小さな会社のためのインターネット集客術 〜第2回〜

IT

 「めったにない商品(サービス)」とは、”お客様にお金を払っていただく理由が明確に存在する商品やサービス”といえます。インターネットを使った集客とは、お客様がお金を払うだけの理由があるか否かをチェックできるように情報を公開させ、さらにお客様によってネットワーク上に広めていただく仕掛けです。

スポンサーリンク

お金を払う理由が明確にあればお客様は動く

 前回の「小さな会社のためのインターネット集客術 〜第1回〜一般のお客様向け×よくある商品(サービス)に続き、以下のコツをもとに、小さな会社の集客術をご紹介しま
す。

小さな会社のためのインターネット集客術 〜第1回〜
 せっかく会社のホームページやお店のブログを作ったとしても、お客様の興味を育むのはとても至難の業です。インターネット広告にかけるコストと労力を削減して、その分を地域に密着した商品の開発やサービス向上に回すことは得策と言えます。何故なら良いサービスはインターネットを通じて勝手に広まっていくからです。商品・サービスといった原点を大切にしましょう。
  • 1. お客様にとってトクな情報かどうか
  • 2. 他人のふんどしを借りる

 今回のテーマは、「一般のお客様向け」×「めったにない商品(サービス)」について、そもそも「めったにない商品(サービス)」とは何かについて考えてみたいと思います。
節約社長
 「めったにない商品(サービス)」は、商品(サービス)かもしれません。

 例えば、珍しいモノ、できない事をやってもらえる、癖になる味、などがあります。

 ひょっとしたら「めったにない商品(サービス)」は、商品(サービス)ではないかもしれません。

 立地、建物、環境、偶発的なもの、などが考えられます。

 しかしいずれの場合もお客様の期待が、「めずらしい」「面白い」「ワクワクする」「トクをする」といった感情に基づいている点は、共通しています。

 そして、お客様の期待感が高ければ高いほど「お金を払うだけの理由があるかどうか」のチェックをしていただけるように用意する必要があります。
節約社長
 つまり「めったにない商品(サービス)」とは、”お客様にお金を払っていただく理由が明確に存在する商品やサービス”といえます。

 インターネットといえども、リアルの世界と何ら変わりはありません。

スポンサーリンク

インターネット・サービスの効果的な使い方

 インターネットを使った集客とは、お客様がお金を払うだけの理由があるか否かをチェックできるように情報を公開させ、さらにお客様によってネットワーク上に広めていただく仕掛けです。

 ポイントは、さまざまなインターネット・サービスの特性に合ったツール選びになります。具体的なサービスの例を整理すると下記になります。
節約社長

a. 自社ホームページ

 ホームページは集客ツールとしてではなく、不特定の人に向けた「正しい情報」を公開するツールとして、ビジネスの形態にあわせて、必要かつ最小限の内容に絞り込みます。

 一般のお客様が知りたい「正しい情報」とは、物品の販売であれば、「材料」や「品質」などのスペックであり、飲食店のようなサービス業の場合は、「営業時間」「場所」「電話番号」です。

 Googleマイビジネスなど、外部の無料サービスでも必要かつ最小限の内容、もしくはそれ以上の情報が公開できます。

 自社ドメインのホームページであれば、広報活動やブランディング、信用イメージ向上の一環として、より広く”公”に向けた「正しい情報」を発信する場合に活用します。

b. ネットショップ

 ネットショップの売上が伸び悩んでいる場合、または価格競争に陥っているときは、さらなる集客にお金をかける前に、まずはもう一度、「めったにない商品(サービス)」かどうかを疑ってみる必要があります。

 ネットショップごとに、月額手数料(利用料)、売上ごとの手数料に違いはありますが、基本的なサービスは大差がありません。

 「めったにない商品(サービス)」こそ、手数料無料のサービスを賢く活用しましょう。

 「めったにない商品(サービス)」は、お客様が必ず探し出し、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やブログで広めてくれます。

c. 情報提供型サイト

 特に飲食店、不動産業において、情報提供型サイトの集客力は、目を見張るものがあります。

 もちろん、情報提供型サイトに広告掲載しない「めったにない商品(サービス)」の有名店も、中にはあります。

  • お客様がお店や商品を直接指名し、情報提供型サイトにたどりつ着いた結果入店する
  • 検索サイトを利用した結果、自社がヒットする

 このいずれかによって、お金のかけか方も変わります。

 情報提供型サイトを利用する場合は、お客様の口コミや評価による拡散を狙うために、お客様がいつも使っているソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が利用できるプランをおすすめします。

d. ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)

