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従業員に「搾取してる」って突き上げられる社長多いけど、ぶっちゃけどうよ?

従業員に「搾取してる」って突き上げられる社長多いけど、ぶっちゃけどうよ?
 従業員の皆さんの中には、自分が労働で搾取されて社長が悪徳商人のように儲けている、と感じている方も沢山いらっしゃいます。しかし、従業員の給料は業界毎の限界利益と労働分配率でほぼ決まっており、おおよその従業員はその平均値近辺の給料を貰っているのが現実です。実際のところ、中小の社長でワザと従業員の搾取をしている人など殆どいません。

利益を出している社長は搾取する悪徳商人か?

 今日は、「利益を出したら悪徳商人か?」というテーマでお話ししようと思います。

 どうしてもね〜、利益を出す社長さん方っていうのは“悪人”みたいな感じで、「きっと…従業員のことをこき使って利益出してるんじゃないの」みたいなふうに従業員さん側がついつい考えがちなので、その点をお話ししていきますよ。

 従業員さん側からすると中小零細企業っていうのは、社長が従業員の労働で得た対価を「搾取」している、なんて考え方が充満している会社さんがかなり目につきます。

 というのも、根底となっているのはやっぱり安月給なんですね。

 自分たちが安月給だって思っているから、自分たちが働いた分はみ〜んな社長たちが持ってってる!みたいなね、そんな感覚に陥ってしまいがちです。

 ですが、私が知っている限り、社長さん方はほとんど搾取なんかしていません。

従業員が貰える給料は業種毎の労働分配率でほぼ決まっている

 実は、中小企業の労働分配率っていうのは、ほぼほぼ一緒でございましてね、「粗利益」というところから見ていきます。

 経営というのは、粗利益の獲得と粗利益の分配という、とても単純な構造で成り立っているんですけれど、どうしてもみなさんね、売上…売上!売上〜っ!!って感じで考えるんですよ。

 社長さん方も「売上げを上げることが大事なんだ!!」みたいな感じで、特に赤字企業の社長ほど「売上!売上!!」ってそうおっしゃるんですけれど、実際に大事なのは「粗利益の獲得」です。

 業種によって原価は違いまして、例えば飲食店だったら今は原価率がおよそ4割くらいで、6割が粗利益です。

 美容室なら技術料が主な原価率で、かかっても原価1割くらいですから、9割が粗利益っていう感じで、業種によって変わってきます。

 獲得した粗利益のうち給料にまわるものを、今は法定福利費といいまして、これは会社が負担することになっています。

 社会保険や厚生年金等も全部考えまして、黒字企業で設備産業といわれている工場とか、設備にとてもお金がかかる会社で大体の労働分配率が40%くらい。

 設備にあまりお金がかからないサービス業だと、大体60%くらいの配分で、ちゃんと粗利益が労働者の方に行っております。

 ですから、労働者の皆さんにはここら辺を勘違いしてほしくない、という気持ちがあるんですよ。

 結局、自分たちが安月給なのはなぜかって、そもそも1人あたりの粗利益が低いんですよ。1人あたりの粗利益が低い会社で働いているから、自分の取り分も低いんです。

 業種ごとに分配率は大体決まっているんですから、決して社長たちが搾取しているわけではない。っていう話です。

黒字経営者は利益の追求よりざっくりとした粗利の分配を重視する

 あとは企業の利益というのは、粗利益の20%程を残せば良いわけで、それ程難しい事ではありません。

 経営の上手い人だったら、粗利益の20%を利益としてしっかりと残して、来年も会社を続けていくことができるような再投資をしていくということをやります。

 これも、それ程難しい事ではありません。

 と言いますか、会社の経営計画を立てる時に、粗利益が大体20%残るような形で経営計画を組んでいきます。

 経営計画を組んで、経営者が経営に慣れてくると、大体20%くらいの粗利益が残るんですけれど、そうすると「利益ってなんだろう?」っていう時に、別に利益の追求を経営者っていうのはあんまりやってないんです、実は。

 経営者からすると利益っていうのは、社会貢献をして、その社会貢献をしたことへの成績表くらいにしか思っていないです。

 日本の8万社といわれる中小企業は利益を毎年、4千万円以上叩きだします。

 それはあくまで社会貢献の成績表であって、「あえて赤字にする」とかね、そんなの一切考えないですよ。

 だって、成績表なんだから、要するにこれだけ自分の会社が社会貢献したそれで成績良かった!みたいな感じで簡単に終わってしまいます。

 ですから、節税対策として赤字にできるとかいうようなレベルを完全に超えた人たちっていうのは、本当にこんな感じの考えで動いているんだって思えば良いです。

どの業界がどれくらい儲かるかは大体決まってる

 あと参考にして欲しいのは、TKCさんのBASTの速報値っていうのが、いつでもみなさんインターネット上で見ることができます。

 建設業、製造業、卸売業、小売業、宿泊飲食サービス業、サービス業…っていう感じで全部で206業種出ていますので、皆さんがいる業界とほぼほぼ当てはまるようなものってあると思うんですね。

 今日はたまたま上の方にあった建設業を出してみました。

 うちの顧問先のお客様も建設業に関しては、電気工事の会社が結構儲かっています。

 表を見ていくと、経常利益…これが会社の利益なんですけれど、電気工事だと黒字企業が147社あって、平均した利益が2730万円です。

 この2730万円を紐解いてみると、売上高が3億円、そして限界利益率(限界利益とは原価計算用語で粗利益のことです)が大体半分です。

 ザックリ考えると3億円売って原価が半分、そうすると粗利益が半分の1億5千万円、そこから2割くらい残せますので、大体3千万円くらいが利益だろうと。

節約社長

 実際の数字を見ると2700万円くらいになっているので、若干節税対策でもしたのかな〜と、そういう感じで見えてきます。

中小の社長はワザと従業員の搾取などしない

 ここで1番大事なのは、私がいつも言っているとおり、従業員1人当たりの限界利益(粗利益)ですね。

 中小零細企業は月単位で大体80万円を目指していきます。

 今回、例にあげた建設業の一般工事の場合を見ると毎月85万円ですので、大体目標をクリアしているから、ある程度高い給料を払って、そしてきちんと利益も出していけるという感じです。

 こういった形で、自分の会社が安月給だと思ったら、必ず1人当たりの限界利益を見て下さい。サービス業あたりは本当に低いです。

 ですから1人あたりの限界利益(限界利益)が低ければ労働分配率で出せても60%なんです。

 どうしても安月給になってしまうんです。

 そういう事が分かっていれば、自分たちは決して社長に搾取されてもいないし、そして社長たちも利益というのは、社会貢献の成績表であるから、本当にどんどん利益は大きければ大きい程良いんだ!っていう感じで割り切れると思います。


 

2018年6月5日

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