節約 社長
南本 静志
南本 静志アールイープロデュース株式会社 代表取締役

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参入障壁を作りたいなら、最初に人のやりたがらない仕事を「賢く」ガッツリやろう

参入障壁を作りたいなら、最初に人のやりたがらない仕事を「賢く」ガッツリやろう
 人のやりたがらない仕事は、手間がかかり、納期が短く、ロットも小さいものです。おまけに依頼主ごとに仕様が違うとなれば、「どうやって儲ければよいの?」という話になってしまいます。でも、南本さんは『人の嫌がる仕事をコア業務にすると最終的に儲かる』と言います。一体どういうことなのか、本人の事業を参考に教えてくれました。

『楽して儲かる商売』に見える商売ほど、レッドオーシャンになりやすい

 自分でビジネスをやり始めようと思った時、多くの人はどうしても、『楽して儲かる商売』というのを考えがちになります。

 『楽して儲かっているように見える』業界の成功者を見ていると、彼らが楽して儲かってるように見えてしまうんですけども、実際はそうではないんですね。

 なぜなら、楽して儲かる業界には競合が多いからです。

 楽するということは、自分が苦労してないってことになってくるんで、当然ですけれど同じように考えた人たちが集まります。

 つまり、競合他社が多いわけですよ。

 そうするとどうしても『レッドオーシャン』が出来て、競合同士で血みどろの戦いになってくるんです。

 競合が多いから血みどろの戦いになって、赤い海・血だらけの海で泳ぎまくってるっていう感じで、考えただけでもしんどいじゃないですか。

 レッドオーシャンは基本的に競争だらけなので、どうしても薄利多売で価格を下げていくことになり、利益もほとんど出ません。

 こうしてみんな、大体赤字になる、みんな儲からないっていうパターンになっていきます。

 最終的には、みんな潰れる、もしくは撤退していくという現象が起こります。

 だから、楽して儲かり続ける商売は、原則この世には無いと考えたほうが良いです。

『人の嫌がる仕事をコア業務にしませんか?』〜南本の場合〜

 それで、今日の私の提案はココからスタートします。

 提案の内容は、『人の嫌がる仕事をコア業務にしませんか?』です。

 人が嫌がる、つまり競合他社の経営者が基本的にやりたがらないことをコア事業にしていかない限り、私達は勝ち組になれません。

 例えば、うちの会社は社会保険労務士事務所を母体にしているんですが、今だと給与計算をガッツリ受託しています。

 なぜ給与計算をうちがガッツリやるのか?

 うちも本当はやりたくないんです。人(ライバル)の嫌がる仕事なので。

 社労士さんにしても税理士さんにしても、給与計算の代行業者の経営者、もしくは代表者さんっていうのは、給与計算には決められた納期があるので、そういうのを嫌がるんですよね。

 自分が好きな時に海外旅行とか休み取れないので、どこの社労士さんも税理士さんも、みんな給与計算を嫌がるんですね。

 お客さんの立場になっていくと、会社に担当者が一人しかいなくて、誰も給与計算のロジックがわからないんで、一人でチェックして給与の明細書発行しなければいけないのだけれど、これで絶対に間違うんですよ。