 SNSを使った情報発信は、お客様との深耕に使い、集客はお客様本位になります。

 冒頭の「めずらしい」「面白い」「ワクワクする」「トクをする」といった期待感を、その場で共有できる即効性の高いツールといえるでしょう。

 お客様にとってトクする情報の提供や質問、意見に対する回答など、直接的なコミュニケーションを深めるツールとしてSNSが利用できます。

 ただし、鮮度の高い情報提供と迅速な対応の労力をあらかじめ考慮しておく必要があります。

 お客様自身がSNSを使ってを広めていただくように、「めったにない商品(サービス)」を提供し続けることが不可欠です。

e. 動画投稿サイト

 無料で利用でき、視覚に訴えることのできる動画投稿サイトは、アイディア次第で集客効果をもたらします。

 しかし、お客様の期待とは異なる内容であれば、たとえ話題作りになったとしても、集客につながる率は低くなるでしょう。

 商品に「何が起きているのか」を映像で表現することで、「めったにない商品(サービス)」の魅力を存分に伝えましょう。

 動画投稿サイトを利用する場合、同時に”文字を使った商品説明”ができるインターネット・サービスや印刷物を用意して、媒体それぞれの特性を活かした相乗効果を狙います。

f. ブログ

 芸能人や有名人のように「個の経験そのもの」が商品になる場合は、集客に活用できます。

 たとえば、”名物店主”や”樹齢百年の並木” ”ドラマの撮影舞台”があったとしても、それ自体が商品ではなく、しかも集まった人の興味はお店の商品ではありません。

 なによりも、定期的にブログを更新し続けるために多くの労力を割くことになります。

 では、ブログを日々公開し続ける意味はないのか?といえば、まったく違います。

 お店を始めてから成功までの記録はもちろん、仮に大きな失敗があったとしても、この世にたったひとつだけ存在する立派なノウハウ集が完成するのです。

 ただし、それはお店の商品ではなく、あくまで「個の経験そのもの」です。

 そのためにも、ブログを運営する場合は、資産となり得る「個の経験そのもの」にテーマを絞り込む必要があります。

スポンサーリンク

お客様を呼び込む仕掛けに欠かせないもの

 「一般のお客様向け」×「めったにない商品(サービス)」の集客は、お客様、つまり第三者にSNSを使って広めていただく方法が最も効果的です。

 そのためには、広告宣伝のできるインターネット・サービス単体ではなく、さまざまなサービスの特性を活かし、連携させたストーリー作りのほうが大切になってきます。

 また、無料で使えるインターネット・サービスが数多くあることも見逃せないでしょう。

 最後に、インターネットを活用した「一般のお客様向け」×「めったにない商品(サービス)」における集客のまとめです。

  • 1. 発信する情報は、お客様の興味と商品(サービス)の延長線で一致した内容にする
  • 2. インターネット・サービスは、利用する目的によって使い分ける
  • 3. インターネット・サービス単体よりも、全体を連携させることのほうが大切

 次回は「法人のお客様向け」インターネット活用術についての記事を予定しています。

IT
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
猪井信行

小さな会社のプロジェクト推進委員会
プランナー/節約社長編集部 ライター

猪井信行 (いい のぶゆき)

1965年生まれ 神奈川県出身
フードチェーン本部の広告宣伝に携わった後、IT業界に転職しプロジェクトリーダーとして数々の新規事業を立ち上げる。2007年より一部上場系インターネットのサービス、組織、人事、情報セキュリティ、コンプライアンスなどを推進し過去最高の収益に導く。現在フリーで活動中。

■新規ビジネス立ち上げ
・BPO事業(IT系企業、情報サービス業)
・人材事業(情報サービス業)
・パッケージシステム事業(IT系企業)
・インターネット事業(制作会社)

■ インターネットを活用した販売促進
・サイト設計〜制作ディレクション(製造業、金融関係 など)
・サイトコンテンツの作成(情報サービス業、自動車販売業)

■ 社内改革による利益改善・リスク管理
・不採算店舗の再建(大手外食チェーン)
・組織機構の見直し〜業務全体の最適化(情報サービス業)
・人事採用〜配置〜考課(評価)制度の見直し(情報サービス業)
・ISO/IEC27001、JIS Q 15001の運用改善(情報サービス業)

■情報システムによる業務の省力化・効率化
・システム要件定義〜プロジェクトマネジメント(不動産、建設、放送局 など)
・システム導入セミナー講師(製造、建設、物流、農業 など)

猪井信行をフォローする
節約社長