趣味で“want to”(やりたいこと)を追求するようになると仕事も上手くいく

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仕事の出来ないAさんに下されたADD(注意欠陥障害)の診断結果

今日は、「大好きな趣味を追及すると、なぜか仕事もできるようになる」というテーマです。

実例を交えて解説します。

私は色んな企業や個人のコーチングをさせてもらっているんですが、ゴールの設定方法はどちらも共通していまして、仕事であれなんであれ、“want to”(やりたいこと)になっているか否かを重要視しています。

“have to”(やらなきゃいけないこと)を捨てて、“want to”を選択するようになると、人も組織も本当に変わるからです。

その点、趣味を持つことは仕事にとても良い影響を与えます。

今回は、ドニー・イェンにハマって、仕事ができるようになったAさんのエピソードをご紹介しましょう。

Aさんは大学で修士号を取りました。4年大学に行った後、2年勉強して修士号を取って卒業後、企業で働き始めました。

学校もそこそこの大学でしたから、勉強はめちゃくちゃできます。

ところが、Aさんがいざ仕事を始めると…全く仕事が上手く行かない日々が続いたようです。

たとえば、忘れ物が多かったり、片付けができなかったり、ちょっと自己中に見えたり、本当に単純なところでミスを連発したり…日常茶飯事にそういうことが続いたといいます。

こんなことが続けば、本人も激しく落ち込んで萎縮するわけですよ。社内での評価も当然ながら下がりました。

どうも、これおかしくないか?ということになって、Aさんは会社から「ちょっと診断しに行ってこい。」と言われ、病院に行って診断を受けることになりました。

Aさんが病院で下された診断結果はADD(注意欠陥障害)でした。

つまり、落ち着きはあるものの、忘れ物が多かったり、片付けができなかったり、ちょっと自己抑制機能が低かったり、ちょっと身勝手なところがあったりで、発達障害と認定されたんです。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)とADDの違いは何かというと、ADHDはスーパーアクティブ、つまり多能性の強い人です。

一方、ADDの人に多能性はほとんどありません。衝動性もほとんどありませんが、非常に不注意が目立つタイプです。

不注意が目立つので、結果的に仕事ができないというところに直結するわけです。

たとえADDだとしても、学校生活だと、決まったフォーマットに基づいて勉強して、ストックした知識に集中してテストの問題を解けばいいわけですから、学歴だけで言うと高くすることはできるんですよ。

これは側頭葉という部分を使うんですね。

ところが仕事をする際には、まったく違う脳機能を使うことが多くなります。仕事をする時に主に使う脳は前頭前野の部分です。

つまり、勉強と仕事では全く異なる脳の機能を使います。

なので、どうしても不注意が目立ったり、自己抑制機能が低かったりってことが起こってしまうのです。

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Aさんを変えたのはカウンセリングではなくドニー・イェンだった

その後、Aさんはカウンセリングを受けました。

どうすれば仕事を続けられるか。どうすれば、頭をすっきりした状態で日々こなしていけるのか。

ミスがあった場合、どうすれば評価を下げずに済むのか?といったことを、訓練も交えながら学ぼうとしました。

ところが、それだけ努力してもAさんの状態は良くなりませんでした。

どうしようかと悩んでいたある日、Aさんはある映画を見て非常にときめくんですね。

映画のタイトルは「トリプルエックス」です。

最新作が出てるんですけれど、敵役としてドニー・イェンが出ているんですね。

なんとAさん、ドニー・イェンのワイルドさ、かっこよさにときめいちゃって、ドニー・イェンの大ファンになりました。

かっこいい勇志であったり、少しおちゃめなところであったり、かわいいところであったり、家族思いなところであったりと、彼のことを調べていくうちに、もっともっと好きになっていくわけですよ。

ドニー・イェンの素晴らしさを伝えたいので、Aさんはいろんな人に布教活動するようになりました。

ドニー・イェンいいよ!ドニー・イェンの映画いいよ!とか布教して、終いにはツイッターでドニー・イェンが主役のオリジナル小説なんかを書いて、みんなに公開してみるわけです。

本人にとっては、これが楽しくて楽しくて、夢中でやるわけですよ。みんなと集まってドニー・イェンの主演映画の上映会を開いてみたり。

すごく楽しい日々をAさんは送るようになりました。

すると何が起きたかと言うと…

楽しすぎて、健康的な日々を送れるようになったのか、まず痩せました。痩せて非常にしゅっとした感じになりました。

それだけじゃなくて、仕事が凄くクリアにできるようになったんですよ。

更に言うと、この仕事向いてないから退職しようかなと思えるくらい、自発性が高くなっていきました。

ちょっと前まで、どんよりした感じで、「私はこの仕事をミス連発しながら一生やっていくんだ…」って感じだったのが、だんだん元気を取り戻すようになりました。

自発性を手に入れたおかげで、勇気も生まれて、行動力も自然と高まっていきました。

Aさんの場合、趣味の“want to”を徹底追及したおかげで、前頭前野の機能が幅広く向上したこともわかっています。

ちなみに、なんで前頭前野の機能が向上したかというとホルモンのおかげです。

ドーパミンとか、セロトニンとか、ホルモンの出が良くなったので、睡眠もしっかりとれるようになりました。

もし、みなさんも仕事で息詰っていたり、なんか上手くいかないなと思ったら、“want to”ならなんでも良いので、趣味を何か持ってみるのはいかがですか?

ピアノであの曲弾きたいなとか、漫画を書きたいなとか、なんでも良いですから、やりたいことにチャレンジしてみるんです。

今を変えるために大事なのは、まず、今の現実の外にゴールを設定して、なおかつそれが“want to”であることです。

基本的にコーチングの観点から見ても、今の外に向かって決断し続けると、人も組織も目線が変わっていくことがわかっています。

ぜひ、夢中になれる趣味を1つ持っておくことをおすすめしますよ。

 
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Jamahl Cross

Jamahl Cross

Founder & Co-Director
一般社団法人脳科学幼児教育研究協会 理事

​認知神経科学、脳リハビリ、発達精神病理学、進化心理学、発達障碍改善、認知行動療法など様々な分野を学び、実践を通じて統合する。独自の方法論に基づいた脳機能向上方法を編み出す。

企業脳科学、行動経済学、認知心理学によって解き明かされた非常識な企業成長法を提供。伸び悩んでいる企業を『平均利益率756倍の企業文化』へと変え、パフォーマンスを高めるなど数々の実績を持つ。

・社員のやる気を出させるのに苦労する
・昇給の効果に限界を感じている
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数千に及ぶ論文を元に、経験のみに頼らないエビデンスベースドアプローチのリーダー育成を目指します。

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