早期のインフル対策 エボラ予防にも有効

時事

 エボラウイルスの被害がアフリカから世界へ広がり始めている。アメリカでも現地へ渡った医師が帰国後にウィルス感染していたことが明らかになった。最悪のケース、日本への感染拡大も否めない。根本的な治療法がないため、エボラウイルスにも一定の予防になると言われる冬のインフルエンザ対策を今のうちにしておきたい。

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エボラウイルス もはや対岸の火事ではない

 感染の疑いがある患者が1万人を超えた※1エボラウイルスは、アフリカから西欧諸国へも伝染ルートを広げ始めている。
 
 エボラウイルス治療の目的でギニアに渡航したアメリカの医師が、帰国後ウイルスに感染していたことが発覚したのだ。
 
 スペインでの感染発覚に続き2件目の西欧諸国での感染発覚により、エボラウイルスはもはやアフリカだけではなく、世界が取り組むべき問題となった。
 
 ウイルス潜伏期間中に患者が気が付かず航空機で移動する等の要因で、日本にウイルスが持ち込まれる可能性ももはや否めない。
 
 大げさに聞こえるかもしれないが、エボラウイルスは企業の存亡に関わる可能性もありうる。
 
 例えば社内で何もエボラ対策を打たず、社員もしくはあなたが他者の明確なウイルス感染源となった場合、あなたの会社は民法709条の「不法行為」にもとづき、業務上過失致死傷罪、善管注意義務違反等で、社員や取引先に訴えられる可能性がある。
 
 エボラウイルスは企業にとって大きなリスクである。今すぐそこにある危機とみなし、今のうちに予防策を打つことを検討するのは懸命だ。

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インフルエンザ対策が最低限の予防 エボラ対策

 残念ながら、現時点で致死率88%と言われるエボラウイルスに明確な解決策は提示されていない。
 
 富士フィルムの治験薬「ファビピラビル」がエボラウイルスに一定の効果があったと報道され脚光を浴びているが、公的機関は薬の効果を正式には認めていない。ましてや事前に感染を防ぐワクチンもない。
 
 現状では、インフルエンザ対策同様の感染病と同じ予防対策をとっておくことが最善と言われている。
 
 冬も近づいているのでエボラ対策も兼ねて、インフルエンザ予防として以下は最低限押さえたい。

  • 1)室温20℃湿度40%以上の室内環境を整える
  • 2)入り口に消毒液を用意し入退出時の手消毒を義務付ける
  • 3)外出時のうがい手洗いを義務付ける
  • 4)トイレは便座を中心に定期的に清掃・消毒する。
  • 5)ドアノブ、水道蛇口、スイッチ、コピー機、その他、不特定多数の触る場所を消毒する
  • 6)マスクの職場や外出先での着用を推奨

更に、余力があるならエボラウイルス対策として以下の事項も実施したい。

  • 1)エボラウイルスについての知識と予防策を社員とともに学ぶ
  • 2)海外出張がある場合は最新の海外感染状況をつかめるようにする

 厚生労働省のホームページ※2、厚生労働省検疫所HP※3、に最新の情報があるのでチェックしよう。

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備えあれば憂いなし もしもに備えよ

 発生元の地でウイルスの感染が拡大し続け、ヨーロッパ・アメリカでもウイルス感染が見られる以上、エボラウイルスの流行はもはや対岸の火事ではない。
 
 「備えあれば憂いなし」の精神で、企業として最善の予防策を考慮しておきたい。
 
※1時事ドットコム10月25日付け記事
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014102500213
※2厚生労働省HP「エボラ出血熱に関するQ&A」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/ebola_qa.html
※3厚生労働省検疫所HP「ニュース」欄
http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2014/05091411.html

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