 だから、会社の担当者も給与計算なんてやりたくないんですよ。

 責任を負わされるのは自分で、「お前なんでそんな簡単な給与計算間違うんだよ」とか言われて、やった事のない人に「簡単な業務なのに」とか言われちゃうんですよね。

 だから、給与計算って誰もやりたがらない仕事なんですよ。それをうちが受けてるんです。

 しかも、50人以下の中小企業の給与計算をガッツリ受けてるんです。

 何でかって、規模感があって、100人以上200人以上とかってなってくると、給与計算のアウトソース会社がガッツリ動き始めるからです。

 規模の経済性がはたらいて利幅も良くなりますから。そこはレッドオーシャンです。

 けれど、50人とか30人とか20人とか、そんな小ちゃい会社の給与計算を受ける会社なんて無いんです。

 だから、うちのほうに問い合わせがきて、受注されていくロジックが出来上がっています。

人の嫌がる仕事をコア業務にすると手間がかかる

 ただ、人がやらない仕事をコア業務にするのって『手間がかかる』んですよね。

 たとえば『納期が短い』です。

 今日依頼して、「明日納品してくれ」って、うちらの給与計算の現場でも結構あります。

 けど、それにちゃんと答えてく。手間がかかってもそれをちゃんと対応していく。

 あとは、『ロットが小さい』です。

 社員が5人とか3人のお客さんもいるし、10人とか15人のお客さんもいますが、私達の場合はどんなロットでも大概受けていきます。

 それから、『依頼主ごとに仕様が異なる』というところもあります。

 たとえば、給与計算って個社別の対応が沢山あるんで、全てを機械化するなんてまず無理なんですね。

 給与計算でも会社によって住宅手当のロジックが全然違います。付与するタイプが違うとか、色んな違いがあって、個社別の対応がわんさかわんさかわんさか出てくるんです。

 そういったことに対応していくのを人は嫌がります。

 おまけにトドメなんですが、『単価がしかも安い』という問題もあります(笑)。

 小規模企業なんで単価が安いんだけど受けてくれるか?って、うちは料金を明確にしてるんで、めっちゃ安いんですよ。

顧客満足度が上がると付加価値の高い事業もその会社に売れて、最後には参入障壁が高くなる

 ここまで見てもらうと、「こんなんやってたら儲からないよね?」と思われる方、多いんじゃないんでしょうか。

 実は、ここからが経営者の手腕次第です。大丈夫、ガッツリ儲けさせていただいてます(笑)。

 人の嫌がる仕事をガッツリ自分の会社で取って、とことん個社別対応していくと何が起こるか?

 お客様満足度がバーンと上がるんですよ。

 ただし、顧客の受け入れには条件が一つだけあって、受ける会社は基本的に前向きで、自分の会社や事業を成長させようという気概のある経営者さんの給与計算を受けることにしています。

 まず、安く受ける分、人とITで業務が滞りなく、漏れなく、回せるっていう仕組みを作ってしまいました。

 最初は従業員も嫌がりますよ。私も含めて「それ無理じゃね?」みたいな話になるんですけど、『受ける』って決めるんですよ。

 そうすると、色んなことを調べないといけないし、ITができるようにならないといけないので、従業員も含めてスキルが上がっていくんです。

 どんどんどんどんITもスキルが上がってきて、どんどんどんどん労働法の知識が入ってきて、皆のレベルが凄く高くなります。

 そうしたら今度は、社員・スタッフのスキルの高さを武器に、高付加価値な商品を別ブランド名で作っていきます。

 Aというブランドが薄利多売事業だとしたら、薄利多売事業の上にB・C・Dという新しい事業を付けて販売していきます。

 ここでバランスを取って、利益を十分に確保していきます。

 うちの会社でいくと、就業規則も含めて、助成金、人事制度の構築とか、人材教育とか、そういう事業を購入していただいてます。

 最初は人の嫌がる仕事をやって、そこでガッツリお客様の満足度を高めて、最後には高付加価値の商品を購入していただく流れになっています。

 こんな具合に、人の嫌がる仕事をガッツリ取っていくと、競合他社が入りにくい参入障壁がドーンと出来上がります。

 うちはお客様に満足してもらえる商品をどんどん提案して導入してもらいますから、ライバルがその会社に入れる可能性がどんどん低くなります。

 そうすると、『レッドオーシャン』だったはずが、段々と赤色が無くなって、『ブルーオーシャン』っていう、競合がほとんどいない水色の状況でスイスイ商売をやっていけるようになります。

 人の嫌がる仕事、受けておくのオススメですよ。


 

2018年7月18日

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南本 静志
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