る「雇用調整助成金」を減らし、転職を支援する企業を応援する「労働移動支援助成金」を新たに創設するなど雇用の流動化が押し進められるため、経営者にとって人材の採用と解雇が容易になる。配偶者特別控除の廃止に伴い、短時間労働でも正社員待遇となる「限定正社員」制度も浸透することが見込まれるため、積極活用するべきだ。
3)税金
 来年からはじまる法人税の減税が企業にとってはメリットとなる。一方で消費税の10%への増税が2017年に控えており、消費意欲の減退による利益圧迫要因を想定しておく必要がある。同時に軽減税率の導入も予定されているため、税制度の複雑化による会計負担の増加にも備える必要がある。
4)消費者
 物価が上昇しているのに対して実質賃金は昨年比でも下落しているため、消費の冷え込みが今後も予想される。ただし、円安と株高の恩恵を受けた大企業の社員や経営者層による消費は拡大する。円安の恩恵は円が安くなり、日本国内で買い物をする海外観光客にも恩恵を与える。これら恩恵を受ける消費者と如何に接点を持てるかは、コンシューマー相手の企業にとって鍵となる。

大企業に有利な政策 中小は自活力が必要

 安倍政権の経済政策は国内消費増に即効性がほとんどなく、かえってマイナス方向に結果が出ている。
 
 国内を商圏とする中小企業にとってはメリットが非常に少なく、マクロで見た時に早く稼げる大企業を保護する政策だからである。
  
 アベノミクスが成功したときは経済が安定する恩恵をわずかばかり受けとれるが、失敗した時は誰も救ってくれない。自分を救うのは自分しかいなくなる。
 
 今のうちから安倍政権の経済政策がどちらに転んだ時でも、自社の状態が万全であるように、節約と効率化の精神で経営に臨みたい。

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